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ブックレビュー エリザベス・ギルバート著『BIG MAGIC 夢中になることからはじめよう』

原稿を書いていて行き詰ったときや、自信喪失状態のときによく読み返す本があります。
エリザベス・ギルバート著『BIG MAGIC 夢中になることからはじめよう』です。

著者は、ジュリア・ロバーツ主演で映画化された『食べて、祈って、恋をして』で有名ですね。

『BIG MAGIC』には創作にまつわる著者の体験や、アイデアを作品として完成させるまでの過程などが書かれていますが、いわゆる「文章作法」や「創作のノウハウ本」とは趣きが違います。

例えば、著者は「アイデア」を「肉体を持たない生命体」のように捉えているとのことで、「アイデアという生命体との付き合い方」が解説されていたりします。
ふいにアイデアが自分のところに現れたら、「これからよろしく」と握手をし、それが作品となる日まで決して喧嘩をせず、見捨てずに、自分の持てる力を最大限に発揮して互いに協力すべきだ、というのが著者の持論。
努力を怠って放っておくと、アイデアは待ち疲れて、どこかに去ってしまうこともあると言います。

こんな具合にスピリチュアルっぽい内容も書かれているので、好き嫌いが分かれる本だとは思うのですが、書くこと、表現することに限らず、「創造的に生きる」ということについて深く考察されているので、クリエイティブでありたいと願う人には、心に響く部分が多いのではないかと思います。
実践的なアドバイスも沢山載っていて、中でも私が好きなのは、ここ。

誰かが私の住むアパートのドアをノックして、「才能はあるのに無名の若手作家がここにお住まいだと聞きました。ご活躍できるよう、私たちにぜひお手伝いさせてください」なんて言ってくれるわけがありません。誰かが助けてくれるのをただ待っているだけではだめです。何度でも、自分で自分が作家であることを宣伝しなければなりません。

まったくもってその通り。
作家に限らず、全クリエイターが心に留めておくべきことだと思います。

#日記 #エッセイ #コラム #コンテンツ会議 #読書 #クリエイター  
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