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客席からの眺め

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お箏の演奏会は楽しい! お箏の演奏会に行くといろんな曲、いろんな情景に出会うことが出来ます。 どんな物を聴いて、何を感じたのか。素人が聴きに行った演奏会の感想を、綴ります。
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2021年10月の記事一覧

「池上亜佐佳 河原抄子 十七絃ジョイントリサイタル」

「池上亜佐佳 河原抄子 十七絃ジョイントリサイタル」

「池上亜佐佳 河原抄子 十七絃ジョイントリサイタル」行って参りました。

楽しかった!
十七絃箏の柔らかい低音が大好きなのですが、十七絃箏は、十三絃箏と登場すると、どうしても伴奏楽器になりがちです。
しかし、リサイタルであれば、思う存分、その音色を堪能できます。
前回2020年もお邪魔いたしましたが、久しぶりのリサイタル、しかも今回は河原抄子さんとのデュオとのことで、これは必聴!と出かけました。

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「内藤美和 二十五絃箏リサイタル」

「内藤美和 二十五絃箏リサイタル」

「内藤美和 二十五絃箏リサイタル」行って参りました。

面白かった!
リサイタルの楽しみの一つにプログラムがあります。
1回限りのコンサートで演奏出来る曲は、とても限られます。
その中で、何をテーマにどんな曲を選ばれるのか。

もちろん、事前のフライヤーにも載せてくださっていますが、実際にそれらの曲を順番に聴いていくことで、なるほどなるほど、と頷かされます。

1曲目に演奏された「津軽」は、二十五

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二十五絃箏の力

二十五絃箏の力

二十五絃箏。
これまで見たことも聴いたこともあります。

しかし、先日聴いた演奏会で、改めてこの楽器の持つ力を思い知らされました。

風にそよぐ草花、キラキラ輝く小川のせせらぎ、地球を洗い流すほどの激しい雨風、聞こえないはずの雪の降る音、星の瞬き。
時には美しい主旋律、時にはそれに静かに寄り添うハーモニー。
人々の優しく暖かい感情、心の奥底に潜む激情。
この世に存在する森羅万象も、存在しない未知な

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「下野戸亜弓 現代箏曲の世界」

「下野戸亜弓 現代箏曲の世界」

「下野戸亜弓 現代箏曲の世界」行って参りました。

素晴らしかった。
4曲いずれも。
音楽を聴いたと言うより、上質な映画を見た気分。
作曲家それぞれに依頼されたとのことだが、プログラム全体で一つの物語を感じる。

凜とした歌、朗々たる語り、美しい音色、圧倒されるほどのテクニック。
その美しい響きをすべて忘れて、目の前に広がる曲の世界に吸い込まれ、心が震える。

風そよぐ穏やかな春の景色。静かに沈み

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客席で感じたこと

客席で感じたこと

箏の波では、お箏を弾かない方にも、日々、箏の音色を楽しんでいただきたく、演奏会情報をInstagramやアプリでご案内しております。

是非足をお運びいただきたいのですが、弾かない方にとっては、聴き慣れない演奏会。

どんな世界が繰り広げられているの? 何がそんなに楽しいの?

様子が分からないと、なかなか足は向かないと思います。

そこで、マガジン「客席からの眺め」にて、ワタクシ

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「音のカタログ」

「音のカタログ」

「音のカタログ」行って参りました。

作曲家さんたちの、
「私たちこんな曲書いています」という見本市です。
今回は10回記念ということで、全12曲が並んでいます。

パンフレットには、
1曲につきA41枚、作曲家ご自身による、曲・作曲家・演奏家の紹介が差し込まれています。
みなさん、「依頼されて」ではなく、ご自身の想いを込めた曲を発表されています。
そして、一流の奏者の方々が、それを音にして私たち

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