発達支援におけるプログラム立案方法part②
こんにちはコトノハ教室です。part①に続く記事です。
pait①ではアプローチについて述べてきました。
今回は実際に何を意識してプログラムを立案しているのか。
これは発達支援のみならず、対人援助に携わっている人にとっても共通することかと思っています。
現在家庭で子どもと一緒に生活をしている人も、子どもに関わる仕事をしている人たちは以後の話を意識しているということを少しでもわかって頂ければと思います。
まずは目標を明確に
なぜそのプログラムをやるのか。という問い。
例えば、ことばの練習として絵カードを用いることが多いのですが絵カードはなぜ使うのか?絵カードの名称を答えてもらうのはなぜ?
これらに対して答えられる人はどれくらいいるでしょうか。語彙拡大?認知的基盤?発音?
答えは一つではありません。支援者の経験則から導き出されて目標設定することが多いかと思います。
経験則から立案することは非常に大切なこと。
しかし、個人のみ経験則に限定すると主観に囚われるため賛否両論といったところでしょうか。
そのため子どもの発達過程を知ることや、根拠のあるデータも付け足しながら目標・支援内容を組み立てることが理想的なのではないでしょうか。
目的の無いプログラムは発達支援にとって意味のないものと言っても過言ではありません。経験則だけでなく、発達過程や根拠のあるデータ、個々の子どもに合わせた目標を考えることが理想的であると考えます。
お子さんを全体像で見たときの目標だけでなく、一つ一つのプログラムに対して目標設定することでより子どもの発達に寄り添えます。
プログラムを立てる際は大まかに以下の4つの側面を考えることが多いです。
予後予測する
予後予測は容易に出来るものではありませんが、一回の支援をより密にするためにこれは必要なことではないでしょうか。
目標が低すぎても高すぎてもいけません。
子どもの現状持っている能力をどう引き出していけばよいか。
発達支援の中で見通しを良くしましょうということばが使われることが多いです。これは子どもに限らず全ての人の共通事項と考えています。
完璧な予想は困難なため、おおよその見通しを立てることをが予後予測に繋がるのではないでしょうか。
例えばことばに関して挙げると、ことばを話すという側面に注目しがちです。
ことばを話すには理解力も必要となります。それだけなくコミュニケーション意欲も必要不可欠です。
そのため、ことばを話す練習だけすることによって予後は言語獲得に繋がっていくのか。それとも先に理解面の練習から始めていくのか。
〜もし〜ならどうなるかを十分に考えていきたいですね。
子どもの置かれている環境を考える
家庭で過ごす時間が多いのか、保育園などの集団活動をしているのか。
普段子どもたちは何をして生活していくことが多いのかを考えていきます。
園生活が多いのであれば、友達とのやりとりに繋がる目標を立案する。お家で過ごすことが多い場合は家庭で行わる動作(食事や歯磨きなど)やお家でも出来るような目標を組み立てる。
子どもが成長した時の生活を考えると、支援者と子どもだけの関係だけでは不十分です。
いずれは大人になって社会で生きることを考えると、周囲の人たちとの関係性や社会のルールなどが必要不可欠です。
そのため、プログラムを考えていくときは支援者と子どもだけの関係に収まらず、社会全体のことを吟味した上で考えていきたいですね。
まとめ
これらは簡単のように聞こえるかもしれませんが、実はとても難しいこと。
意識したからといってすぐに出来る訳ではないのかもしれません。
私も毎回完璧に考えられているのか?と聞かれると、即答出来る訳ではないかもしれません。しかし、子どもの発達に寄り添えるようにこれのことを日々考えて行きたいです。
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