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[差別は許されない]という言葉が風土に合わない国ってど〜こだ?

English follows Japanese.
4/29 facebookへのポストより。I posted this on my Facebook page on April 29th.

[差別は許されない]

この言葉のせいで激しい対立が生まれるのでしょうか?
この言葉は日本に合わないのでしょうか?

"自民党内には保守派を中心に、法案の「性自認を理由とする差別は許されない」との文言に反対する声も根強い"

毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20230426/k00/00m/010/226000c

"反対派は「社会の根幹、家族そのものに関わる問題だから慎重にやるべきだ」などと訴え、法整備に伴う弊害が多いとも主張。西田昌司参院議員は「差別は許されない」という条文の一節について「かなり厳しい対立を生むような言葉遣いで日本の国柄に合わず、(LGBTQの当事者に)逆に不利益になるのではないか」と記者団に語った"

東京新聞 https://www.tokyo-np.co.jp/article/246922

"「差別は許されない」→「不当な差別は許されない」に", "「不当な」を追加するのは、LGBTQを理由とした異なる対応や取り扱いでも一律に差別とはせず、認められる場合があることを明確化するためとみられる。「許されない」という表現を「あってはならない」に弱めたり、法律から性自認の文言を除外したりするよう求める意見もある。"

東京新聞 https://www.tokyo-np.co.jp/article/246260

沢山の当事者や日本国内/外にすむ人々、NGOや専門家、Marriage For All Japanなどの団体が、性的少数者(LGBTQ)の理解増進法案の重要性を訴えています。

一方で、以上の記事から容易に分かるように、現実は異論により理念後退... 保護すべき対象を実質的に狭めたバージョンの法案が5月前半にも国会提出される予定だそうです。

これまで国は"社会的合意"が取れていないことを理由に、「日本に合わない」や「日本の国土に合わない」など様々な言い回しを使い、同性婚やマイノリティへの差別禁止を法で規定することを渋ってきました。

全ての人に、差別を受けない権利があります。

多くの人が認めないからといって、少数派が差別を受ける社会を容認しても良いのでしょうか?

少数派が「差別を受けた被害」を訴えることを、多数派が"社会的合意"がないことを理由に踏み潰しても良いのでしょうか?

私は絶対に絶対に駄目だと思います。

多数派=正しい、ではありません。全ての人権は保障されるべきです。

私の尊敬する研究者であるキム・ジヘさんは言います。

"差別禁止法の議論においては、差別こそが規制の対象なのにもかかわらず、政府と国会は、差別を擁護する人々の主張に耳をかたむけてきた。それが、いままで差別禁止法が制定されなかった根本的な原因である。「社会的合意」が形成できていないからではなく、憲法の原則に従うべき国家機関が、その原則を守るための責任を果たしていないからだ。その結果、さらに多くの人が差別に加わるほど、責任から「安全」になるということを示している。みんなが不正・腐敗に加担すれば自浄作用が働かなくなるように、より多くの人が差別に加担することで、差別が共同体全体を蚕食することになる。"

キム ジヘ. 差別はたいてい悪意のない人がする (p. 187).

"すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別を受けない。 華族その他の貴族の制度は、これを認めない。 栄誉、勲章その他の栄典の授与は、いかなる特権も伴はない。"

日本国憲法第14条)

今、国は差別を擁護する人々の「マイノリティの言うことなんて聞きたくなーい!」という喚きに耳を傾け、
一人の人間として差別を受けることなく過ごしたい、という当たり前の権利を要求している人々を無視しているのではないでしょうか。

「差別は許されない」は、個人の人権が尊重される国にぴっっっっったり合うと思います。

我が国日本にはこの言葉が合わないのでしょうか?
「差別は許されない」という言葉が合わない国があっても良いのでしょうか?

差別を受けずに過ごす、というのは市民として人間として当たり前の権利です。

Important discussions are currently taking place in Japan regarding a bill aimed at improving understanding and protecting the rights of sexual minorities, including the LGBTQ community. While many parties, individuals, and organizations have stressed the importance of such a bill, some politicians have objected to its wording, claiming that it is too confrontational and not suitable for Japan's national character...

However, it is essential to remember that discrimination against any group is not acceptable, and all individuals have the right to be free from discrimination!!! The state has been hesitant to legislate on issues of discrimination and same-sex marriage, using phrases such as "it does not fit Japan" or "it does not fit Japan's land" to avoid taking responsibility.

It is vital to recognize that the lack of anti-discrimination laws is not due to a lack of social consensus but rather the failure of state institutions to uphold constitutional principles. As such, it is not acceptable to tolerate a society in which a minority group is subjected to discrimination simply because it is not socially accepted.

As individuals, it is our responsibility to stand up against discrimination and ensure that all human rights are guaranteed. Let us remember that "Discrimination is not tolerated" is a crucial message that fits perfectly in a country that respects individual human rights!!!

#lgbtqia #discrimination

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