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なぜ"あの人たち"は頑張らないのだろう?能力主義と特権について

「勉強を頑張れば、校外学習を頑張れば、できることで働けば成功できる社会なのになぜ"あの人たち"はやらないんだろう?人生無駄にしてるよね。」大学進学が当たり前の高校で、クラスメイトが発した言葉でした。

猛烈な違和感と嫌悪感を抱いたけれど、それを言葉にできなかった16歳の自分。このモヤモヤを言語化してくれる社会学と心理学をもっと勉強したいと思ったのはその頃でした。

昨夏にも、日米学生会議の事前学習の一環で「能力主義」について読書会の中で同志と語り合い、格差について基本から勉強し直し始めるきっかけとなりました。自分の理解の甘さに衝撃を受けたのを覚えています。

今、その興味関心が広がって落ち着き、学部の卒業研究として「特権を持つ人たち・マジョリティがマイノリティに対し抱く感情」について勉強しています。

生まれ育った鹿児島のことは大好き。けれど、自分に開かれていた機会と福岡に住んでいた友人に開かれていた世界は違ったことを大学で知りました。同じ日本なのか疑うくらい、東京出身の友人が経験した世界も全く異なっていて、そうした恵まれた学友に出会う度、純粋に羨ましいと感じていました。私も当事者だった事に気がついてから違和感は少しずつ消えてゆき、特権に関する興味が反比例して大きくなりました。

そして、私も特権を多く有している学生の一人です。本当に本当に恵まれている。

私が受けてきた特権を社会に絶対還元したい、というのが人生の目標です。そのためにできることを毎日頑張らねば。

哲学者のサンデルは「エリートは自らの偏見を恥と思っていない。彼らは人種差別や性差別を非難するかもしれないが、低学歴者に対する否定的態度については非を認めようとしない。」と話しています。

クラスメイトの発言は競争主義・能力主義・学歴主義からくる、頑張れる機会がそもそも平等ではない点を完全に無視した発言だったことを社会学に教えてもらいました。私はまだまだひよっこなので、もっと学ばねばなりません...!

私がお話ししたい生まれによる格差について、こちらのブログが学問の視点とご経験を混ぜてわかりやすく説明されていたのでぜひ!

あまりに感銘を受けて、本ブログを書いたKimihiko Satoさんにメッセージを送り、この間お話しさせていただきました。
動機形成が本当に善なのか、反作用が起こってしまうこと、学問から・現場から見る教育格差などなど…
ポジティブ・アクションについての関心が繋がり、議論が深まりました…!! 本当に感謝しております。もっと勉強してまたお話しさせていただきたいです✨

社会正義についてお話しする仲間が少しずつ増えてきて本当に嬉しいこの頃。こうした社会の不平等についてディスカッションしたい方、ぜひ一緒に対話させてください!

出石琴美 (とみー)
Kotomi Ideishi (Tomi)


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