見出し画像

2023明治安田生命J2リーグ第37節ファジアーノ岡山対ジェフユナイテッド千葉の個人的な見どころを紹介

今季のJリーグもいよいよ終盤。昇格争い、残留争いも毎試合熾烈になってきました
その中で迎える37節。もちろんこの試合で何かが決定するわけではありませんが、初のJ1昇格を狙う岡山と15年ぶりの悲願達成に向けて好調の千葉との一戦

勝ち点差はわずかに「3」
岡山は4連勝は止まりましたが、前節上位磐田に今季初の逆転勝利を収めました。ホームで3連勝中
一方の千葉はリーグ後半戦好調。攻守に躍動を見せ現在6連勝中と絶好調です
お互いに良いチーム状況、そして昇格を見据える中で、激闘の90分間が予想されます。終盤に向けて、上昇を続けるのはどちらのチームか?

個人的には今節最も楽しみな一戦です

(J2リーグ 解説:桂 秀樹さん リポーター:加戸 英佳さん 実況:能政夕介)※追記、修正の可能性あります

順位と前節の振り返り(2023/9/29時点)(リーグ戦のみ)

ファジアーノ岡山:13勝15分8敗 勝ち点54の7位  45得点 38失点(+7)

岡山は前節ホームで磐田と対戦。山形戦から坂本、田部井、柳、鈴木と4人メンバーを入れ替えた一戦でした

立ち上がりは磐田のペース。相手のプレスからボールを奪われ、前半7分に失点し0-1に
前節の山形戦に続き、前半の早い時間帯で失点となってしまった岡山
ただ、失点後に下を向かず前線のチアゴアウベス・坂本がプレッシャーをかけてチャンスをつくります

前半37分に鈴木 喜丈が積極的な攻撃参加を見せ、テンポの良いパス回しからのフィニッシュで同点ゴールを決めて1-1に
鈴木 喜丈はこれで今季3点目。DFプレーヤーながら柳、バイス同様に得点でもチームに貢献している

1-1で迎えた後半。岡山は後半の途中からルカオを投入し前線に再び圧力をかける
更に木村、ムークとメンバー交代で更にギアを上げる采配を見せる
すると岡山はセットプレーから仙波がコントロール良くファーサイドに蹴り込み、柳が打点の高いヘディングシュートで勝ち越しゴールを奪う

岡山はバイス、高木とCBとWBの選手を入れ替え試合をコントロールにかかる。磐田が終盤に猛攻も、柳を含め体を張ったプレーを見せてそのまま逃げ切り
今季初の逆転勝利を飾り、PO進出に向けてホームで大きな勝ち点3を得る試合となった

Jリーグ公式HPより引用

ジェフユナイテッド千葉 :16勝9分11敗 勝ち点57の5位 49得点 45失点 (+4)

絶好調の千葉は5連勝でホームに仙台を迎えた一戦
千葉は鈴木大輔が出場停止の影響もあり、栃木戦からCB2人を交代して臨んだ
CBはメンデスと佐々木翔悟と左利きの2人がコンビを組んだ
お互いに相手のライン位置を見ながら、スペースを攻略する戦いが続いた
千葉は難しい時間帯もありましたが、カウンターで流れを切り、自分たちのペースもつくった。前半はお互いに良さを見せつつスコアレスという状況だったが、前半の41分に試合が動いた
田中のロングスローから、こぼれ球を4試合ぶりの先発となった佐々木が押し込みJ初ゴールを記録し1-0と先制に成功し前半を折り返します

後半の立ち上がりはどちらも高い集中力で入り、決定機をつくるも得点は生まれず
千葉は鋭いカウンターから仙台ゴールに迫る場面を見せる。特にライン間の受け方や、3人目の動きも含めて攻守の切り替えは勢いそのままに輝きを見せた
千葉は長い距離のカウンターから上手く繋いで、最後フィニッシュは呉屋が冷静に決めて2-0とリードを広げる
仙台の中島の強烈なミドルシュートで2-1と1点差となるが、終盤に経験豊富な米倉がゴールを決めて3-1とホームで6連勝を飾り5位に浮上を決めた

13,686人を集めた一戦はサポーターも盛り上がりを見せた一戦。今節はアウェイ戦となりますが、スローガンに掲げる「Win By All」全員で勝つ、言葉通り、サポーターと共に戦う千葉の躍動に注目したい

Jリーグ公式HPより引用

今季のJ2は町田が現在首位で勝ち点71
2位の清水が勝ち点64と町田が1試合未消化ながら首位に君臨
自動昇格を狙う各チームですが7位岡山は勝ち点差「10」千葉は「7」とまだ可能性を残す
6位長崎から11位山形までの勝ち点差はわずかに「3」と昇格PO争いも熾烈となる

何にせよ可能性がある限り、高みを目指す両チーム
そして42試合が終わった時に、どんな景色が見えているのか?そこまでにベストを尽くす試合が続きます

過去の対戦戦績(リーグ戦のみ)

過去の対戦成績は岡山の7勝、千葉の14勝、引き分けが6回と千葉が過去の対戦成績では優勢

今季は第6節に千葉のホームで対戦して1-1の引き分けに終わった

2023年3月25日:第6節 
試合結果 千葉1-1岡山 (岡山:鈴木 喜丈 千葉:小森 飛絢が得点)

★古巣対戦
岡山:木山監督は監督として2012年に千葉を率いてリーグ戦は5位、J1昇格PO決勝で大分に0-1で敗戦しJ1昇格とはならなかった
期限付きで加入している櫻川ソロモン、末吉は契約のため出場できない

★過去の岡山VS千葉戦での得点者
岡山:鈴木 喜丈、チアゴアウベスが得点
千葉:高橋 壱晟と見木 友哉が2得点、小森 飛絢、チアゴ デ レオンソが得点

岡山が千葉に勝利したのは2020年11月が最後(その試合はホームで勝利)
また、千葉は2017年には36節からの7連勝で12位から6位まで順位を上げて昇格POに進んだ(その7連勝の皮切りになったのが36節の岡山戦でもあった)

毎年終盤に多くのドラマが生まれるリーグ戦。更には昇格POと、終盤まで目が離せない展開になりそうだ

今シーズンの成績(リーグ戦のみ)

ファジアーノ岡山:13勝15分8敗 勝ち点54の7位  45得点 38失点(+7)

先制試合:21試合 12勝7分2敗(20節の東京V戦,29節町田戦で逆転負け)
先制された試合:11試合 1勝4分6敗(前節の磐田戦が今季初の逆転勝利)
スコアレスドロー:4試合(2節の清水、9節の熊本戦、16節長崎戦、22節甲府戦)

ホーム: 8勝6分4敗 勝ち点30  25得点  18失点 得失点+7
アウェイ: 5勝9分4敗 勝ち点24 20得点  20失点 得失点±0

リーグ戦では17名が得点(チアゴアウベス6得点、ステファンムーク5得点、田中雄大・櫻川ソロモン・柳が4得点、ヨルディバイス・鈴木・坂本が3得点、木村・佐野・田部井・仙波が2得点、本山・ルカオ・福元・高木・高橋が得点を記録)

アシストは河野が5アシスト、佐野・ムーク・柳が4アシスト、高橋3アシスト

複数得点:13試合 
複数失点:10試合
無失点:11試合 
無得点:7試合

<得点>前半に15得点 後半に30得点 
<失点>前半は14失点 後半は24失点

今季は45得点中セットプレーでの得点は15点の(33.3%)昨季は44.3%。河野のFKや田部井のCKから得点に繋げている。(FKから2点、CKから8点)セットプレーは柳が得点かアシストに絡んでいる

一方38失点中セットプレーからの失点は12で割合は31.6%(FKから3失点,CKから5失点等)

前節今季初の逆転勝利を飾ったファジアーノ岡山。交代選手も含めて、最後まで集中力を見せた一戦だった
山形戦、磐田戦と立ち上がりの失点はあったものの、山形戦からの修正をしっかりと見せ粘り強く戦うことができた。この自信を、難敵千葉相手に見せる事ができるか注目したい

ジェフユナイテッド千葉 :16勝9分11敗 勝ち点57の5位 49得点 45失点 (+4)

先制試合:19試合 15勝2分2敗 (2節山形戦,20節水戸戦は逆転負け)
先制された試合:16試合 1勝6分9敗(23節甲府戦は先制許すも追いつく)
スコアレスドロー:1試合(21節いわき戦のみ)

ホーム: 11勝4分3敗 勝ち点37  27得点  17失点 得失点+10
アウェイ: 5勝5分8敗 勝ち点20 22得点  28失点 得失点-6

リーグ戦では14名が得点(小森が11得点、見木が6得点、米倉5得点、風間・ドゥドゥ・日高・鈴木大輔が4得点、椿・呉屋・ブワニカ啓太が2得点、神明・佐々木・西久保・田口が得点記録

田口が5アシスト、ドゥドゥはリーグ10試合ですでに4ゴール・4アシスト

複数得点:12試合  
複数失点:15試合
無失点:11試合
無得点:6試合
※現在6試合連続先制して、6連勝中

<得点>前半に24得点 後半に25得点 
<失点>前半は17失点 後半は28失点

今季は49得点中セットプレーでの得点は14点の28.6%。日高のFKと田口のCKが起点となっている

45失点中セットプレーからの失点は13で割合は28.9%(FKから5失点,CKから3失点,PK3失点)

リーグ前半戦は17位と難しい順位で折り返した千葉は、夏の補強や移籍に加え、積み上げてきたモノが徐々に花開いている
直近の6連勝と勢いは十分。リーグ後半戦はここまで10勝3分2敗と強さを見せている(リーグ前半戦は21試合で6勝6分9敗)
悲願のJ1復帰に向けて、残り試合一戦必勝、全員で戦います

個人的な見どころ

今季は3月26日の第6節に戦い1-1の引き分け
千葉が後方から丁寧なパスワークで繋ぎ、スペースに出た小森飛絢が冷静に得点を決めて先制
一方の岡山もCK崩れから、鈴木が最後PA内に入り込み左足を振り抜いて同点に
お互いに勝ち点1を分け合う結果となった

個人的な注目ポイントは3つ
①岡山は末吉に代わる起用選手。千葉はCBコンビに注目
②流れを変えるセットプレー(岡山は前節CKから柳、千葉はロングスローから佐々木)
③終盤に得点を奪う「流れを変える選手」は?

まず、1つ目は選手起用について
①岡山は末吉に代わる起用選手。千葉はCBのコンビに注目
岡山は千葉から期限付き移籍で加入している櫻川と末吉が契約上出場ができない。特に、夏の移籍で加入後ここまで10試合プレー(内8試合先発)とサイドプレーヤーとして存在感を放っている末吉の代わりに誰がプレーするか注目したい
7月からは主に3バックを使用する岡山で右のWBとして、末吉の代わりに出場する可能性のあるプレーヤーは木村や福元など。田中や河野は直近の陣容を見ると負傷の可能性も高いが、彼らが復帰となればチームとしての競争に加え総合力も上がる。この局面で攻守に存在感を見せる事ができるか、起用された選手の活躍に注目したい

一方の千葉は前節は鈴木大輔が出場停止。新井はベンチ外と緊急事態だったが、メンデスと佐々木のコンビで勝利に貢献
鈴木大輔は累積警告の影響で今節も出場停止となる。そうなると前節と同じメンデスと佐々木がコンビを組むのか。それとも新井が戻ってくるのか?
前節高い集中力は見せつつも、試合後小林監督も彼らには伸びしろを期待するコメントも寄せていた。先を見据えてどのような布陣で臨むか、特にCBの組み合わせには注目したい

2つ目は前節お互いに得点を生んだセットプレー
②流れを変えるセットプレー(岡山は前節CKから柳、千葉はロングスローから佐々木)
前述してあるが今季の両チームのセットプレーによる得点については以下のようになっている

■岡山
45得点中セットプレーでの得点は15点の(33.3%)※昨季は44.3%
河野のFKや田部井のCKから得点に繋げている。(FKから2点、CKから8点)セットプレーは柳が得点かアシストに絡んでいる(3得点4アシスト)
PKは櫻川、バイス、ムークが1点ずつを記録

38失点中セットプレーからの失点は12で割合は31.6%(FKから3失点,CKから5失点等)
岡山はセットプレーのキッカーとして河野、田部井、仙波と色んなプレーヤーがいる。特にターゲットの柳をはじめ、色んなバリエーションを準備して毎試合臨んでいる
31節の大分戦からここまで5勝1敗だが、6試合で9得点中4得点はセットプレーが絡んでいる。一方山形戦ではCKからの失点もあるため、攻守で集中力を高めながら、流れを変える一発にも注目が集まる

■千葉
49得点中セットプレーでの得点は14点の28.6%
日高のFKと田口のCKが起点となっている。日高は直接FKで2得点
見木と小森はPKでそれぞれ1点ずつを記録

45失点中セットプレーからの失点は13で割合は28.9%
FKから5失点,CKから3失点,PK3失点
千葉はこの6連勝中はセットプレーでの失点はわずかに1失点(31節の藤枝戦にFKから失点)得点は田口のCKや前節の田中のロングスローと流れを変える得点を記録している。攻守でその良さを出せるか注目したい

③終盤に得点を奪う「流れを変える選手」
試合の流れを左右する交代メンバー。ハーフタイムの交代を除くと、交代機会は3度あり最大で5名の交代ができる

前節途中交代から小森がアシスト、米倉が得点を決めた千葉
特に米倉は今季5得点は全て途中交代からの得点となっている
岡山もステファンムークは今季5得点中3得点が途中交代から記録

タフな試合になると、途中交代から変化をもたらす事ができるかは重要になる。前節の岡山は数字には表れないが、途中交代のルカオや木村の推進力が盛り返す要因にも繋がった

岡山はムークの3得点以外に途中交代から高木、木村、田部井、チアゴアウベス、福元、ルカオ、坂本が1点を記録しチームとして10得点
千葉は米倉の他に呉屋が1点、新明が1点とチームとして途中交代から7得点を記録している

総力戦となるリーグ終盤。両チームの交代メンバーに言える事は、しっかりとチームのコンセプトを理解戦えるメンバーが選出され結果を出している
順位も近く、負けられない一戦だからこそ、この途中からどんなアクセントをチームにつけることができるか?注目したい部分の1つです

さて、長々と語りましたが、昨年もシーズン終盤まで昇格に向けて死力をつくした両チーム。昨季は36節終了時点では以下のような状況でした

岡山は昨年36節終了時点では3位(昨年は20勝12分10敗の勝ち点72で3位)
千葉は昨年36節終了時点では9位(昨年は17勝10分15敗の勝ち点61で10位)
今季も残り今節含めて6試合。昨季の自分たちを超えつつ、昇格に向けて戦います

勝ち点差はわずかに「3」昇格PO圏内である6位以内に向けての大事な一戦。前節両チーム、ホームに1万人以上のサポーターがかけつけました

サポーターと共に戦い、今節の勝ち点が未来の悲願に繋がるそんな好ゲームに期待です。岡山VS千葉の一戦は10月1日(日)14時~シティライトスタジアムにてキックオフ!

Jリーグ公式映像DAZNまたはシティライトスタジアムで是非お楽しみください!

この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

サポートいただいた内容は今後の記事や取材等に充てさせていただきます。少しでも良い内容をお届けできるようにしていきます。