母を好きになれない番外編・「いちばん好きな花」
母を好きになれない番外編です。
「母を好きになれない①」はこちら
最近「いちばん好きな花」というドラマを観ていて、その中に出てくる、今田美桜演じる夜々という登場人物に共感する部分があった。
夜々は母親にとても大切に育てられたのだけれど、
母親の自分へ対する期待、「常に女の子らしくいて欲しい」という思いのせいで、とても窮屈に生きてきた。
「女の子はお行儀が良くないといけない」「女の子らしい遊びをして、女の子らしい服を着るべき」「女の子は文系に決まってる」と決めつける。
夜々に少し変化があると、「お友達がそうなんやろう」「友達はちゃんと選びなさい」と叱る。
どこかに行こうとすると、「誰と?」と聞いてくる。
そんな「女の子らしい」ということに対する母親の固定観念と過剰な縛り付けに、夜々は苦しんでいて。
「(お母さんは)お気に入りのお人形産んで、それで遊んどるだけ」
と、夜々は表現した。
その母親は、自分が幼少期に女の子らしいものを与えてもらえなかったことから、「娘を産んで、女の子らしいものをいっぱい与えたい」と考えたらしい。
そんなことを聞いたら、「これは母親の愛情だ」と、「受け止めなければ」と思ってしまう。それがより苦しい。
私の母の場合は、「女の子」というところにこだわっているわけではないし、友達関係にうるさく口を出してくるわけではない。
でも「お気に入りのお人形」という表現には、少し通ずるものを感じた。
とても大切に思っているし、幸せになって欲しいと思っているし、可愛くて仕方がない。でも、とても自分本位な愛し方で。
愛していたいから愛して、可愛がっていたいから可愛がる。
自分が楽しいから。 愛していないと、寂しいから。
私はお人形遊びの楽しさがよくわからなくて、
ほとんどやったことがないのだけれど。
自分の好みのお人形を買って、好きな服を着せて、好きなシナリオの通りに動かす。そのお人形のことが大好き。可愛い。ずっと一緒。
母親は全く無自覚に、
娘を自分の所有物のように、
もしくは自分の一部のように扱っていて。
「こんなに愛しているのに」と考えている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?