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他者との時間と1人の時間。バランスがむずかしい。

人と関わる時間と、1人で過ごす時間。
人間関係に使う頭と、何かを吸収するのに使う頭。

私はどちらかに全振りしがちで、良い塩梅でバランスを取るのが苦手だ。


不登校〜高校時代


不登校だった頃、私が関わる人といえばほとんど家族だけだった。

学校に通っていた期間も、ほんの数少ない友人と一緒にいた期間がある、というくらいで。多くの人と関わったり、仲を深めようとか人のために何をしようとか、考えることは少なくて。

基本は、家で1人。兄と2人。夜は家族みんな。

ドラマやアニメ、NHKを観たり。やる気の出た時は満足するまで勉強したり。裁縫や編み物をしたり本を読んだり。

私の心には他人というものがほとんど住んでいなかったし、あまり住まわせたいとも思っていなくて。不登校でいることに対する悩みはあったけれど、「人ともっと関わりたい」という願望はほとんどなかったと思う。

1人でもいい。まあまあ満足。

テレビとか本とか。対「もの」であり、「もの」から自分にいろんなものを吸収する生活は全然悪くなかった。

特に毎日深夜まで好きな漫画を何周も何周も読んでいる時間は、とても自分らしい気がして。これからもこうやって過ごしたいと思っていたし、とても有意義な時間だった。


高校に入学すると、週6日学校に通ってクラスメイトと一緒に過ごすようになった。

不登校だった中学までと比べると、はるかに多くの人間と、はるかに多くの時間を同じ空間で過ごすようになって。環境はとても大きく変わったはずだけれど、人間関係に対する姿勢はあまり大きく変わらなかった。
極度の人見知りのままでもあった。

私の関心ごとというか、私の頭を占めていたのはもっぱら「学校に毎日通うこと」「勉強」「良い成績をとる」「好きな漫画と有名人」とかで。
どれも1人の思考で完結すること。他者を介入させる必要はない。

”対人”よりも”対自分”

周りに人はたくさんいたし、良いコミュニティーだったと思うけれど。

「友達欲しい」とか「おしゃべりしたい」とか「誰かと協力して何かしたい」とかいう願望はあまり湧かなかった。

登校と勉強という、娯楽というかミッションというかがあるだけで、私の心と生活は十分成り立っていたし、充実していた。

でもきっとこれは、特別関わりたいとか、わかりあいたいと思う相手にほとんど出会っていなかったことも大きかったと思う。
探そうとも思っていなかったし、そんな人がいるとも期待していなかったのだけれど。


大学〜現在


大学に入ってサークルにも入って。高校までとは比べ物にならないたくさんの人と、近い距離感で関わる機会ができた。

自然に過ごしているうちに、「もっとみんなと話した方が楽しくなるな」ということに気づき、関わりだしてみると面白くて優しい人たちがたくさんいることに気づいた。

初めて後輩という存在ができると、「積極的に関わることで喜ばれる」「自分が誰かの助けになれる」という気づきを得て、どんどんできるだけたくさんの人と丁寧に関わってみようと思うようになった。

”他人に対して、自分にできることをしたい”とか”誰かを守りたい”とか。
これまで持つ機会のあまりなかった感情に出会って。というか、その感情の対象に出会って。私の心の中を他人が占める面積がとても大きくなった。いつも頭に何人もの人がいて、自分を動かす原動力になった。

人を大切だと思い出すと、どんどん大切にしたい気持ちは膨れ上がるし、人数も際限なく増えていって、そのうち心が人でパンクするわ!とか思った。

でもすごく幸せだし、毎日が人で溢れていて楽しいし、”対人”ならではのたくさんの発見もあった。コミュニケーション力も、人と協力して何かをする能力も、格段に身についたと思うし、これからもとても活きていく力だと思う。


バランスを取れる?


大学院まで修了してサークルも卒業して。
友人たちにどのくらい関わっていくか。どのくらい連絡をとったり会うか。

意識して動かなければ、関わる人数も頻度も大きく下がるフェーズ。

もちろん仲の良い友人たちとはこれからも関係を続けていきたいし、ずっと友達でいたい、困っていたら助けたい。これは揺るがないところなんだけれど、どれくらい関わるかはどうとでも変動しうるわけで。

私が割と「自分からアタック」で人間関係を作ってきたからこそ、という部分もあると思う。誘われるより誘うことで仲良くなった人が多いし、誘うより誘われたら喜んで行く、というタイプが友人には多い気がする。


最近、体調を崩さないようにという理由で、あまり頻繁に人と会う約束を入れずに過ごしていて。(いざ休みになると、「え、予定ない、、誰かと遊びたい」となったりするのだけれど)

空いてる日が来たら仕方ない。
何しよう。勉強しよう。本読もう。映画観よう。

そうやってしばらく過ごしているうちに、1人で完結するこの満足感に懐かしさを感じだした。こういう生活も好きだったな。

別に人とそんなに関わらなくても良いな。充実してるな。

スキル上げるかー!勉強するかー!仕事内容極めるかー!

と思い出して

待てよ、このままだと、昔の自分に戻る。
このままいくと、いくらでも1人の世界に浸り出す。
一度戻ったらこれはこっちの世界に戻ってこないかもしれない、、

待て待て!!それはそれで困るぞ、、、!!!!

1人の時間なんていつでも作れるけど、大切な友人たちはポンポンできるものじゃないし、疎遠になってしまってそのままフェイドアウト、、なんてことにはしたくないし。
ブランクが空いて人見知りに戻っても困るし、新しく人と出会う面白さも忘れたくない。


良い塩梅でバランス取ろうよ私!と思うのだけれど、どちらかに全振りしていたことしかないので、難しいんだこれが!苦手だ!

人間関係に使う脳みそと、何かを吸収するのに使う脳みそが違って、私はどっちかしか活性化しない。どっちかを使うともう片方がトンチンカンになって、スイッチオフになる。

なんとか両方活性化させる方法はないかな。

今のところ、解決策なし!しばらく行ったり来たりしてみるしかない。

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