休息の罪悪感と寝溜めデメリットに打ち勝つ
慣れない土地で慣れない暑さに長期間さらされたツケなのか、季節の変わり目だからなのか、歳なのか、ここしばらく体調が芳しくない。というか、ただ眠い。
眠いのだから、休みの日や時間がある時には寝ればいいのですが、寝たいから寝るのはダメ感が漂うのが今の時代、今の日本です。
例えば、寝溜めは良くない件。
寝溜めとは、
休日などにまとめて睡眠をとること。
睡眠を「溜める」のではなく、日常的な睡眠不足を補うためにまとめて睡眠をとることを、一般に意味します。
睡眠不足なのだから、休みの日くらいゆっくり寝て、不足分を補って何が悪いのかと思いますが、「寝溜めの効果」とされるものは限定的で、むしろデメリットの方が多いとも言われています。
よく見かける寝溜めのデメリット:
睡眠の質低下
体内時計の乱れ
集中力低下
免疫力低下
生活習慣病のリスク増加
インスリン感受性の低下
加えて、慢性的に睡眠不足が続いている状態である「睡眠負債」は、一括返済できないとも言われています。賢く返済するには、
寝る時間を30分〜1時間早める
起床時間は遅くしない
朝起きたら太陽光を浴びる
15分〜20分程度の昼寝をする
さらに、
適度に運動する
眠る環境を整える
ストレスをためない
体内時計を調整する
生活リズムを安定させる
毎日必要な睡眠時間を確保する
など、生活環境を改善する必要があります。
ごもっとも。でも、それじゃない。
それにしても、この手のものは、ストレスを減らす、質の良い睡眠をとる、適度に運動する、バランスの良い食事をする。ほぼこれに尽きる。これに尽きすぎて、「◯◯改善法」など、どれも同じように見えてくる。もはや、すべてこの4つでいいのではないか、余計な説明も、過度の煽りも、自称”有益情報”も、なんだかよくわからない経験談も不要なのではないか、としか思えません。
そうではなかった。
日頃の睡眠負債を解消するために寝溜めを習慣化したいという話ではないのです。疲労が溜まっているので、一度上手に寝溜めしてリセットしたいだけなのです。
気持ちよく休めるよう、背中を押すどころか、躊躇させるような情報が多いのも、今の時代、今の日本です。
「寝溜め メリット」など検索すると、いくつかメリット的なものも、ひっそりでてきます。例えば、
一時的に身体や精神の疲れを解消する効果がある(Suimin.net)
↑ この一言だけで十分救われます平日の起床時間よりもプラス2時間で起きる(テレ東プラス)
昼寝は午後3時までに1時間くらいが目安(テレ東プレス)
ただし、
睡眠不足に備えての寝だめ(先取り睡眠)は、普段の就寝時間の2~3時間前がもっとも眠りにつきにくい時間帯であり、早めに寝ようと試みても寝つけない(Suimin.net)
健康な人が16時間の就床を9日間続けても、夜間睡眠は9時間(Suimin.net)
↑ ここまでくると、もう意味がわからない
メリットが薄い。薄すぎます。
「休むことに罪悪感を抱く」ことの多い日本人ですから、細かいことは気にせず気楽に休むよう勧めてくれてもいいような気もしますが、慢性疲労感がありなんとなく眠い、という時でさえ、「今日は好きなだけ寝てたらいいさ」とは言ってもらえない。
「休まないとだめよ」と優しい顔で言いながら、正しい休み方まで指南されてしまうのです。
見ているだけで疲れてしまうので、諦めて好きなだけ寝ることにする。
・・・1時間 昼寝した まだ眠い
・・・さらに昼寝した まだ眠い
・・・3度寝した スッキリした!
3時間くらい寝ていたらしい。起きて16時。推奨される昼寝時間を余裕でオーバーしてしまった。
しかし、「たっぷり寝ました」感で満ち溢れています。
まさに「一時的に身体や精神の疲れを解消」をしました、という感じ。
・・・そして、夜。いつも通りに布団に入る。入眠は少し遅かったけれど、寝た。気持ちよく、寝た。
今日は、朝から元気だ。
完全回復とはいきませんが(そんなのあるの?)、ここしばらくの中で一番気分がいい朝を迎えました。「よく寝たね…」と、体に言ってもらった気がします。
マズローの欲求5段階説の、第1段階「生理的欲求」の睡眠欲が満たされたわけですが、第2段階「安全の欲求」あたりまで満たされた気分。健康状態を保つために、安全な場所で、安心して寝るだけ寝たのですから。
休みたかったら、休んでいいんです。
眠い時で、寝られる時は、細かいことを気にしないで寝ていいんです。
ただし、寝つきが悪い、よく眠れない、中途半端に寝て逆にグダグダになる可能性もあります。そこは、自己責任です。