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もう産土の地を北●鮮とは言わせない

この土地に戻った理由

 私はこの村で生まれた。亡母は学校を出ると都会で暮らしたが終戦で結婚し当時は病院出産ではないので実家に帰って産んだ。親族間の問題とかいろいろあって結局都会で私は育ち老齢になった。数年前にやはりここを出てしまっていた叔母から相続手続きしないかと言ってきた。祖父が逝ってから52年相続手続きをしてなかったのだ。

 母はこの村が嫌いだった。人が悪いという。時々墓参に戻っても誰にも会わずに帰る。が、相続放棄はしないからねと言っていた。それは、祖父が死んだときに固定資産税を払おうと役場に行くと「村の人からもらっているから要りません」と言われたのが許せないから。それに血縁の無い分家が母に無断で跡取りを名乗るのも許せなかったから。
 今や負の遺産になった先祖の遺産だが、親族でただ一人私が動けたので引き受けた。

ここはいい土地だ

 適当な引き受け手を見つけて配れば済むと思ってたら、道路になっているなど相続以外の変更登記があるし、荒れて村人が困っていることもある、毎週みたいに通っているうち植物は好きでいろいろ植えてみたりして、都会のマンションとの2拠点生活ではあるが空気の良いこちらにほぼ住み着いた。

 農業するなら裏日本が良いということがわかった。降水量が多くて農業用に水代がかからない。よく発芽しよく育つ。農薬なしでも広いからか文句が出ない。
道の駅やインターネットで食べきれないものは売る。
ホームセンターもスーパーマーケットもたくさんある。
山も川もあり海もそんなに遠くない。
 近所のおばあさんが栽培も教えてくれるし、ほとんどほかの人と話をしないので不快なことはおこらない。
 人間関係はマンションと同じ。私の持ってる環境と言ってもよいのかも。

住んでるマンションからは大きな団地が見える

ここは北朝●なのか

 この村には共●党の策士が住んでいてつい昨年だったか亡くなった。それまで彼が支配者だった。村中の人がここは限界集落になって消えていくというシナリオを共有している。
 人が幸せになると自分が損をするとの思考があって人への親切を邪魔したがる。どうやら村人を2派に分かれさせて闘わせたらしい。

 おばあさんは「女がこうして畑作で稼ぐのははずかしいとかね」家族も近所にいじめられるらしくて私を歓迎してくれる。「あの本家のお嬢様も畑が好きなんだって」とか言いふらして自分の野良仕事を守る。
「この市が全部こうじゃないのよ、この村が特にこうなの。北朝●。」
村人を働かせないでいると貧乏するし楽しくない村になって人口が減るというわけだ。狙いは亡国。
 楽しく働く村にしたら亡母は喜ぶだろうか、多くの先祖も。
こんな田舎に帰ってきたい、移り住みたい、都会と変わらない気楽で便利な暮らしをしたい、栄える田舎に戻したい。

亡国への道から栄える道へ

神社から見る道路建設用地、中央の横線が国道

●市土利用未来課 御中

写)国道管理事務所御中
写)●県民局 ●土木事務所御中
写)●市議会御中
写)●区長様
写)●市長様
 (順不同で失礼します)

要望書  
国道から直角に入る市道の着工に関して

国道●号線から●市●に直角に入り県道につなぐ
市道をはやく着けていただきたくお願いいたします。

◎数年前のおねがいに加えて
 ●さん宅と●さん宅の南に道路をつけてください。
 この用地も私が提供します。
○●さん宅にタクシー横付けで病院通い出来るよう、現
在は車いすで県道で待つ。
○●さん介護施設の送迎が安全になるよう、現在職員が
1~2名付き添って細い道を徒歩。
○荷物の配達が楽になる。

◎新市道●線の近くに家が増えている。
ここの山は崩れる可能性が高い地質なので将来大災害に
なる恐れがある。
家を増やさない、保険を掛けさせるなど市の対策が必要。

◎国道から直角の黒塀沿いの道は町の安全な発展に役立
つ。
○畑の有効利用
トラクターで一周して入るところがなくて●さんの横か
ら入って他家の土地を通って耕うんした人があり、じゃ
がいもを1作後は耕作してない。
○畑作の生産性向上
農作者が高齢化する中、肥料や水や資材、収穫作業準備
と産品の運搬が軽トラで出来ると楽になる。
○畑での急病や火事に対応する車両が入れる。
○住宅などの建築が災害の少ない地域で可能になる。

◎他に気づいたこと

この道路を作ることを私の祖父が反対したとの市役所
の説明は間違っています、村の人だそうです。
 また土地の時効取得は悪意があると適用外です。どん
なに長く固定資産税を勝手に払っても●家(●)不動産
の所有権は取れません。

組の組織はもう戦時ではないし●のような専業農家の
いない地区では事業ごとに管理企業や役所が担当するな
どし、感染病で交際も減ったこの機に回覧板もなくして
もよいのではないかと思います。
 交番の警察官が毎年チェックに来てくださっています。相談に応じてくださいます。

●神社は古くは区のものではなく遠方の信者もあった
のですから広域で考えてよいのではないでしょうか。
かわそつさんは私の所有地でしたので先年●神社さんに
お祓いしてもらって閉鎖解体廃棄しました。

以上
 令和4年9月6日

差出人住所 氏名

国を変える、田舎から変える


敗戦この方働くことが必ずしも楽しいとは言えなかった農村。でも、時代の変わり目。次第によい思想とよい身体で健全な田舎暮らしをすることで、都会も何か変わるかもしれない。今、ここから、日本を再開発していく。きっと戦死した叔父たちもそれを望んでいるだろう。

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