FOMC声明のポイントと米国株の今後の見通しについて
備忘録がてら、FOMC議事におけるポイントをまとめました。
※米国株がFOMC直後に上昇した分が、翌日以降はキャンセルされてしまったので、それに合わせて解説部分を修正しました。(2022/5/7)
事前の段階では、マーケットにおいては利上げ幅について、「FOMCが6月会合でさらに大幅な0.75bpの利上げに踏み切るとの見方が強まっていた。」旨の観測も出ていました。
しかしながら今回の決定内容では、利上げ幅は0.5bpでした。
初回の利上げ幅としては、サプライズなしで穏当なものだったと言えるかと思います。
一方、FOMC議事では量的縮小(QT)の実施は決定されました。
縮小額はまず月475億ドルとし、その後3カ月かけて950億ドルにしていくとのこと。
現状、FRBのバランスシートは8.9兆ドル規模となっています。
コロナ前の水準は4兆ドルであり、差分は5兆ドルです。
毎月950億ドルずつ資産の償還を進めると、単純計算では4年4ヶ月の期間で、コロナ前水準の規模までFRBのB/Sが縮小されることになります。
僕の事前予想では、FOMC声明でQTについて具体的に言及された場合はネガティブサプライズとしていました。
サプライズ扱いではなかったですが、議事公表直後は大きく上昇したものの、翌日以降は大きく下げ、上昇分をキャンセルしてしまいました。
また、「次の2会合において0.5ポイントの追加利上げを議題にすべきだとの認識が広く見られる。」とのコメントも出しました。
今後、0.5bpもの利上げが2回行われる可能性が示唆された形です。
パウエル議長は記者会見で、「インフレを押し下げるべく迅速に行動している」と発言しました。
QTの実施と、今後の連続大幅利上げの可能性示唆は、株価の頭を抑えることになるかと思います。
また、「インフレを押し下げるべく迅速に行動」した結果、「米国経済の中長期的なリセッションリスク」が高まる、という観測も出てくる可能性があります。
(すでに、リセッションリスクに言及するコメントが複数出ています。)
そのほか、米国をはじめとする世界経済を取り巻く環境には、重大なリスクファクターが多くあります。
こうした状況を踏まえると、サステナブルな株価の上昇は当面期待すべきでないと考えます。
(参考ニュース)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-04/RBDE0ET0G1KW01
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2022-05-04/RBDE10T1UM1001
https://jp.reuters.com/article/NY-MARKETS-SUMMARY--idJPL3N2WW349
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