【日経225先物】マーケット分析|2022年5月22日(日)時点
日経225先物をメインでトレードしている兼業トレーダーのコータローです。
この記事では、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両面から、直近の日経先物の相場観を解説します。
皆さまがトレード戦略を考える上で、情報収集の時短や相場分析のヒント等としてお役立てください。
《サマリ》
総合評価は、短期は【中立or強気】中長期は【中立 or 弱気】とします。
※総合評価はファンダメンタルズとテクニカルの分析結果を総合的に評価したもの(テクニカル分析の評価のウェート高め)。
ファンダメンタルズ面では、短期は【中立】、中長期は【悪材料優位 or 中立】とします。
米国株は引き続き弱いですね。
米国経済のリセッション入りに警鐘を鳴らすニュース記事や有識者コメントが増えてきた印象です。
米長期債利回りは上昇一服しており、なんなら逆三尊の形成プロセスが始まりそうな形にも見えます。
米長期債利回りの上昇一服は、本来は株価にとって好材料ですが、「インフレ押さえ込みのための金融引き締めにより経済が減速しそう」という文脈での金利低下については、将来的なリセッションリスクを織り込む動きのため、目先の株価には悪材料です。
(なお、マーケットがリセッション入りを確信するタイミングでは、金融緩和期待を高めるため、金利低下はグロース株を中心に株価に好材料となります。)
またコモディティ価格はなかなか底堅いですね。
マーケットは、インフレ沈静化が簡単ではないと判断しているのでしょう。
コモディティやオイルの価格が一段高するようなら、株価には悪材料です。
逆に価格が下がってくると、原材料安期待から株価にとって好材料扱いとなりそうです。
中国株は、大規模な経済支援策を交換して底入れしそうな形になってきています。
ただし、この経済対策の規模については物足りないとするコメントも出ており、本格的な株価の上昇転換には至らない可能性はあります。
★S&Pをはじめとした世界株式指数やコモディティなどの詳しいテクニカル分析(画像付き)はこちらの記事で読めます。
テクニカル面では、日足は【中立】、週足は【中立 or 弱い 】、月足は【中立 or 弱い 】と、日足の評価を引き上げます。
長期足は、引き続き下降チャネルのレンジ内での動きが続いています。
基本的には、ジリジリとした売り圧力が続くイメージです。
日足では、全開記事で「包み足陽線での底入れサインが出た」と解説しましたが、短期での上へのモメンタムは継続しています。
ただし、買い圧力がそこまで強いかというと微妙なところ。足元ではチャート形状が汚くなってきており、やや方向感にかける動きが出てきています。
日足は下降トレンドラインに沿って高値を切り下げてきており、このトレンドラインを上抜くまでは、下降トレンドが続く可能性が高いと考えるのがセオリーです。
まずは、あまり時間をかけずに日足トレンドラインや下降チャネル上辺を上にブレイクできるかがポイントになりそうです。
中長期ではレンジまたは下降チャネル形成の可能性が高いというイメージは維持します。
《サマリ》は、1分程度で読めるように情報を取捨選択しています。 《ファンダメンタルズ分析の詳細》や《テクニカル分析の詳細》には、サマリの結論を導くロジックや前提情報を載せているのでそちらもぜひご覧くださいませ。
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《ファンダメンタルズ分析の材料》
■ファンダメンタルズ好材料/悪材料まとめ ※赤字はアップデート項目
■経済指標スケジュール
5/17 (火)
18:00 欧州 1-3月期 四半期域内総生産(GDP、改定値)
21:30 米国 4月 小売売上高
5/18 (水)
18:00 欧州 4月 消費者物価指数(HICP、改定値)
5/20 (金)
08:30 日本 4月 全国消費者物価指数(CPI)
5/24 (火)
23:00 米国 4月 新築住宅販売件数
5/25 (水)
15:00 ドイツ 1-3月期 国内総生産(GDP、改定値)
5/26 (木)
21:30 米国 1-3月期 四半期実質国内総生産(GDP、改定値)
5/27 (金)
21:30 米国 4月 個人消費支出(PCEデフレーター)
5/31 (火)
18:00 5月 消費者物価指数(HICP、速報値)
6/1 (水)
23:00 カナダ カナダ銀行 政策金利
23:00 米国 5月 ISM製造業景況指数
※情報出所 ・ロイターニュース(https://jp.reuters.com/investing/markets) ・ブルームバーグニュース(https://www.bloomberg.co.jp/) ・CFTC建玉明細(https://www.dai-ichi.co.jp/market/cftc.asp?cd=9107) ・Yahoo!ファイナンス(https://info.finance.yahoo.co.jp/fx/marketcalendar/)
《テクニカル分析の詳細》
■月足
テクニカル評価:中立 or 弱い(変更なし)
・上値は引き続き重い。
・ダブルトップをつけて下落し始めた形が続いており、目先は引き続き、月足トレンドライン(白色破線)まで押してもおかしくない形。
■週足
テクニカル評価:中立 or 弱い(変更なし)
・下降チャネル(白色破線)のレンジ内での動きが続いている。
・中間線に絡みつきながら、短期的な上下動を繰り返している。
・基本的には、チャネルのレンジ内で上下に動きながらジリ下げしていく可能性が高いと考えられる。
・ただし、直近は上下に長いヒゲのローソク足が多くなってきており、ボラティリティが高まっている様子。
・引き続き、上下それぞれの方向感は弱気寄りの中立とする。
■日足
テクニカル評価:中立
・直近は日足下降チャネル(黄色破線)の上辺に届かない水準で大きく上下動しており、チャート形状が汚くなってきた。
・日足下降トレンドライン(黄色破線)に沿って動いているようにも見えるが、目先の方向感がなくなってきている。
・目先は、やや下有利の中立、という目線で見ていく。
《チャート形成パターンのシナリオ》
①日足下降トレンドラインにレジストされながら高値を切り下げていく。(40%)
②日足下降チャネルの上辺に絡む動きになる。(30%)
③日足下降チャネル上辺を突破する。(30%)
※括弧内%は各シナリオの実現可能性の設定値
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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※この記事は、主に日経225先物等をトレードしている投資家向けにトレード技術や経済、政治などを解説する目的で作成されています。実際の取引はご自身の判断と責任により行って下さい。
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