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自分探しの旅。

明日はMGCか〜。
MGCとは、次回オリンピックのマラソン日本代表を選考する大会のことです。
そんなレース開催の前日は、マラソンマニアの僕からすれば、たまらない興奮が湧き上がってくる日です。

先週は出雲駅伝(大学三大駅伝の初戦)があったし、今日は箱根駅伝予選会があった。秋風は徐々に感じ始めていたけど、秋の風物詩を目の当たりにすると、いよいよ本格的な秋シーズンに入ったことを実感させられます。

そんな、マラソン大会、駅伝大会盛りだくさんの秋到来は、僕の中の「走りたい欲」をどうしようもないくらいに掻き立てます。

先週の出雲駅伝視聴後は、勢いそのままに「松江城マラソン」にエントリーしようか悩んだくらい、ものすごい熱量で興奮していましたw

思えば最後にちゃんとした形で走ったのは、2年前のこと。そこからずいぶんと時が経ってしまいました...。

走らなくなった理由は単純明快。
「人との時間を大切にできてなかった」
「故障続きでうまく練習が積めなかった」
そんな理由で、それまで約10年間続けてきた陸上競技から逃げ出しました。

本音を言えばさ、
やめたくなかったよ。

でもさ、何かを追い求めるのなら、何かを捨てなきゃいけないのが世の常だと思う。
本気で記録を狙うのなら、自由な時間を削らないといけないだろうし、大好きなお菓子も我慢しないといけないと思う。
多くを犠牲にした結果、その対価として得られるものが記録や目標なんだと思います。

器用な人ならうまく両立できるのかもしれない。僕はそこまで器用じゃないから、この両立ができなかった...。

記録欲しさに練習しまくって、友達との時間を無碍にしていた時期がありました。
そんな毎日を送っていたとき、事件が発生しました。

一足早く講義が終わった友人が、遊びに誘ってくれたことがことの始まりです。僕の講義が終わるまでの約2時間、寒い冬空の下で学校に留まって、待ってくれてた日がありました。
それをさ、どうしたと思う?
「練習したいから...」って帰ったんですよ。

自分がそんなことされたらどう思う?
当たり前だけど、ムカつくよね。
(理解ある友人であることは間違いないけど、少しはそんな気持ちが湧いたと後日聞きました)

帰ってから走りはしたけど、心のなかはモヤモヤ状態。遊んでる様子をあげてたインスタのストーリーに、せめてもの贖罪の気持ちを込めて返信したことを今でも鮮明に覚えています。

「行きたかったなぁ」

後の祭りですが、そんなことを思って後悔しながらシャワーを浴びました。後悔、罪悪感。いろんな感情が胸中を渦巻いていて、複雑な感情になりました。

その日から、自問自答を繰り返しました。

「自分はなにがしたいんだろう?」
「なんか大事なもの見失ってないか?」

答えはすぐに出てきました。
「一番大切な、“大切な人との時間”を過ごせてない。記録に囚われ、大切なものを見失っている...」
気づいたのが大学3年生、春。

気づいたら、即実践。
「大切な人との時間を限界まで楽しもう!」
これをモットーに、自分を縛り付けていたものから逃げ出しました。

そこからは、どうしても外せない予定がない限りは、すべて友達との時間に捧げてきたつもりです。それまで練習していた時間は、友と将来を語り合う時間やたわいもない事で笑い合う時間に変化しました。

「最近ノリよくなったね!」

そんなことを言われるくらい、自分のなかで何かが変わった出来事でした。

そんな生活は刺激に満ちていて、自分自身もすっごく楽しかった。友達とくだらないことで笑い合って、ときには将来について真面目に語り合う。ほんとに濃い時間を過ごすことができたし、ランニングをやめて、本当に良かったと心から思いました。

そんな生活を続けて一年後、今年の春のことです。地元のラン友さん(よく一緒に走ってた人)からの誘いで、久々に走ることになりました。
あんまり乗り気ではなかったけど、いざ走り出してみると、やっっっばいくらい楽しかった。
めっっっちゃくっちゃ苦しかったはずなのに、なんでだろう?
結局走る、好きなんだろうな。

これをきっかけに、ランニングの愉しさを思い出した僕は、「友人との時間に支障がない程度」にランニングを再開しました。

週に2回くらいかな?
そんなランニング日が来ることを、最近では心待ちにしている自分がいます。
「友との時間第一」
これさえ明確にしていれば、問題ないわけです。

そんなランニング熱が蘇ってきてたタイミングで訪れたのが、今秋のMGCであり、箱根駅伝予選会であり、出雲駅伝でした。

それはもう、走りたくならないわけがないですよねw
先週は出雲駅伝見終わった直後、その熱のままにマラソン大会にエントリーしようか本気で悩んだくらい(申し込み〆切を1日すぎていたので断念)です。

でも、こんなことで挫ける僕ではありません。
欲求を満たすため、考え出した結論は
「勝手にハーフマラソンを開催しよう!」です。「大会がないなら、自分でそういう日を作ればいいんだ!」

思い立ったが吉日、前日の夜に友人に応援要請をかけました。
タイトル「魂の20キロ走」で w
集まってくれればうれしいけど、そんなに期待はしていない。
一番の目的は、自分の逃げ道を潰しておくことでした。逃げない。向き合う。その先にきっとなにかがあるはず...。

大丈夫。
今の僕は、昔の僕とは違う。
大切にするべきものも明確だし、ランニングは「趣味」だ。もう見失うことはない。
競技だったものが趣味になっても、走ることが好きなのはずっっっと変わらない。

無理に嫌いにならなくていい。
やめる必要なんてなかった。
関わり方を見直せば良かっただけだ...。

次は、
「“友との時間”も“趣味”も両立させてみせる」
だって、僕にとっては同じくらい大切でかけがえのないものだから。

人生の新たな1ページへ突入するため、僕はいく。

「魂の20km走」を超えた先の新しい自分に ”出会う“ ために...。

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