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生命保険や医療保険は入らないといけないの?(高額療養費制度の話)

(9分で読めます)

今、生命保険ってはいってますか?
入ってる人は、今の内容に満足してますか?
というかそもそも、保険はいるのってイヤじゃないですか?

今の情報社会や保険の販売の仕方・種類の多様化のおかげで、『保険に関する世間の考え方』が大きく変わってきてるように思います。
1番はあのYouTuberや芸人の影響が大きいのではないでしょうか?

営業している側のコタニの最近の考えは、『結局のところ、保険(万一の備え)って愛やな』です。
どこのイタリア人?えっ?コレ友達読むけどいけてる?みたいな考え方になってきました。
ちなみに、宗教法人○○保険はやってないです。笑

今日はその備忘録を残したいと思います。
保険って入った方がええんかなぁ~今の保険って合ってるんかなぁ」と思ってる人には、助けになると思うので、良ければお付き合いください。
大丈夫、変な宗教みたいなことは言わないので、安心して。笑


日本は国の保障制度がとてもしっかりしている国

今回は『医療保険』(病気やケガをしたときの保険)に注目しながら考えてみたいと思います。日本は他国と比べ、社会保障制度が圧倒的に充実しています。

私たちがケガをしたり病気にって病院にかかったとき、病院に支払うお金は、実費の3割で済みます。
年齢や地域によっては、お金がかからない時もあるでしょう。(子どもとか)

その制度自体、日本は恵まれていると思います。外国ではそもそもそういった制度がないところも多く、『2泊3日の入院で数十万、大きい病気だと数百万円掛かるから、そもそもお金がないし治療しない、諦める』なんてことが起こり得る場合も、よくあるそうです。
アメリカのドラマで救急車乗らへんとか、退院してるとか、確かに見たことあるある。

しかも『実費の3割とはいえ、治療費が100万円なら30万円負担する、お金が掛かる』かと思うと、そうでもありません。
健康保険には「高額療養費制度」というものがあり、一ヶ月でかかる治療費が一定額を超えると、それ以上は国が負担してくれます。
(その上限額は収入に比例します。)

例えば年収400万円の人であれば、三割負担で月約9万円以上超える場合、病院に払う治療費は国が負担してくれます。
治療が数ヶ月~数年と長引き、一定期間以上毎月9万円分払っていると、上限額はもう少し低くなります。
健康保険が適用される治療を行っている限り、年間に払う治療費にはある程度上限が見えてきます。

そのため治療費だけを見ると、日本人として税金や健康保険のお金を納めている限り、そんなに健康に対してお金を支払わなくても、質の良い治療が受けられる良い国です。

だから、「ある程度貯金して、なんかあったときのお金を置いとけば、別に保険なんていらんやん。病気なんてそんなにならんし。」というのが、最近の保険に対する新しい流れ。

治療費も実費で払いたくない人は、医療保険に入っているかもしれません。しかし治療費だけで見ると『別に病気ならんし、9万なら自分で払うわ!』という人の方も多いと思います。

では、貯金などで用意しておくような、治療費以外で負担するお金は何があるのでしょうか?

関西人がやる『バーン!ウッ!』っていうことがホンマに起こったとしても、『救急車乗るお金無いから諦めよう、今までありがとう・・・』って思わなくても良いって、ええ国や。しかも治安良いから、まあ多分『バーン!ウッ!』ってならへんし。あ、これのことな。


健康保険でまかなえないお金は何か

入院したときに治療費以外で負担する、健康保険で賄えないお金は、大きく分けて3つあると考えています。

①治療費以外の入院に掛かる諸費用

入院すると、治療費以外にも病院に支払うお金があります。食費、衣服やタオルなどのレンタル代、テレビカード代、6~8人部屋以外の個室で入院する場合の個室代(入院する部屋をちょっとランクアップさせるためのホテル代みたいな感じ)など、最低限から必要に合わせて、プラスのお金が必要です。

なおかつ入院で必要なお金は、病院への支払い以外にもあります。

例えば、付き添いに来てくれる家族の交通費や、家族が仕事を休んだ補填(ほてん)分など。大きい手術やリスクのある手術をするとき、大事な検査結果を聞くとき、小さいお子さんが入院するときには、その面倒を見るためなど、家族の付き添いが必ず必要になるケースがあります。場合によっては、そういった家族の交通費や仕事を休んだときのお給料の補填(ほてん)が必要です。

または病院に付き添うために、自分の代わりに手伝いに来てくれた親戚や家族へのお礼、お見舞いへのお礼なども、入院の諸費用に含まれるでしょう。

そんな出費がが往々にしてあるので、入院にはお金掛かる!となります。一ヶ月単位のちょっと長い入院とかだと、ある程度まとまったお金が必要になる場合があります。
(子どもが病気になったら、思ったよりお金かかりそうやな…お父さんお母さんって大変…)


②入院に伴う収入の補填(ほてん)

入院するということは、その分仕事を休んだり働けなくなることがあります。
リモートで働いてる人なら、多少動けるようになれば入院中でも働けるかもしれませんが、その分PCを使うので個室にしなければ!というケースも。
基本的に、入院をすると収入が下がります

ただ、会社員であれば、社会制度(傷病手当金)で収入の補填があります。それでも今までと変わらずに満額給料が出る、というわけではないため、収入はさがります。

けれども家賃や携帯代など、固定費は必ず出ていきます。家族がいれば、家族の生活費は必要になります。
個人で仕事をしている人や、やり手の社長などであれば、自分の売り上げの補填が必要になる人もいるでしょう。

③より良い治療を受けるためのお金

これは、大きい病気になったときのお話です。
命はお金では買えません。なので、一回無くなってしまうと代えがきかなくなってしまいます。

しかし、治療はお金で買うことが出来ます。

たとえば「がん」であれば、病院によって受けられる治療は違います。
大学病院やがんセンターなど大きい病院に行けば、他の病院では受けられない治療が受けられるようなこともあります。
ただその場合、家の近くの病院に行くよりも交通費が掛かったり、ときによっては入院できずホテルに泊まるため、宿泊費が負担になることも。逆に、そのお金さえ払えれば「命を守れる」ことがあり得ます。

またがんなどの病気では『健康保険は使えないけど、全額治療費を払ってくれるならより効き目のある治療をしていいよ』というような、最新の治療を受けられることも可能になるときがあります。
最新で良い治療でも、国の健康保険が適用されるのは、かなり審査が長く大変だったりします。
『健康保険を使えるまで待つなんて無理!自分でお金払うから最新の治療受けたい!』という人も結構いたりします。

お金さえあれば「命が買える」ということがあり得る時代になってきています。

しかし自分の大切なお金を万一に備えるために使うなら、『その状態になる確率はどれくらい?』『病気やし、生活が変わるのが普通じゃないか?』『どれくらい準備すれば良いのか?』という点が気になるところ。

だからこそ『結局、保険(万一の備え)って愛やな。』と思うのです。

結局、保険って愛やねん(入れとはいうてない)

「万一の備えって何のためにするのでしょう?」というところを考えると、「何かがあっても、生活が困らないようにするため」というのが理由だと思います。
何か急な出費があることに備えて、貯金をしたり保険に入ったりしています。

ただ、健康保険で賄えないお金を考えると分かるように、万一というだけあって必要資金は無限です。いくらあっても足りないときもある。逆に、そもそも何もならなければ、お金は何も掛からないのです。

だからこそ、「万一の備えは何をどこまで準備すればいいのか分からず難しい」と考える人もいるはず。


そのときの考える基準になるのが「愛」なのかなと思います。

そもそも「何かがあっても、生活が困らないようにするため」というは別に用意しなくても困りません。
最悪、生活に困ることを受け入れれば良いのですから。どうしても生活に困ったら、生活保護の制度もあります。縁起でもない話ですが、最悪を想定すると自分で自分をこの世から亡くしてしまうという選択肢も存在します。

しかし「そうはなりたくない」と準備するのは、自分や家族・周りの人への愛がある人だからこそ。
自分が大事だから、貯金なり保険なり万一の備えを用意し、家族が生活に困ってほしくないから、何がいいのか考えます。

では、どこまで準備するかを考えるには「自分や家族が最低限どんな生活をしていてほしいか」を考えるのが良いのではないでしょうか?

その答えは意外と、自分の中でははっきりしていたりもします。

お客様とお話しすると分かりやすいです。
独身の方で「自分のためだけだから、最低限の当分の生活が出来れば問題ない」「そもそも自分のためなら何でもいいや!」という人もいれば、「子どもがいるから、万一があっても子どもの生活や大学費用だけはちゃんと渡せるようにしておきたい」という人もいます。
高齢者であれば、「自分に何かがあったときに子どもに迷惑かけないように最低限のお金は用意しておきたい」となってきます。

その「最低限こんな生活にしておきたい」の部分を、貯金なり保険なりで準備すれば良いのです。
貯金で足りると思えば、貯金で準備すれば良いですし、予算や必要な金額を考えて保険が良いと思えば、保険でも良いです。


「何のために準備しているモノ(保険や貯金)なのか」が分からないから、人はモヤモヤします。
それがはっきりすれば、万一のためにお金を用意する意味を理解でき、納得してお金を使えるのではないでしょうか?

また、より良い治療を受けれるように準備するかどうかを考えたときには「治療の選択肢の幅を、自分が今の支出や貯金を増やしてでもやるのかどうか?」を考えればいいかもしれません。
「毎月100円でそれくらいの選択肢が増やせるなら良いかも」「わざわざそんな万一のために10万円払うのはきついぜ~それなら美味しいもん食べた方が良いぜ~」など。

それも自分や家族に対する愛だと思います。

自分に保険がいるかどうかを判断するために

万一の貯金もですが、保険の場合は特に「何のために準備している保険なのか」をちゃんと考えて入るかどうかで、「保険に対するモヤモヤ」はきっと解消します。これはマジで間違いない。確かに、ちょっとめんどくさいけど!

『結婚したから、子ども出来たから、とりあえず保険はいらなな~』『5000円くらいならいっか~よう分からんからお任せで~』となると、後から絶対にイヤなる
何で自分こんなお金払ってるんやろ』と思うはず。そして、現在進行形で思ってる人もいるはず。

そんな人はちょっと面倒やけど、時間作って「何のための保険やっけ?ほんまに保険いるんかな?」って改めて確認してみて。一回で良いから。
そしたら保険入っても、入らなくても、見直しになっても「ちゃんと考えた」という結果は残るから。
自分で納得するから。

自分の大事なお金を、まあまあな金額ずーっと払うものに使うねんで。
お願いやから、それくらいして。
考えるのはタダやで。笑
後回しにしないで。私も手伝うから。笑

そんなことを考えて伝えながら、5年目は頑張ろうと思いました。
保険はやっぱりええもんやと思うよう~!


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