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写真を撮る人にとって1番大事なのは

圧倒的にコミュ力だと思う。

今日はポートレート(人物撮影)に限って話をさせてもらう。風景撮影では1人で行くことが多いので、対人のコミュ力はいらない。

最近、ポートレート撮影に本格的に力を入れ始めた。ずっと前から挑戦したかった。
でもなかなか撮らせてくれる人がいなくて…というのは建前で、撮ったことがなくて誰かが声を掛けるのが怖かった。
かと言ってフリーモデルさん達がやっている撮影会なんかに行ってしまうと、Instagramのフォロワーが10Kは軽く越える猛者と比べられてしまうので、嫌だった。やったことも無いのに、下手くそだと思われるのが嫌だった。他のカメラマンにも、可愛いモデルさんにも。

そんな僕がオーストラリアでポートレートを始めたキッカケが確実にある。それはある2組の夫婦のおかげだと思っている。

初めてカップルフォトを撮ったのが2019年3月だから、今日時点でポートレート歴は約3ヶ月ってことになる。カメラは7年目だけど、新しい刺激にドキドキしてる。

この2組の夫婦の撮影がすごく楽しかった。だから本格的にポートレートに取り組もうと、重い腰をあげたのだけれど、そう上手くはいかない。

彼らは、気心知れた仲(だと思っている笑)なのでファインダーの向こう側にある2人の世界観を撮れば絵になった。もちろんカメラを向けたら彼らも緊張したと思うけれど、2人の世界に入ってくれた。

それは写真を撮る僕の力じゃなくて、モデルをしてくれた彼らの力。力というか、夫婦の中であるがままの雰囲気でいてくれたから、すごく撮影がしやすかった。

それから何人か撮らせてもらったけれど、同じようにいくわけがない。友達を撮ることもあれば、初めましての人を撮る機会も増えてきた。

そういう中でいかに場を盛り上げて、モデルをしてくれる人がリラックスして自然な表情になれるのか、仰々しいカメラを向けた時に、どうやって緊張から解き放つことが出来るのか。

これはもう確実に写真を撮る人の腕だ。

ファインダーを覗いていると、どうしてもその中に集中してしまう。ピント、構図、画角 etc. でも僕が向かい合わなければいけないのはカメラじゃない。ファインダーの向こうに立つモデルさんだ。

面白い話をして笑って欲しいと思うし、楽しく撮影して、緊張がほぐれたらいいなと思う。相手に喜んでもらえるような写真にしたいし、それならやっぱりモデルさん自身が、撮影の時に楽しめていないとダメなのだ。

写真を撮る上で知識は確実に必要だ。F値もシャッタースピードもホワイトバランスも、その後のレタッチだって大事だ。

だけどそんな小手先のテクニックだけで撮れるほど、写真は浅くないのだと、本当にそう思う。

どんなドラマを描く?
どんなドラマを想像してもらう?

僕が意図したことじゃなくていい。
僕の写真を見た人が、物語を想像してしまうような、何かを感じて魅入ってしまうような、そんな写真を撮りたい。

ポートレートは、僕の中で新しい挑戦で、やるたびに課題が見えてくる。

モデルさんの纏う空気を敏感に察知して、彼らが彼女らが、楽しくて仕方ない、そんな撮影をしたい。その為にはどんなカメラの知識よりも、その人と向かい合う力が何よりも必要だと思う。

幸い、オーストラリアワーホリをしているので、新しい出会いはたくさんある。その中でどんどん自分の力を磨いていきたい。

フォトグラファーとして…というよりも、人として大事なことを当たり前に、そしてそれを無意識ではなく、しっかりと意識した上でできるようになりたいと思う。

それがコミュニケーション力として、フォトグラファーに最も重要な能力になっていくような気がするから。そして、何よりも今の自分に一番必要な力だと思うから。

こーた

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