見出し画像

【犬の血管肉腫】ウチの子が余命宣告されて1年経ちました


1年前の今日、うちの子(虎太郎)は「あと1ヶ月」と余命宣告をうけました。

突然知った虎太郎の状態

昨年の4月7日、私が地元を離れて半年が経った頃です。

その日はたまたま母に用事があり、昼休みに私から電話をしたのですが…

耳にしたのは、虎太郎の様子が昨夜からおかしいこと。
2、3回ほどの嘔吐、家の中をうろうろして辛そうだったと…

今日になって、家の敷地でしゃがんだままおしっこをしたり(虎太郎は家の中でトイレはしないのです)、フラフラしていると。

そして今は病院で血液検査の結果を待っているところだと。

虎太郎が大好きな姉が有給を取り、母と病院へ行ってくれたそうです。

なんで朝1番に連絡をくれなかったのか、その時は母を少し責めました。

その後「特に異常はないから様子を見て下さい」ということで、一旦、吐き気どめをもらい帰宅したそうです。


すごく心配したそうですが、朝より少しマシな気がする、と連絡をもらい、私は仕事終わりにバイトへ向かいました。

やっぱり違う虎太郎の様子と母の判断

翌日、たまたま発熱していた私は、午前中で早退するよう上司から気遣ってもらい、母へ電話。

朝は大丈夫だと言っていたけど…

虎太郎の様子は?
その問いに、母は「やっぱり様子が違うから病院に来ている」と言いました。

心配性の母は不安な気持ちを抑え、駆け込みで午前診察に行ってくれていました。


私は、事情を説明してすぐに帰ると伝え、2時間後には地元に戻り、そのまま昨日と違う病院へ向かいました。
(虎太郎にはかかりつけの病院が2つあり、前日とは違うもう1つの方へ行ってみました)


突きつけられた現実

色々検査をしてくれた後、先生から聞いたのは、

脾臓の血管肉腫という癌で、それが昨夜破裂していたと言うこと。
体内で出血しており、貧血でてフラフラしていたのだろうと。
おしっこが近かったのは、腹水が溜まっていたそうです。

そして、破裂の時に癌細胞が飛び散ってしまっていること。
この場合、再発する可能性がとても高いこと。
破裂してしまうと、余命はあと1ヶ月くらいだということ。

先生は、よく今日まで生きていましたね、と言ってくれました。
1日でも遅ければ、亡くなっていたかもしれないと…


虎太郎、頑張ったね。

堪えきれず、私は先生の説明を聞きながら泣いてしまいました。

でもまずは、破裂した脾臓を摘出しましょうと。
その日は既に夜になっていたので、手術は翌日に決まりました。


虎太郎は5歳の時に、突発性緑内障で左目を失明しています。
家族で悩んだ結果、左目は痛みを取るために義眼の手術をしました。

その時、家族と離れた2泊3日の入院が、虎太郎には相当なストレスだったようで、食事・排泄もままならないまま、最終日には血便が出たと聞いています。

そんな過去があったので、7歳の時に右目が同じようになった時は、手術はせず、牛眼を経て眼球が自然に縮小するのを待ちました。


脾臓の摘出手術は日帰りで行ってくれました。
とても動物思いの先生で、虎太郎の神経質さを理解してくれたのだと思います。

夕方、お腹に大きな傷を作って帰ってきた虎太郎を見た時、本当になんとも言えない気持ちになりました。

お腹の毛は無くなって、傷は思ったよりも大きくて、痛々しくて…

こんな小さい体で、虎太郎は何回痛みと戦うんだろうと、悔しくて悔しくて…

なんで、虎太郎ばっかりって。

でも、虎太郎は手術の不安から解放され、大好きな家族が迎えに来ていた事にすごく喜んでいました。

久しぶりに見る虎太郎の嬉しそうな顔が、私たち家族を安心させてくれました。

手術の後も、しっかり歩いて散歩をする虎太郎がとても逞しかったです。

それでも、

私たち家族は、GWくらいだろうか…と覚悟をしながら、突然突きつけられた現実をなかなか受け入れられずにいました。

先週は元気だったのに、健康診断は毎年してたのに、なんで破裂するまで気付いてあげられなかったんだろうと、それぞれが後悔したと思います。


長生きしたからって良いもんじゃない、
私たちにはいっぱいいろんな思い出がある、
悲しいけど悲しさ以上に感謝の方が大きい、

ずっと言い聞かせては、受け入れられず泣いてしまうことを繰り返していました。


久しぶり見る元気な虎太郎

そして抜糸の日。

抜糸後はとても元気で、帰りの車での解放された!って嬉しそうな顔が今も忘れられません。


これからの過ごし方


家族それぞれに思いはあるけれど、「今まで通りにしよう」と決めました。

あまりにも元気がいいので、抜糸後の傷口チェックの際、母が先生に、とても元気なのに本当に1ヶ月なのか聞いたそうですが、

先生は申し訳なさそうに「あと2週間はこの調子が続くと思います」と言ったそうです。

人間のように喋らない動物を相手にする獣医さん。
でも、飼い主は不安から、どうしても獣医さん頼りになってしまいます。


そして、抗がん剤治療はしないと決めた私たち家族に、漢方を教えてくれました。

高額なので、決して勧めるような事はしない先生です。

薬を飲む事自体が負担になるかもと、悩みましたが、お願いすることにしました。

迎えた余命を宣告されて1ヶ月後

これまで2週間に一度、週末地元に帰っていた私は、少しでも虎太郎との時間を過ごしたくて、毎週帰るようになっていました。

虎太郎は家族が好きだから、きっと家族全員が揃ってるときに、その日を迎えるだろうと…

GWかな?と心の準備はしていたので、何にも予定を入れず、虎太郎と家でごろごろしたり、散歩したり、

たまには車で少しおでかけしたり、笑顔を見せながら過ごしてくれました。

GWが過ぎ、夏が来て、そろそろあれから半年か…
なんとなく、もしかしたら大丈夫なんじゃない?と家族でそんな風に話すようになりました。


そして、現在


余命宣告されて、今日で丸1年が経ちました。

抜糸のあの日から虎太郎は今も元気です。

癌細胞がなくなっているのか、再発していないだけなのかは分かりません。

今日も健康診断をしてきました。
今のところ問題なし!!!

毎年健康診断はしていましたが、あの時、癌は見つからなかったんですよね。
2つ目の病院では尿検査もしてもらい、そこで血が混ざっていることが判明。

もう少し詳しく検査しましょうと、エコーをして見つかったのです。


今は元気だと言っても、少しのことで家族は心配になったりします。

でも。
おやつも今まで通り、散歩も今まで通り、毎日家族を玄関まで迎えに行って、なんにも変わらず、今まで通りの生活をしています。

それでも、いつかは必ずその時がやってきます。

生き物には必ず最期があります。

寂しさや不安はもちろんあるし、受け止められないかもしれない。
だけど、それ以上に虎太郎と過ごした大切な時間が私たち家族にも、虎太郎にもあります。

そして、まだまだこれからも。

元気で今日を迎えられたこと、本当に本当に嬉しく思っています。

記事にするのに色々思い出して、泣きそうになりましたが、

今まだ私たちのそばには虎太郎がいます。

大好きな虎太郎、いつもありがとう。
頑張ってえらいね。
これからもよろしくね。


今朝の虎太郎とのお散歩での1枚です。

写真撮りたいから待って〜って言った私に、早くしてよって言う顔。笑

これからもたくさん、いつも通りの思い出を作ってこうね。

病気のことは、誰かの参考になればと思うので、また改めて記事にします。

こんな長文を読んでいただき、ありがとうございました!

この記事が参加している募集

#ペットとの暮らし

18,218件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?