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2018年12月、週末伊豆バイクパッキングで試したバックパックを背負う未舗装路重視の積載

友達に誘ってもらって伊豆へバイクパッキングに行ってきました。同じ車体を使ってのキャンプは6月の佐渡一周以来です。走る環境は少し違いますが、積載の変化について記録しておきたいと思います。

車体

車体はシクロクロス改グラベルロード(?)です。佐渡の時との違いは
・サドル(Adept UrbaneからWTB Volt Teamへ)
・前輪ブレーキ(BR-R650からBR-R600へ)
・タイヤ(Gravel King SK 32Cから同銘柄の35Cチューブレスへ)
の3点。

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友達の誘いの言葉は「タイヤを換えたらしいのでグラベル(砂利道)ツーリングどうですか」でした。チューブ入り32Cでは少なくとも4気圧は入っていないと「リム打ち」パンクの不安がありましたが(先日も都内の林道でやりました)、35Cチューブレスだと舗装路は3気圧ちょっとで快適、未舗装ではもっと下げて乗り心地を高めると同時にグリップを稼ぐことができます。今回のデビュー戦は自分がチューブレスに慣れていない&そこそこ遠隔地ということで舗装路の空気圧のままで走りました。

バックパック

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今回はモンベルの旧型サイクールパック10を改造したものを背負って行きました。理由の一つは、9月のMTBバイクパッキングの際にバックパックの有用性を再確認させられたこと。

カメラをどう持つかという問題もあります。フィールドが平滑舗装路のみならば襷がけしたいところですが、荒れ気味のところではすぐに背中から胸の方にズレてきてしまい、煩わしさが速射性を上回ってしまいます。また、冬場ゆえ多くなった荷物の格納という点でも、路面の影響を受けにくいバックパックは大型サドルバッグよりオフロードと好相性です。夏場に問題になる背中の放熱も時期的に重要度が下がりますし、サイクールパックは背面に風が通るので快適です。「10」という名前にもかかわらず20リットルくらい入ります。中身は
・靴下と下着の替え
・長袖インナー(モンベルのジオライン M. W. サイクルアンダーシャツ
・ULダウンジャケット(これもモンベル)
・レインウェア上(これもモンベル・・・)
・エマージェンシーシート
プラティパスのソフトボトル(2L)
・モバイルバッテリー
・歯磨きセットとリップスティック
・救急キット
・食糧
といったところ。基本的に山の中で自転車が谷間に落ちてしまっても即アウトにならないような、日帰りハイキングくらいの内容になっています。衣類は防水スタッフサックに入れて雨対策。

トライアングルバッグ、サドルバッグ、トップチューブバッグ

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佐渡での経験を踏まえ、前三角を最大限に活用するためモンベルの旧型トライアングルバッグL(公式アウトレットで1600円+税)を使いました。公称3リットルのスペースに
・テントのポールとペグ
・エアマット
・バーナー
・内容量110gのガス缶2つ
・空気入れ、チューブレス用タイヤレバー、携帯工具、チェーン切り等
・パンクした時のためのチューブ2本
を格納。重さのある物を中心に集めておくとやっぱり自転車の動きが良いですね。中が仕切られていないので、スリムな状態が保たれ、かつ硬い物がぶつかり合わないようにするには詰め込み方に工夫が必要です。低重心も意識しますが、膝や腿に当たらないようにサドルに近い部分の幅を抑えることを優先しています。

サドルバッグは輪行袋(兼グラウンドシート)を入れるだけの小振りなものです(Bontragerブランド)。佐渡の時は防水サドルバッグに濡らしたくない衣類を入れていました。今回はバックパックがあるのでシンプルに。運動性の面でも、自転車だけ投げ出すことになった時の脚との干渉の面でも、大きなサドルバッグは荒れた道には向かないように思います(崖の脇などは特に)。バックパックに変身するタイプなどは試してみたいところ。

トップチューブバッグも小さめで(同じくBontrager)、中身はサングラスとボロ布くらいです。佐渡では大振りなものにモバイルバッテリーやスマホを入れていましたが、今回は物置に取りに行くのが面倒だったので使いませんでした。結果論ながら、サドルから降りて足を地面につく際の窮屈さが少ないことが山の中では安心でした。

ハンドルバー周り

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かさばるけれど重くない物は前に持ってくるのが好みです。今回は9月のキャンツー集いに来ていた友人の真似をして、フロントバッグ代わりにモンベルのクランポンラップ=アイゼンを包むための丈夫な風呂敷(定価1334円+税)を用いました。中身はテント本体とフライ、単体使用可能なモンベルのシュラフカバー(定価13143円+税)。これをモンベルのスノースパイク用テープバンド(2本セット定価1400円+税)でハンドルバーに固定しています。このバンドはバックル部がトウストラップのような構造になっており、振動が加わっても勝手に緩んだりしません。真ん中に挟んでいるのは、前述の集いに別の友人が持って来ていたソーラーパフ。昼間の活動中に充電しておけばテント内の照明になりますし、暗いところを走る際の補助灯火としても役立ちます。

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ステムバッグは佐渡でも使ったもの2点。

ステム𦚰のバッグは左側が東急ハンズで売っているSolo-TouristのBCマルチホルダー(定価1600円+税)で、補給食などの小物を入れて使用。右側はC3というブランドのステムサイドポーチ(今は品切れ中ですが同一品と思しきこれが3480円)(後略)

前輪ブレーキとの干渉が少し発生することが分かったので左右を入れ替えました。フレームの前三角が埋まっているため行き場の無くなった750ミリリットルのボトルを左に。その脇のメッシュポケットにハンカチを入れ、走りながら乾かして使いました。右にはやはり補給食などを。

反省点と改善計画

初冬のバイクパッキング装備としてはかなりコンパクトになった今回の積載、全体としては満足です。でも、偶然うまくいった部分も大きいので同条件なら次は少し荷物を増やします。

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良いところから書いておきます。まず、運動性能はバッチリ。伊豆のグラベルをたっぷり楽しめました。重量バランスは自分が今イメージできる理想に近いものだったように思います。人間の装備の方も走行中の過不足は発生せず。人車いずれも、不意に物を落としてしまうことの(ほぼ)ない状態にまとめられたのは嬉しいです。荷物が少ないので輪行も割と楽でした。

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まずかったなと感じているのは睡眠時の装備がギリギリだったこと。キャンプ場の管理棟で就寝前に見た温度計は5℃くらいを指していました。ほとんど無風だったとはいえ、この気温で
・ダブルウォールテント
・エアマット(頭から太腿まで)
・リュックの上に足
・単体使用OKのシュラフカバー
だと朝方は流石に寒いです。

上半身は化繊T、ジオライン、わざと肘から先に装着したアームウォーマー、ULダウンジャケットと着込んでいたためポカポカでしたが、下半身は下着と靴下、レッグウォーマー、夏向けのトレッキングパンツのみ。夕飯時に天気予報に反して強い雨が降り始めた際、エマージェンシーシートを防水スカートとして腰に巻くことができなかったら相当ヤバかったでしょう。上半身を護ってくれたレインウェアの性能も正直イマイチでしたが、同じく(ほぼ)濡れずに済んだ下半身は
・シュラフカバー内でエマージェンシーシートを巻く
・靴下にカイロを貼る
という対策を講じてようやく十分に温まりました。緊急ギアを使ったことは恥じなければなりません。撤収時、エマージェンシーシートから発生した銀色のホロホロが陽の光を浴びて綺麗でした。

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改善計画の中核は寝具の強化ですね。具体的には
・シュラフカバーではなくシュラフを使う
・シュラフカバーに下半身シュラフを組み合わせる
といったところでしょうか。シェルター内が結露などで濡れる場合も想定すると後者の方が良さそうです。それから(特に冬場は)温暖地域の低山でもレインウェア上下をしっかり用意すること。

そしてこれらをどう積むか。山行と考えればレインウェアはバックパックに入れるべきでしょう。レインパンツが増えるだけであれば押し込めばいける感じです。下半身シュラフとシュラフカバーはフォーク脇に積載する方向で。ここは佐渡の時もアップグレード候補に挙がっていました。シュラフ類は濡らしたくないのでしっかりした防水バッグも必須です。

まとめ

佐渡と伊豆のキャンプツーリングを比べてみると、積載は(モンベル製品を多用してコストは抑えつつ)いくらか洗練されたかなと思います。課題は佐渡の時と同じです。あのキャンツーの記録にもシュラフ類を持たずに行って寒かったと書いていましたから、あまり学習していませんね。いずれも撤退が容易な環境での(複数名による)1泊キャンプであるがゆえに可能な実験です。こういうところで自分の耐性を程々に試しつつ、軽量コンパクトのストライクゾーンを探っていきたいです。

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