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旅と移動の未来

世界中のミレニアム世代が、「物の消費」ではなく「体験の消費」に価値を置いている。もう聞き飽きたくらいだが、もはや家や自動車や洋服をほしい!と思う瞬間さえ無い。所有して場所を差し出すことがコストである。次の世代は自動運転や5Gの世界で、重い荷物や時差で身体的負荷のかかる移動を省いて体験感覚を得る ということになるのだろうか。

渋谷や丸の内で洋服を販売していた頃から、ファッションは洋服を売るだけではないし、ライフスタイルや生き様自体がファッションと感じていた。本当にかっこいい人は何をさせても格好良い!そういった感性を磨くには、「旅」の経験が不可欠だと思っていた。

ただし、映像の解像度が増して、直接現地へ行く感覚と同じレベルまでたどり着いたら、負荷のかかる移動は空洞化するだろう。「エンタメ」が重視され始めているのは、楽しい人や場所に人が集まるという本質と繋がっているだろう。移動する理由が「エンタメ」ということ。

わたしが尊敬する人生の1~2回り上の先輩方は皆、ご自身が抱える業で、世界各地に呼ばれて、結果的に「旅」をしている。「旅が仕事ではなく、仕事に旅が付いている」という見方ができる。

働き方の多様化・多住居・航空券等の移動コストの低下、シェアリングエコノミーの浸透、5Gの世界になると、「旅が仕事」の世界が徐々に成立しやすくなる。

こういった流れを踏まえながら、
誰にも決められていない、レールの敷かれていない道を自ら決断して楽しく歩いていく他はない。「楽しい」という感覚を大切にしているのは、みんなが楽しく生きたい方向に針路は向かうからである。



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