見出し画像

白馬に学ぶ地域一体ツーリズム

皆さん、25年前っておいくつですか?

1998年に長野オリンピックで「ふなきぃ〜〜〜」を生み出した白馬村へ行ってきました。

伝説のジャンプ台、まじかで見ると迫力満点

スキーを嗜む方にはお馴染みの場所ですが、私たち夫婦は完全にオフシーズンの4月後半に行ってみました。

どこもかしこも空いていて、だけどまちは残雪の北アルプスをバックに春の訪れを感じさせる色とりどりの草花で、これがスイスだと言われてもわからないくらい異国情緒溢れる、ため息の出るほど美しい景色を堪能することができました。


白馬村は自主財源が40%超え!


別荘やペンションが立ち並び、あらゆるアウトドアブランドの直営店が軒を連ねる白馬。人口はたったの8000人あまりだそうです。
財政状況を見て驚いたのですが、年間予算60億円のうち、高い固定資産税収入のおかげで自主財源が40%を占めているのです。

白馬村HPより抜粋

固定資産税の収入が多いということは、観光をはじめとする産業によりその分土地の価格が下がらず、維持管理されている建物も多いということでしょう。

脱ニセコを目指してる?


白馬を旅していて感じるのは、ニセコに似ているなぁということ。私たち夫婦は2年前に1ヶ月かけて北海道一周旅行をしているのですが、その際に立ち寄った倶知安で衝撃的な「まちの乗っ取り」具合を目にしました。
超・高級コンドミニアムが土地の空気をごっそり飲み込んでしまう、そんな異質な開発が行われているように感じました。

対して白馬は、まち全体の建物がそれほど大きくなくて、それぞれが自然と調和することを大切に佇んでいる、そんな印象を受けました。もちろん白馬にも外資による買収や大型開発が進んでいる側面はあります。しかし、それ以上にスノーピークが夏もテントを張って楽しめるフラッグシップショップをオープンしたり、monbellやパタゴニアなどアウトドアブランドが「山・キャンプ」を軸にまちづくりに参画しているようでした。

市町村単位を超えて北アルプス一帯で考えるツーリズム

白馬といえばその品質の高い雪山でのスキーで国内外から観光客を迎えています。加えて夏はキャンプや山登りなどアウトドアの聖地とも言える場所ですよね。
それでも白馬がさらに素晴らしいのは、2022年にインバウンドを視野に入れたサイクルツーリズムを推進 すべく、5市町村(大町市 池田町 松川村 白馬村 小谷村)共同で「北アルプス地域自 転車活用推進計画」を策定し「北アルプス地域サイクリングモデルコース」を設定しているところ。

https://www.vill.hakuba.lg.jp/material/files/group/7/1-2.pdf

私たちも今回、友人夫婦と自転車(ちゃんと電動自転車でした)をレンタルしましたが、国立公園や青木湖などの景勝地、はたまたオシャレなスノーピークのカフェを目的地に1日中飽きることなく走り続けられました。

ただ、上記の計画はまだ策定したばかりだということもあり、道路事情はまだ自転車フレンドリーと言える道ではなく、後ろからくる自動車にヒヤヒヤする狭い車道や自転車が吹っ飛びそうな縁石もあり、まだまだこれから整備するんだなって感じでした。が、時期的にはとても気持ち良いシーズンでもあるため土日にはサイクリスト集団が大挙して走っていました。

観光マーケティングをするとき、とにかく「市町村」単位で考えてしまうと観光客にとっての魅力や地域資源を見過ごしてしまいがちです。四国にいるといつも思うのですが、県や市町村ごとに魅力を出すのではなく、もう思い切って四国で一つの旅行をしてもらえるように地域が連携すればもっと魅力的な観光PRができるんじゃないでしょうか。


この子たちの名前、スノーレッツっていうって25年越しに知った


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?