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かつて実際に出会った、とある歯医者との一悶着をまとめたエッセイ。
エピローグを含め全5話。
この話は一件レアケースに思われつつも、いつかあなたの身にも起こることなのかもしれない。…
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#宗教
歯医者の異常な愛情 その3(カルマティックあげるよ ♯10)
私は通行人でまあまあ賑わう、繁華街に建つ百貨店付近のベンチに腰を下ろしていた。
時刻はとうに18時半に差し掛かっていたが、7月の夕暮れ時の空はまだ明るかった。
あの歯医者と別れた後、逃げるようにバイクを走らせ、ひとまず気分を落ち着かせる為にここまで来ていた。
所詮中規模の地方都市の繁華街なので大したことのない賑わいぶりであるが、買い物を楽しむ家族やカップルの声が飛び交い、様々な人々が交差する場所
歯医者の異常な愛情 エピローグ(カルマティックあげるよ ♯31)
慣れ親しんだ地元を離れ、新しい土地に引っ越して新生活を送り始めた私。
無知な田舎者の分際で、未知の仕事と土地に慣れるのは色々と大変だった。
それでも人間やることをやっていれば馴染んでくるもので、新たな人間関係もでき、移転から1年も経つ頃にはそれなりに働いてそれなりに遊んで、それなりに楽しい毎日を謳歌できる身分にはなっていた。
その次の年始、あの歯医者から年賀状は届かなかった。
一方で私からも送