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気象大学校受験の思い出
はじめに
梅雨なので天気図を見るのが楽しい季節ですね〜
そんな季節になると思い出します
そう言えば昔気象大学校の受験したなぁ〜って話をつらつらしようとおもいます
あ〜懐かしや
気象大学校とかいう最高すぎる大学の話をまずしよう
そもそもみなさんは気象大学校を知っているでしょうか?
防衛大学校とかは知ってる人が多いと思いますが、それと同列の国家の大学機関です
防衛大、防衛医大は在学中に給料が出るというのはご存知の方はいると思いますが、気象大学校も同じく給料が出ます
すごくない?
学費無料どころかお小遣いまでもらえるという
さらに、就職も不要です
これは賛否あるかもしれないですが、大学に入った時点で気象庁への就職が決まります
防大や防衛医大も自衛隊への入隊が自動的に決まりますが、特に防衛医大なんかは不本意入隊の人の多いことたるや
バカ高い罰金を払ってでも自衛隊を辞める人がいるくらいです
それに対して、気象大学校からの気象庁入庁って、入学者の誰もが望む神コースでは?
少なくとも気象大学校に入った人間で気象庁への入庁を拒否する人間は聞いたことがありません
大学入学時点で進路は決まってしまいますが、公務員なので、手堅い職業です
働いてしまったら、まあこれでもいっかと思うこと間違いなしでしょう
親からしたって最高です
学費無料で安定した職業に就くことが確定するのですから
これほどまでに親孝行な進路はないでしょう
さて、気象大学校という名前なので、気象の事しかやらないのか?というとそうでもないようです
カリキュラムを見ると、どう見ても大学の地球惑星科学科です
地球物理学の範囲はほぼカバーされています
地物に興味があるという人にはこれほどまでいい環境はないのではないのかと思ったりします
ただ地質分野に興味があると、ちょっと方向性は違うかもしれません
学問やりたい人は地質って感じではありますが、くいっぱぐれたくない的な発想があるなら、地物を選ぶのがいいのかなという気はします
さて、地物を学べる大学はたくさんあります
その中で、気象大は地物がどれだけ学べるかというと、かなり遜色ないレベルで学べそうです
しかも気象現象は地物の中ではかなり身近でわかりやすい
身近な現象から地物を学べるのはかなりいい環境なのではないのかと思ったりします
ちなみに気象庁は名前が気象ですが、地震とか火山とかも普通に扱います
自然災害全般をカバーする機関です
もう防災庁に名称変更しなよ、、、
気象に興味なくても全然別分野にアクセスできるらしいです
というか、気象だけ扱いたいとかの方が無理らしいです
さて、べた褒めした気象大学校ですが、一つだけ欠点があります
それは、大学入学時点で自分の進路を定めなければいけないということです
また、東大や京大と気象大学校を比べたら、前者の方に軍配が上がるという点があります
すんごい悩みます
まあ、東大京大落ちた場合はかなりスッキリ気象大に行けるでしょう
滑り止めの慶応なんて悔しすぎる結末だと思いますが、気象大だったら喜んで行けます
でも仮に東大京大に受かったら、、、、、、めちゃくちゃ悩みますよね
京大東大に行けば国交省のキャリアコースが見えるのに対して、気象大学校に入ってしまうと国交省の下部組織として身分が固定されてしまいます
これを18歳時点で決めるというのは酷というものです
やはり挑戦できるうちは上を目指したい、目指せる余力を残しておきたいと思うのが人間のサガでしょう
また難易度的には気象大学校はすごく絶妙な位置にあります
公務員試験なので面接や作文もあるので、他の学力テストと同じ土俵で比べにくいという点もあって、しばしば京大より難しい、いや京大よりは簡単だ、と人によって意見がまちまちです
僕の時代の目安では、学力的には、神戸大地惑くらいはあったら学力テストは通過出来て、後は作文と面接で受かるよというレベル感でしたが、自分は落ちました
おそらく面接が原因です
面接は完全に就活の面接でした
気象庁に入庁する!という意思が問われたのですが、自分はちぐはぐな回答をした記憶があります
18歳のがり勉少年にはちと酷な試験だったなと思ったりします
僕の時代でも、既にガリ勉は流行っていませんでしたが、今はさらにガリ勉は流行らないので、自分に子供が出来たら、この辺で大人な対応ができる子供になってほしいなと思ったりします
残念ながら、現代社会は早い年齢での成熟が求められるのです
どっちの方がいいんですかね?
年相応に未熟でもいいじゃんと思う反面、周囲が成熟してたら負けちゃうというのもあるのでなかなか難しい社会だなと思ったりします
ちと脱線しましたが、まあ僕は気象大は落ちたのでなかなか悔しかったなという過去があります
不合格になったのに、気象大に進んでいたらどうなっていたのか、とか未だに思うこととかあったりします
それほどまでに自分にとっては気になる大学でした
そんな自分にとってはすごく迷ういい大学なのに、慢性的に入学希望者不足だと言います
学費無料なのに、、、給料すらでるのに
やっぱり気象庁入庁ってのがなかなか重い縛りなのかねと思ったりします
まああとは、分野がニッチだというのと、地味に高い学力レベルを求められるという点があるのでしょう
学力的には神大レベルで受かると言いましたが、それは気象大一本狙いの人間である話であって、別大学を併願で考えている場合は、阪大、東工大レベルの学力は最低でも必要だと思われます
京大合格レベルの学力があって初めて滑り止めにおけるという感じのレベル感だと言われています
というのも面接の得点がかなり大きいからです
気象大が第一志望じゃないと面接・作文で得点が出しにくいという点があるからですね
自分は見事にこれでした
うーん、悔しい
まあ結果としては、今のキャリアに満足しているので、全く後悔はないんですけどね
逆に公務員になってた自分、想像つかないですね
さて、長々と大学についての話をしましたが、次のトピックは受験の様子について語っていきましょう
なんか独特の受験で面白かったなぁ
俺は国家の一員であると感じさせられる試験だったり身体検査だったりな受験の様子
通常、一般受験を考えている人からすると、身体検査なんて高校生段階で受けないと思います
防大だったら身体検査があるのはすごいわかるのですが、気象大もありました
と言っても、健康診断みたいな感じでした
合同庁舎だったかな?
す~んごい年期を感じる病院でレントゲンやら撮った記憶があります
自分だけかもしれないですが、自分はああいうところで国家というのをかんじます
そして調査されるにつれて、自分も国家側の人間であるような気分になります
あれはある種の儀式なのかなと思ったりします
さて、高校生の頃はそんな経験もワクワクしました
古くてもなんかバカでかいビルの中に連れていかれて、偉そうなおじさんが行きかっていて、何やら色々検査が行われたりすると、実はこの部屋の裏で何か悪の研究がおこなわれていて、悪い実験されてるのかとか、俺が中二病アニメの主人公になって、ここの悪い悪役をぶっ飛ばす的な展開が起こるのかとか、わけのわからない妄想を色々してたなぁとか思ったりしました
こういう経験ありません?
まあ気象大は特に人数が少なかったというのもあるかもしれません
受験者はたかだか数十人くらいだったはずです
防衛大に比べたらワイガヤ感、せわしなさ感はありません
終始しーんとしていました
息が詰まる雰囲気だなという感じでした
ちなみに試験会場は普通に職場でやられていて、職員の人が普通にいました
トイレに行ったら、歯磨きしてるおじさんがいて、働くってこうなんだな~と高校生ながらに思ったことがあった気がします
なんか高校生はもっと夢を見るものだと思っていましたが、俺の現実は案外こんなものなのか?と思ったりもしました
こうはなりたくない、まだもがきたいと思ったりもしました
複雑な子ですね
ただ、今考えれば、あんな鬱々とした感じの雰囲気のオフィスで働くことにならなくてほんとうによかったなと思います
昔の自分は昭和チックなビルしか知らなかったので、合同庁舎でもすげーーーって思えましたが、今風のモダンなオフィスで働いていたら、あんな場所で仕事はぜってぇできねぇべさ、一瞬で鬱になるべさ
しかも気象台は全国各地にあるので、全国転勤津々浦々行ってきますな人にもなりえます
気象大にいっていたら今とは全く違う人生になっていたでしょう
結婚できなかった気がします
なんだかんだ、今の仕事をすると都内に縛られましたが、結果的に都内に縛られたことは自分にとっては最高の結末だったかなと思っています
僕を都内に縛ってくれてありがとう
まあ色々考えた結果、やっぱり気象大行かなくて正解だったわと思うのでした
おわりに
地学が好きで、神大くらいの学力でそれ以上上を目指さないなら気象大は最高の環境だと思います
でも少しでも上を目指す余力を残しておきたいならやはり、18歳時点で進路を固定するのは辞めた方がいいなと思う今日この頃
どんな道に進んでも自分の人生なので肯定するだろうと思いますが、それでもやはり選べる道は残しておくのが一番いいよなぁとは思います
道を選ぶのは難しいのだ
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