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#ネトフリの映画感想『第2回、人形アニメ映画「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」、年末年始にピッタリの美しい人形映画』

第2回目に、ご紹介するのは12月から配信開始された「ギレルモ・デル・トロのピノッキオ」。

「パンズ・ラビリンス」や「クリムゾンピーク」、「スケアリーストーリーズ」など、視覚的にも美しく、ちょっと怖い童話やホラーでお馴染みのギレルモ・デル・トロ監督の作品です。

その上映時間は117分と、人形映画としては異例の長さ!
メイキングも視聴しましたが、人形を作る手間暇に膨大な時間とお金をかけた迫力満点!美しさも満点の人形映画となっています。

ネタバレなしで行きたいので、内容には触れたくないのですが、ピノッキオでお馴染みの海の怪魚のデザインは、ティム・バートンの「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」や「ジャイアント・ピーチ」に登場する怪物デザインにも似ていました(なんというか、怪物の目元が「ナイトメアー」のお化けにそっくりです)。

なので、おそらく人形制作も、そちらの実績で定評のある作家さんが造られたのでしょうね。きっと!(うんうん)。

怪魚だけでなく、ピノッキオを誘惑してサーカスに引き入れる悪党、ヴォルペ伯爵も、悪漢ながらインテリ詐欺師で、魅力的なエゴイストの役柄を演じてくれています。

(お猿のスパッツァ・トゥーラを演じた役者さんは、なんと!ギレルモ監督の映画「ナイトメア・アリー」に出演した女優さんです。かなりの美人なので、そのギャップがおかしくてw)

映画の出来栄えも、最高!、と言っても差し支えないくらいの出来で、個人的に文句のつけようがありませんでした。

子供にも大人にも観てほしい。そして、何度も見直して(私も2回観ました)、命の尊さや、子と親の愛情、ふとした出来事に腹を立ててしまうけれど、本当は親は子供を愛しているんだよ、といったことについて、話し合ってほしいですね(監督自身もそう言っています)。

世のお子さんたちも勿論、色々な障害やトラブルを持って生きています。
ゼペットが亡くした男の子の代わりにと、木の精が命を吹き込んだピノッキオ。
初めは年頃の子供らしくやんちゃで自制の効かない彼に、反発するゼペットですが、ピノッキオを失うことで初めて、ありのままの相手を愛する大切さを知ります。

ギレルモ監督は人を愛すること、そして人間としての命の重さを描くために、死もテーマにこの作品を描きました。

最後まで観終わったときに来る、切なさと嬉しさが入り混じったような感動を、ぜひ!作品を観て味わってください。

最後まで読了、ありがとうございました。

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