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#GYAO!の映画感想『バグダッド・カフェ〜人種の壁を越えて、育まれる女の友情〜』

ビフです。
今回、ご紹介する映画『バグダッド・カフェ』(2008年ドイツ制作)は、今年(2023年)の3月3日まで続く、GYAO!の無料視聴期間を利用してご覧いただけます(私は、SNSのフォロワーさんから教えていただきました)。

左がジャスミン、右がブレンダです。


まず、ストーリーをご紹介します。
冒頭で夫婦喧嘩をして、砂漠に置いてけぼりになったドイツ人女性ジャスミン。彼女は、近隣のカフェ兼モーテルである「バグダッド・カフェ」の厄介になって、そこに住む黒人のブレンダ一家や、一風変わった風貌の画家のルディたちと仲良くなっていく、といった内容でした。



大まかに話すとそうなんですが、ジャスミンには一流の手品師としての腕前があって、最初は彼女のことを拒絶していたブレンダと打ち解けていき、カフェでのマジック・ショーを披露していくまでになります。




ドイツ系白人女性のジャスミンと黒人女性のブレンダには、「夫に愛想をつかして別れた」という共通の出来事があり、テーマには女性が、男性の依存から解放されるといった意味合いも込められているように感じました。




ラスベガスとロサンゼルスのはざまにある、砂漠のカフェが絵画的に美しい場所です。ここを舞台に、最初は正体不明だったジャスミンが、さびれたカフェを掃除したり、店で静かにたたずみながら、他人だったバグダッド・カフェの住民が仲間に変わるまでを描かれています。(といっても、劇中で、ジャスミンの明らかな素性や遍歴が明かされるわけではありません)。




このお話の良さは、、、

・ミュージカルではないが、美しい音楽や明るいショーがあり、作品の根底に希望と活力がある。

・夕陽のかかった砂漠と、そこにあるカフェの姿が美しい。カフェは、どこか郷愁を感じさせながらも、過酷な環境を明るく楽しく生きようとする、ジャスミンたちの前向きさが伝わった。


バグダッドカフェの陽気な面々。




カフェというと、筆者のビフはほとんど行ったことがないのですが、砂漠にあるバグダッドカフェは、ラスベガスのショーよりも、上品で面白いマジックショーが開かれています。



マジック・ショーでは、男装をしたぽっちゃり系のジャスミンと同じ格好をする店の主人ブレンダ。
最初は、よそ者のジャスミンに厳しく当たっていたブレンダも、ジャスミンの多くは語らずとも、温かな人柄と行動力に感化されて、ふたりの間にはいつしか友情が芽生えていきます。



ブレンダの家族や近隣住民、、、ピアニストの息子や画家のルディ、刺青師の隣人女性など、才能にあふれた人たちが、劇中で少しずつ、その姿を明らかにしていきます。



すたれた砂漠のカフェだったバグダッドカフェが、最終的にオアシスと呼ばれるほどの、マジックショーを披露する。そこにあるピアノや絵画、室内のインテリアなど、人間の力が芸術を通して描かれていました。



観る人に希望を湧かせる、ミュージカル風のヒューマンドラマですので、ぜひ無料期間中に視聴されることを、オススメいたします。

ジャスミンに、笑顔で話しかける画家のルディ。


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