Bチームだった僕に起こった小さな奇跡。

僕は、大学時代に関東大学リーグへ出場したことはない。
関東大学リーグは各大学のトップの選手が出場するリーグだ。
なにを言いたいかというと
僕は大学時代はBチームだった。

そう、Iリーグというリーグに出ていた。

大学時代はA、B、C1、C2、C3とあった。(当時は)
1年、C1orC2
2年、C1
3年、B
4年、B
これが僕の大学時代のカテゴリーだ。
見ての通りAチームに上がることはなかった。

毎年、多くの有望な部員が入部してくる中でとても厳しい競争があった。
少しでも気を抜いたら抜かれる。
早く上に上がらないとやばいと気持ちだけが焦る。
そんな毎日だった。

周りはみんな有名な選手ばかり。
選手権に出ている選手、Jクラブのユース出身。
みんな名前を聞いた事がある選手。

この先やっていけるのかな。
すぐそう思った。
強いし、速いし、上手いし。

最初は怖気づいた。自信だってなくなった。

上がりたいけど、上がれない。
そう思えば思うほど、結果が出ない。
僕は、Aチームにいないと卒業後、サッカーができなくなるとずっと思っていた。
自分が思うのとは裏腹に現実は下のチーム。
その時は、「なんでだよ」としか思っていなかった。

Aチームの試合の応援は、毎回複雑な思いだった。
Aチームの人が活躍すると、僕が上がる確率は少なくなる。
チームは負けてほしくない。
だけどあまり活躍してほしくない。
もうなにがなんだかわからない。
でもできることは応援しかないというのが現実。


だけど応援は精一杯した。
応援に行かなかった事も一度もない。

その中で、毎年、春合宿という次の年のカテゴリーが決まる合宿がある
それはもうサバイバル。
良ければ上がれる。
ダメだったら落ちる。
ただそれだけ。

そして、3年の時の春合宿中に僕には神様から送りものが届いた。

不眠症だ

上がらなければいけないというプレッシャーとストレスで不眠症になった。
寝たくても寝れない。
疲れは取れない。
どんな夜でも目はパッチリ開いてる。

僕はこの時だけは、神様を疑った。

もちろん練習でも試合でも動けるわけがなく、パフォーマンスは落ちる一方。
グランドに来るのはいいけど、ボーっとしてるし、なにより体が重い。
これはやる気とかでなんとかできるレベルではなかった。

ここで落ちたら僕は終わると確信していた。
だから、どうせダメならと、めちゃくちゃ走った。
なにも考えず、ただひたすら走った。
練習も必死で食らいついた。
正直、心も体もズタボロだった。

だけど、もしかしたらなにも考えない事が良かったのかもしれない。
そのおかげでBチームまで上がれた。


いつか忘れたが、コーチから言われた言葉がある。
お前はネイマールみたいにうまいわけではない。
だけど一生懸命走ってる。
それがお前自身を後押しする。

そこで僕は気付かされた。
僕はめちゃくちゃ下手だ。
だったらなにができる?
走ることしかない。

僕は、そこから走りまくった。
自分のできる事を全うした。
生き残る為にはそこしかなかった。

そして、心境にも変化があったのを覚えている。
今までは試合に出れないのは「なんでだよ」と思っていた。
その「なんでだよ」が「なんでだろう」に変わっていた。
なにかが足りないから試合に出れないし、上がれない。
そう思うようになった。
客観的に自分を見て、自分が監督だったら使うか?という見方になった。

そこからは、3ヶ月後、半年後、1年後、どうなっていたいかを想像し、それに向かって毎日、自分が必要だと思う事を逆算し、全力で取り組んだ。
そうする事によって、1日1日の大切さがより実感できた。

そんな、ある日。
なんでもない練習試合の時だった。
その時は不眠症もだいぶ落ち着き、Bチームでスタメン争いをしている真っ只中だった。

僕は、スタメンになりたいの一心で無我夢中で走り、ボールを追いかけていた。

その練習試合の後に、
あるチームの人からコーチ経由で
「練習参加してみるか」と言われた。
思わぬことでびっくりした。
Aチームでもない僕に声をかけてくれた。
すぐに即決で行くと答えた。

僕は、初めての練習参加だったが、全力を尽くした。
自分の持っているもの全てを出した。
その結果、僕は大学でその年にサッカーの職業に就く人の中で、1番か2番ぐらいに進路が決まった。

少し前まで、不眠症になるぐらいまで追い込まれ、Bチームでスタメン争いをしている時には想像できない事だ。
長友選手のような大きな成功を成し遂げるシンデレラストーリーではないけれど、他の人からしたら小さいことだけど、僕にとってはシンデレラストーリーだ。

僕は多くの人に支えられて、今がある。
恩師と思っている人はたくさんいる。
その中でも、僕に声をかけてくれた人は永遠の恩師である。
親身にアドバイスをくれ、ご飯に連れて行ってくれて、相談にも乗ってくれ、怒ってもくれる。
永遠の恩師。

僕は、自慢する人、上から物事を言う人、いろんな所でいい顔をする人、仲間を売る人は本当に大嫌いだ。

もしかしたら今から書く事は、それに当てはまると感じるかもしれない。
だけど、あえて言わせてほしい。

今、立ち止まっている人、悩んでいる人へ

試合に出てない、Bチーム、だからって諦めないでほしい。
必ず見てる人は見てる。
自分自身さえ見失わなければ必ず道はある。
試合に出てる人より、Aチームの人より優れている所を見つければいい。
試合出れていない時こそ、目標を明確にすれば出れないからってモチベーションは変わらないと思う。

絶対大丈夫。

見返してやる。その気持ちだけは持っておいてほしい。

僕は、何回も言うようだけど、何者でもない。
ただしつこいぐらいにサッカーをしているだけだ。
これには、書いてないがもっともっと理不尽で苦しい時期はあった。
だけど、今こうしてこれを書けてる。
ある意味幸せだ。

これを読んで少しでも多くの人に勇気や希望を持ってもらえたら嬉しい。

どこにいるかじゃない。
なにをするか。
なにを目指すか。
そこが大事だと思う。

僕もいつもそう自分に言い聞かせてる。


やってやろうよ。
さぁ、ここから底力見せよう!


橋本光晟

最後まで読んで頂きありがとうございました。
これからも出来るだけ多くの事を発信していきたいと思います。
Twitterでコメントなど貰えたのはとても嬉しかったです。
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フォローやコメントなど気軽にして下さい。
そして、今、僕を育ててくれた国士舘大学がIリーグの全国大会で宮城県に来て戦っています。
今来ているメンバーは、僕も一緒にやっているメンバーで、今日試合を見ましたが、パワフルで、最後まで走りきり、一生懸命戦っています。
是非、この滅多にない機会に見てほしいです。
特に高校生で大学でサッカーをやる人は、色々な大学が来てるので見た方がいいと思います!
では、以上です!

イラスト 大和幸成。

またすぐ書きます。



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