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兄の説く”世界の在り方” AI vs 人間 について

兄が僕によく説いていた話があります。

世界は”不変の理論”で説明できると。

兄の唱える”不変の理論”とは
=Aという状況の時は
みんなBという行動をとりなさい。
あらゆる状況において
発言から行動まで人類全体がプラスになる
最適解がコンピューターによって
用意される未来がきます。
なので、それに従ってみんな生きれば
世界は平和になります。

というものでした。

これに対して僕ば反論しました。
Q:「時間は状況を変えてしまうよ。
  どうするの?」
A:時間をも考慮された回答を用意する。

Q:「人は"こうだ"と解っていても
  その通りの行動が出来ないものだよ」
A:出来ない人間はペナルティ。
  何度も出来ないものは死刑。

Q:「あらゆる事象は、観測者のレベルによって
  知覚される情報は違ってくるものだよ。
  だから指示の理解力にムラが生じるので
  同じ結果にはならないよ」
A:誰にでも理解出来る指示にまで突き詰める。

兄はどんな設問をしても、”不変の理論”なるものを曲げなかった。



時は流れて現在。
世界は”AI”を未来の技術とあがめ
その分野が盛り上がっています。

【サピエンス全史】
【ホモデウス】  の著者
ユバルノアハラリは
未来の予想についてこう説きます。

「全てはアルゴリズムに帰結する
 未来がやってくる。
 全ての状況に対して
   "こういう時はこうすべき"という
 回答をAIが判断してくれる。
 それに従うのが人類の未来さ。
 経済も、宗教も、差別も
 全てAIが解決してくれる。
 Aという状況ならBという判断、行動をする。
 これがアルゴリズムさ!

ハラリさんの著者はあらかた読んでいます。
信者こと、わたくしとしましては
「流石、ハラリさん!AIってすげーんだ!」
と思っていました。



が…




しばらくした、ある日のこと。


僕は気づいてしまいます。


「おいおい…”不変の理論”と同じ構造じゃねーか!」


そうです。兄が小学生の僕に
とくとくと話していたアレです。
当時の兄の姿が
得意げに論破?していた感じが
思いだされます。


僕は、かなりのハラリ信者です。
兄に逆らうわけでも
ハラリさんにさからう
つもりもないんですが


やっぱり、人ってそれぞれじゃん!


なんて単純に思うんです。
前世紀からある”神様いるん?”論争も終わって
ませんし、”異教徒はけしからん!”なんて人も
やまほどいます。

差別って、なくならないし
「なるべく辞めようね」
ぐらいが限界値な気もします。

”人を信じる”という好意がなければ
誰も愛せないし、何も成し遂げられません。

人は見えない未来の希望を仮定して
動けるものです。
解りにくいので例を引きます。


A君とB子さんは砂漠を歩いています。
何日も満足に水分も取れていません。
A君「この砂山を越えた所にオアシスが
   あるんだ!あと、もう少しだ頑張ろう」
B子さんはその言葉を信じて
再び歩きだしました。

上記の状況において”オアシス”が実際あるか
どうかは関係ありません。
まだ見ぬ”オアシス”が有ると信じて
B子さんが歩きだせるということが
人類の強さです。

人はまだ手にしていないものに
人生をかけれます。
それが人類の強さだと思いますし
その強さを、僕自身も信じています。

人を信じるとは
未来が保証されてなくても
信じた人を、応援し続けられる
ことだと思います。

だからといって、Aiが駄目で
人間が正しいとは思ってません。
ご飯か?パンか?の優劣を決めようとする
愚問と同じことで
どっちも有って良いし、好きな方を
選べば良いじゃん!
ぐらいにしか、感じません。

個人的には
人間、もがいて生きるほうが
カッコイイと僕は思いますけどね。
 

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