見出し画像

【姿勢評価】立位姿勢をPTはどう診るのか-運動機能性評価-

こんにちは。”くっしー” こと櫛引翔太です。
鍼灸師・認定理学療法士で
脳血管障害後遺症・動作分析のまとめ⇩

鍼灸師1年目のコロちゃんは治療前後で立位姿勢を確認することにしました。
コロ「治療後に背筋は伸びやすくなっているからよかった。でも姿勢ってそもそもどうやって評価すればいいのだろう??」

第3回「PTは立位姿勢をどう評価してるのか?」

【目的】
姿勢評価は治療の前後で活用されることが多くあります。重心線上に正しくアライメントが保持されているかの評価は重要ですが、リハビリ視点では姿勢を効率的に保持した上で、その後に実施される運動にどう影響するかまでを考察しています。形だけの姿勢評価にならない視点を解説します。

【コンテンツ】
1:効率的な立位姿勢とは何か?
2:立位姿勢の特徴を理解する
3:基本の評価方法(重心軸)
4:動的バランス評価方法(姿勢運動戦略)

「効率的な姿勢とは何か?」

コロ「背筋が伸びてるといい姿勢なの?」
先輩「効率的な立位姿勢とは、その姿勢から次の動作にすぐに移行できるかが重要なポイントなんだよ」

【動作の効率性】
背筋が伸びている、見た目がいい姿勢だとしても効率的な姿勢かどうかは評価が必要です。具体的には、静的な立位姿勢 → 動的な歩行動作や上肢動作がスムーズに移行できるかが重要となります。過剰な筋活動は動作の円滑性やパフォーマンスを阻害する場合があります。

【動的安定性】
効率的な立位姿勢で必要なのは過剰な筋活動が少なく最小限のエネルギーで保持できる能力です。そのためは足部からの上行性運動連鎖が重要となります。下肢からの筋活動が正しく積み重なり、結果として体幹が起きやすく、上肢が自由になることで疲労感少なく姿勢保持が可能となります。

「立位姿勢の特徴を理解する」

コロ「姿勢ってどう評価すればいいですか?」
先輩「まずは立位姿勢の特徴を理解しようね」

【立位姿勢の特徴】
左右対称的な立位姿勢を目指すことは大切ですが、人体は完璧な左右対称的ではありません。利き手、利き足があり、筋肉量にも左右差が存在し、内臓の位置などを考慮すれば、骨のアライメントには左右同じにはなりません。

ここから先は

1,317字 / 6画像
各分野のプロフェッショナルな在宅鍼灸師が中心となって執筆。このライブラリを購読すると、在宅鍼灸の専門領域(フィジカルアセスメント・リスク管理・経絡・中医学・泌尿器・プライマリケア・養生・運動療法・多職種連携・緩和ケア・ご自愛etc)に関する記事を読むことができます。在宅鍼灸師必見の内容となっております。また、これから在宅分野に進んでみたい方にもオススメです。

200以上あるコンテンツが購読すればなんと全て読み放題!購読者限定の無料オンラインセミナーもあります。毎月数本の記事追加されます!各分野の…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?