9/23 祖父と飛行機
祖父が救急車で運ばれたと連絡があった。
救急車。
と言われてもぴんとこない。
でも大変なことであるということはわかった。
お医者さんによると、気管支 肺炎気味で、一週間の入院だそうだ。
祖母は、「これでやっとゆっくり眠れる」と言っていたそうな。
家族ラインに父が「今日の夜ご飯は手作りカレーライス」と送ってきた。
自由すぎる。
もっと。なんか。なんかないのか。
心配じゃないの? といいたかったけど、心配したところで病状は変わらないしなと冷静な自分もいた。
祖父は89歳になっていたらしい。
知らなかった。
実家にはあまり帰っていないから祖父の顔も最近見ていない。
赤ん坊の頃、あんなに毎日公園に連れて行ってくれたのに。幼稚園に通い始めた頃にはカラオケ大会とか一緒に遊んでくれた。でも一番すきだったのは、祖父の零戦の絵。すうっとした機体と、繊細に回るプロペラ。
紙飛行機よりも、祖父が描いてくれる零戦の絵が好きだった。
絵は今でも実家の廊下に飾られている。
鉛筆で、特に下書きもなしにするすると描いてくれた零戦たち。
どうか祖父の気管支も軽くしてあげて。
お願いします。