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新しいワザはこうして自分のものになる

みなさんこんにちはエンピツです。

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エンピツはスポーツ指導者として10年以上の積み重ね、これまでに200人以上の教え子と接してきました。

他にも家庭教師のアルバイトや、キャンプリーダーなどを合わせると、関わってきた子ども達は500人を超えています。


そこで感じた「新しい何かができるようになるための4つのステップ」と題して記事にしました。

今、エンピツは子ども達から得た「気付き」を、また子ども達にアウトプットしています。


成長する子ども達→エンピツ→子ども達の成長
へとつなげるように、言葉にすることができました。

指導者としてこのようなループを描き続けることが大切です。


指導者としてたくさん感じることがあり、

それを一つひとつ記事にしていきます。

今回の記事のテーマは「会得」です。


この記事を読んでほしい方

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・子ども達に新しいことを教えたくても、

 どういう順序で教えたらいいのか分からないという指導者の方。

・新しいことを教える時のヒントがほしい指導者の方。

・自分自身でレベルアップしたい子ども達と、その保護者の方。

・全ての指導者の方。



そんなあなたのレベルアップの助けになるnoteとなっています。




会得とは

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「会得(えとく)」とは「ある事柄の意味を理解して、それを自分のものにすること」という意味です。

例えば

まだ習ったことのないものごと。

コンピューターのスキルやスポーツの技術などを習い、そのやり方をよく理解したうえで、自分のものとして修得する。

そんな場合に「会得」という言葉が使われます。

「会得」は広く知られた何かの方法を身につけた場合だけでなく、あまり知られていないような特殊なスキルや技術を身につけた場合にも使われる言葉です。

つまり「会得」は、その方法や技術を身につける本人にとって初めてのことを身につけたときに使われます。

これはスポーツでいうと、新しい技やフォーメーション、学習でいうと、新しい学習を自分のものにできた時に当たるでしょう。


会得するまでの4つのステップ

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エンピツの考える

新しい何かができるようになるための4つのステップを

ここでは紹介しますね。

ステップ.1 意味も動きもわからない

ステップ.2 意味も動きもわかるが、できない

ステップ.3 意識すれば、できる

ステップ.4 意識しなくてもできる


この4つのステップに合わせて指導者は指導をすれば、

子ども達にどういう指導が必要なのかが見えてきます。


色んなスポーツを例にあげて考えてみましょう。

ハンドボールをしている人は試合中に、「1、2…3歩、3歩いたからジャンプシュート。」というようにみんな意識していると思いますか?

野球の試合で、「ボールがきたから、1,2、3でボールを振る、ボールをよく見て」と意識しながら打っていますか?

バスケットボールの試合でシュートを打つときに「左手はそえて、膝ヒジ、身体を連動させて…。」と意識をしているのでしょうか?

そうではないですよね、きっと。


では、ハンドボールをしていて

3歩のジャンプシュートだけではなく、

0歩でジャンプシュート、1歩でのジャンプシュートは、できますか?

2歩でのジャンプシュートや逆足ジャンプシュートは?


今あげた

これらのことが無意識にできている人は
ステップ.4までできている人です。

つまり

それぞれの歩数でのジャンプシュートを「会得」している

と言えるでしょう。



ステップ.3.とステップ.4には
大きな差があります。


それをわかりやすく言葉にすると
「練習ではできるけど
試合ではできひんねんなぁ。」です。


エンピツがシドしている中にもそういった子はたくさんいます。


最近逆ジャンプのシュートを練習してるのですが
それを試合形式で出せた人は少ない。
じゃぁ、それを「試合」で出せるのは何人?

かなりごくわずかだと思います。


これはハンドボールだけではなく
どんなことも当てはまります。

練習でできないことは
試合形式ではできない。
試合形式ではできないことは
試合ではできない。

じゃぁ、どうするの??
こうしましょう!!

「試合」で、できるようになるため
「試合形式」で意識してする。
「試合形式」でできるようになるため
「練習」の段階でできるようになっておく。

です!

そしてやっぱりそこにたどり着くまでに
「基礎」を大切にしていきたいですね!


ステップ1 意味もわからない

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新しい技やフェイント、学習をする時に、

「意味」もわからないという段階がステップ1です。

ゴールはわかるけれど、今スタートラインに立っているけれど

意味が分からないという状態です。

中には

「意味がわからないこともわからない」という

ステップ0の状態の子ども達もいます。


このステップ1をクリアするためには「体得」に近い「体験」が必要です。

体得とは、「体験を通して知ること」「自分のものにすること」という意味があります。

ステップ1の状態の子ども達には

「マネ」が大切です。

頭で考えすぎても意味が分からないのならば、

身体でマネをしてみよう!ということです。

子ども達は意外と頭よりも先に体で覚えてしまうことが多いので、マネしてみると意外と形になっていたり、思っているよりもできそうな時があります。

ステップ1でつまづいている子ども達には「マネ」をさせて「体験」させましょう。



ステップ2 意味も動きもわかるができない

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意味も頭で理解し、体の使い方もわかる。

だけどできない…というステップ1とはまた違った壁にぶつかっている子ども達はどうすればいいのでしょうか。


解決法の1つとして考えられるのが「時間」です。

①まだ習いたてなのでその動きに体がついていかない。

という場合には、何度も何度も時間をかけて繰り返し練習することで会得することができます。

②動きも軽くはできているけど、うまくはできない

という場合もあります。

その場合には「体作り」が必要です。

その新しい技術においつくだけの身体ができていない場合があります。

そんな時には筋トレなどで、体作りをしましょう。

そうすれば意外とすんなりできることもあります。

実際にエンピツのチームでも、

小学5年生・6年生の時には何度も何度も練習してもできなかった技が、中学生になれば、すんなりできるようになる。ということも少なくありません。

「身体の成長」という時間が解決してくれる場合もあるということです。


ステップ3 意識すればできる

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ここまでのステップ1とステップ2で、新しい技術を体がなんとなく覚えいるので、次はステップ3です。

例えば逆ジャンプのシュートを練習していたとします。

次のステップ3では「逆ジャンプシュートを速攻で使う。」という練習に取り組みます。

ただの逆ジャンプシュートではなく、速攻練習という他の練習と組み合わせるのです。

子ども達はいつもの速攻練習ではなく、そこに「逆ジャンプをする。」という意識が生まれます。

そうすれば意識をして逆ジャンプシュートを打つことができるようになるでしょう。

「逆足のジャンプシュートを打つ練習」から

「速攻練習だけど、逆足ジャンプシュートを打つ練習」という

意識するレベルを高めることがステップ3では重要です。

ステップ3をおろそかにすると、

ステップ4で目指す「会得」にはつながらず、

大きな壁にぶつかってしまうので、ここを大切に積み重ねましょう。


ステップ3会得に向けて意識レベルを高める。

「逆足ジャンプシュートをする練習」

で逆足ジャンプの土台ができ、

「速攻練習だけど逆足ジャンプシュートを打つ練習」

で動きのある状況において逆足ジャンプシュートを打てるようになる。

「2対2、3対3で逆足ジャンプシュートを打つ練習」

自由な動きの中で、歩数とタイミングで逆足ジャンプシュートを打つ練習。

このように、状況や自由度を変えながら、意識を高めて練習をしましょう。


意識をすれば、どんな状況になっても逆足ジャンプシュートが使えるようになれば、最後のステップ4に進めます。


ステップ4 意識しなくてもできる

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ここでは、意識しなくても、状況に応じて新しい技(ここでは例として逆足ジャンプシュート)を使うことができるようになるステップです。

このステップ4をこえると、「会得」といえるでしょう。


このステップ4での練習は、主に「実践」になります。

実践という自由度の高い中と、臨機応変さが求められる中で、いかにタイミングよく逆足ジャンプシュートを打つことができるかということです。


とはいえ、じゃぁ、指導者として、何をすればいいのか…

それは「分析」をしてあげましょう。


子どもがどのタイミングで使ったのか、または、使えばよかったタイミングをしっかりと観て伝えることです。

またもっとレベルを上げるとすれば、他のほうがよかったけれど、使ってしまったタイミングも観てあげましょう。

それを伝えて、子ども達自身で意識して改善することを繰り返すことで

少しずつ頭で理解したことが自然と体の中に入り、

自分の力になります。

そうして自分の技にすることで「会得」したといえますよね。



まとめ

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子ども達は新しい何かを学ぶ時には

「トライ&エラー」を繰り返します。

「トライ&成功」でいきなりはつながりません。

トライして、失敗して、またトライして、少し成功して、また失敗して…

その繰り返しで少しずつ自分の技にしていきます。

頭で理解し、身体が覚え、自然と使うことができるようになる。

そうなるためにも

大人で、指導者である私たちが

ゴールを持っておかなければなりません。

自分の中で思い描くゴールもないのに、

子ども達を連れまわすのはやめましょう。




全ての指導者が、もっともっと指導者としてのレベルがあがり…

子ども達の成長へとつなげられるのは…

これからやぞ!!

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