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作業の「量」が「質」に転換されるよね、という話

今日は古着の仕入れにおける、"引きの強さ"ついて買いてみたいと思います。

初めは古着の専門的な話になりますが、
後からもっと汎用性の高い話になっていきます。

■ “引きの強さ"とは?・・・ 運が良い人みたいな捉え方


古着の仕入れをしているバイヤーさんの事を「あの人は"引きが強い"よね!」と形容する事があります。

引きの強さと言うのは、簡単に言ってしまえば、
"他の人よりも希少な商品を買い付ける確率が高い"と言うような、"運の強さ"だと一般的には認識されています。

古着の仕入れにおいて、希少な商品、いわゆる年代物の商品というのは、何万点のうち1〜3点見つかれば良い…ぐらいの確率です。

相当見つけるのが大変です。しかし、引きの強い人は、そういった商品をバンバン見つける事ができるような人です。

同じ時間と場所に行っても、人によってたくさん買い付けられる人や、全然買い付けられない人がいて、とりわけ"引きが強い人"と言うのは、いつもレアなアイテムを買い付けてきます。

この引きの強さについて、掘り下げて話してみます。

■ 引きの強さ = 質 × 量 のバランス!


結論から言ってしまうと、引きの強さと言うのは、見ている商品の質×量のバランスだと思っています。

質というのは、作業の要領の良さ、無駄が無いみたいなもので、

量というのは、そのまま作業量です。

同じ100点の商品を見るにしても、片っ端から、手前にある商品を順番に見ていく人と、全体を把握し、必要である部分だけを抽出して、100点見る人であれば、おのずと仕入れられる商品の内容は変わってきます。

ちなみに、僕は引きが弱いタイプです。笑
凄く頑張っても、レアな商品は全然引けません。笑


しかし、
当社のバイヤー社員でも、引きが強いなぁと思う人がいて、そういった人たちと自分を比べると、容量の善し悪しが違いますし、

見ているポイントが違うなと感じることが多々あります。

引きの弱い人は、割と「とにかく手当たり次第に作業をこなそう」と考える人が多いように思います。

■ 引きの強さを鍛えるには、量→質の転換が必要


それでは、引きの強さを強くするには、
とにかく質に重点をおけば良いのでしょうか?
必要な部分だけを事前に選定して、容量良くやれば良いのでしょうか?

というと、実はそうでもありません。

なぜなら、初めから要領良く、質の良い部分だけ見ようと思ってもなかなか見れないからです。

当たり前ですが、数ある商品の中から、どこの部分が質が良いところで、質の悪いところなのかと言う判別は、かなりの経験をつまないと分かりません。

良い商品も、悪い商品もとにかく数を見まくる事で、ざっくりの判断力やその周辺にある感覚のようなものが育ちます。

つまり、引きの強さを高めるには、基本的には、とにかく量をたくさん見る事に重心を置くことが必須です。

どんなに質の良さを見定められる人がいたとしても、100点中100点がヴィンテージ商品と言うわけにはいきません。そこには圧倒的な、量をこなすタフさや経験が必要となってきます。

言ってしまえば、膨大な量がどこかの時点で、質に転換されると言うイメージです。

■ 古着に限らず、割と身近な修練方法


この、量が質に転換すると言うイメージは、何も古着の仕入れに限らず、身の回りのこと、ビジネスにおいて言えると思います。


まず、古着と言うのは、全てが一点ものであり、商品全体を体系化してシステム化すると言うことが難しいので、論理で効率よく理解しようと思っても、そこには大きな壁があります。

なので、膨大な作業量を一つ一つこなしていき、論理性や言語を超えた先で、質、つまり、感覚やセンスと言うものを身につけていく、磨くことになります。

それが古着の仕入れにおいては、"引きの強さ" に繋がるのです。

・・・

ビジネスにおいても、本当に重要なノウハウ、

・重要な経営判断を的確に行う
・勝負をかけるところと引くところ
・プレゼンスキル
・効果的な人材マネジメント

というのは、部分的にでも、論理な言語を超えた先にある物も多いのではないでしょうか?

どれも経験数をある程度重ね、身につけていくものではないでしょうか?

その数あるスキルの中に、古着の仕入れにおける「引きの強さ」があると思います。


という事で、最後までお読み頂き、ありがとうございます。


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東京の高円寺の古着 SLATで働き始めて11年目。
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