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エンジニア出身PMで良かったこと

本記事は、プロダクトマネージャー Advent Calendar 2022 の7日目の記事です!

昨日の記事はyuta ishizakaさんの「プロダクトマネージャーにおすすめの本」でした。
執筆お疲れ様でした!


本日、12/7分の担当はフリーランスでPMをしている小西です。

さて、アドベントカレンダーを書くために最近の仕事や学びの振り返りをしていたのですが、「技術理解があるので開発をスムーズに進められて良かった」というFBを前にもらったことをふと思い出しました。

とりわけ特別なことをしている自覚はなかったのですが、誰にとっても当たり前なわけでもないということにも気づけたのもまた事実で、「ありがたいFBだったな〜」というのを思いましてエンジニア出身PMについて書いてみることにしました。

対象読者と得られることは下記のようなイメージです。

  • PMになることに興味があるエンジニアの方にとっては「自分がどんな強みを発揮できそうなのか」

  • 技術理解のあるPMの方にとっては「より強みを活かすアイデアと今発揮している価値の再認識」

  • 技術理解度の低いPMの方にとっては「技術理解が深まることで何ができるようになるか」

何かしら参考になることがあったなら幸いです!

自分の技術理解度について

技術に触れていた経験で言いますと、過去に2~3年ほどWebエンジニアをしていました。

サーバーサイドはPHPでFWはFuelPHP、フロントはjQueryという何ともな環境でしたが、Webサービス開発のベーシックなことは一通り経験をしてきました。あとは個人的な興味でGASやPythonはよく触っていました。

モダンな技術はあまりキャッチアップできていないのですが、Webサービスやネイティブアプリが動く大まかな流れは理解しているようなイメージです。

コミュニケーションの粒度としては「どんなテーブルのどのカラムをどんなクエリで引き出してサーバーサイドでどう加工してフロントエンドに渡してるのか」ぐらいなら全然できるレベルですね。

技術理解があって良かったこと

実装の工数感のイメージがつきやすい

これは開発PJの課題あるあるだと思います。

「限られたリソースを何に割り当てるのか」「合意形成や意思決定のために誰とどのようなコミュニケーションを取るのか」といったことを考える際にコスト感というのは必ず付き纏います。

そういった場面において、自分の中である程度の見込みが立った上で物事を進めることができるので、「エンジニアに確認したら全然見当と違う回答が来て大幅な手戻りが発生した」みたいな事故が起きにくく、精神衛生的にもPJ進行的にも助かる場面が多かったです。
(もちろん最終的な見積もりなどはエンジニアの方の意見を尊重するようにしています。)


事故を回避できた具体的な事例としては、画面が大きく変わるわけではないのに実装が大変なものへの嗅覚なんかがありそうです。

  • 何かの情報を少し出すだけに見えるが、参照する情報が複雑でパフォーマンス的にしんどい

  • ただの文言修正に見えるが、テキストではなくマスタデータを表示しているものなので変更した場合の影響範囲の考慮が必要

など一見わかりにくいものについても事前に察知して、それに基づいた仕様やスケジュールの調整を行うなどできたのはある程度リテラシがあったからこそかなと思います。

仕様を詳細まで考えやすい

これもかなり鉄板かと思うのですが、実際やっていて便利に感じたポイントです。

機能の目的や画面構成などはもちろん一般的な機能要件として書くのですが、そこから一歩踏み込んでサーバーサイドの処理の詳細なイメージをエンジニアと一緒に考えるということをよくしていました。

「この処理はこのテーブルの情報をこう引っ張ってくる感じ」などかなり細かい粒度で話せたので、認識違いやパターンの考慮漏れなどを防ぐのにかなり効いていた気がします。

実装の軽量化のディスカッションをできる

これは応用に近いのですがABテストやプロトタイピングなど、軽く作って素早く試す類の案件をこなすときに役に立ちました。

テスト的に機能を作るにしても、作り方によっては時間がかかったり短縮できたり、拡張しやすかったりしにくかったりすることがあります。

そういう機能を作る際は「この案件は一旦ベタ書きで表示するので大丈夫」「基本はラフでいいけど表示するコンテンツは柔軟に変えられるようにしたい」など、要点は抑えつつもできるだけ早く実験できるような方法をエンジニアとディスカッションしていました。

作り方の詳細はエンジニアの方がもちろん詳しいのですが、ディスカッションをすることで新しいアイデアが浮かぶということはあり、そういう機会を作れるというところには価値があると思います。

データ分析との親和性が高い

これは開発からは離れますがかなり役に立った話です。

データ分析にはビジネス、データエンジニアリング、データサイエンスの3つの要素が必要だと言われているのですが、エンジニア出身だとデータエンジニアリングのキャッチアップがしやすく、結果的にデータ周りを効率よく学べたというのがありました。

(データエンジニアリングといっても、流石にインフラ整備までは僕はできないのですが、)例えば、SQLを使ってデータを抽出するとかPythonを使ってそれを欲しい形に加工して可視化するのいうのはデータ分析に触れる第一歩としてとても都合が良い物だと思います。

データを取得、加工する力とそれを正しく解釈してビジネスに活かす力は別物なのですが、データエンジニアリングの部分をクリアできたことでデータサイエンスやビジネス活用のキャッチアップに興味を持つことができ、結果的に一定水準の知見を得るところまで自分はいけました。

SQLを書ける方にとってデータ分析はかなり親和性が高く学習コスパが高い分野なので、第2の武器を作りたいと思ってる方には特におすすめしたいです。

おわりに

ここまでエンジニア出身PMで良かったことを書いてきました。

ある程度自明ではありましたが、技術理解があることは開発PJ進行の精度や柔軟性に対してかなり効くものだと改めて感じました。

一方で、PMに求められる素養としてはデリバリー以外にも学ぶべきことは多く、技術理解を武器にしつつも他の分野をどう伸ばしていくかがキャリアを考える上で重要かと思います。

自分も最近は組織、戦略、事業開発など開発以外のことも手広くやるようになっているので引き続きチャレンジと情報発信を頑張っていこうと思います!




余談ですが、2022年12月から独立してフリーランスのPMになりました!

なかなか事例を聞かないのでどんな感じなのか模索しながら日々お仕事をしていますし、その様子もどんどん発信していこうと思っています。

プロダクト開発関連の方は積極的にフォロバしているので興味を持って頂けた方はぜひnoteやTwitterで繋がりましょう!
働き方や業務内容などに興味ある方はDMなどいただけたらカジュアルにお話しするのも可です🙆‍♂️


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