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きょうはいい日

童話集『くまの子ウーフ』(神沢利子さん・作、井上洋介さん・絵)50周年を記念して生まれた一曲 TheWorthlessさん『きょうはいい日』マリオネットミュージカル「ウーフはおしっこでできてるか??」のエンディングで原曲が聴けます)をリハーモナイズしてカバーしてみました♫

『きょうはいい日 口笛 MIX』
Sound Cloudにアップしましたのでぜひ聴いてみてくださいね ▼

インスタにもアップしました ▼

konuts on Instagram: "童話集『くまの子ウーフ』(神沢利子さん・作、井上洋介さん・絵)50周年を記念して制作されたジャグバンド #ワースレス さんの『きょうはいい日』( #ラバーズの一月一曲 の2024年6月の課題曲)をリハーモナイズしてカバーしてみました。 今月のお題の発表時にミスターがこの曲が生まれたときの制作秘話を綴ってくださりそれを読めたこと。また原曲の歌と演奏、そしてアレンジに満たされ、ウーフを読み、人形劇の映像( https://www.youtube.com/watch?v=2nptYEI7_xc&t=575s )を見て原曲を聴くだけで幸せだし、今月はカバーしなくってもいいかなぁと満足していました(リハーモナイズのアイデアもまったく浮かんできませんでした)。 で、曲をギターで弾いて歌っているうちに、逆にアイデアが浮かんだところだけちょっとリハモさせてもらって、シンプルに弾き語りしてみるのはどうかしらと思い立って録ってみました(今回は妻も口笛で参加してくれました)。 音が外れたり、リズムが乱れたり、声がうわずっちゃったりもしてますが、それも今日の調子かなと。 『きょうはいい日 口笛 MIX』 Sound Cloudにもアップしました。 よかったら聴いてみてくださいね。 https://soundcloud.com/user-187376148/mix-2?utm_source=clipboard&utm_medium=text&utm_campaign=social_sharing&si=8d131809ad10435981f8f9d650ce3418 ※ © 著作権はTheWorthlessの作詞・作曲者のわしみごうさんに帰属します。 また落ち着いたら今回の制作の備忘録書いてみようかな。 ※ リップノイズやブレスノイズも多いですが、編集できない感じで撮っちゃったのでどうぞご容赦くださいね。 #くまの子ウーフ #ポプラ社 @poplar1947 #ウーフはおしっこでできてるか #theworthless #ワースレスラバーズ" 34 likes, 10 comments - konuts on June 16, 2024: "童話集『くまの子ウーフ www.instagram.com

歌詞コード譜も作ってみました。よかったら弾いて歌ってみてください ▼

※ © 著作権はTheWorthlessの作詞・作曲者のわしみごうさん、『くまの子ウーフ』の作者の神沢利子さんに帰属します。

ジャグ・バンド「ザ・ワースレス」さんの2024年からはじまった楽しい企画

2024年は!!!【ラバーズの一月一曲】 ◎ザ・ワースレスのあの曲を!ギターやウクレレやピアノやダンスや歌でカヴァーしてみよう!

引用元:ザ・ワースレスさんのインスタグラム

6曲目となる6月の課題曲が『きょうはいい日』

原曲のコード進行はこちら

本題に入る前にこの記事内でメンバーの名前が出てくるので、先にあらためてワースレスのご紹介をしておきますね。

うたうひげとおどるマリオネットのジャグバンド ザ・ワースレス
メンバー紹介 ※ 敬称略
わしみごう a.k.a. ミスター 歌 & コーラス、ギター、ダンス
sunny a.k.a.SandalSoul 歌 & コーラス、カズー、ウクレレ、ダンス
ぴーひゃらん 歌 & コーラス、バンジョー、ダンス
のんしゃらん 歌 & コーラス、洗濯板、シンバル、太鼓等、ダンス
※ 文中の双子のおふたりは(ぴーひゃらん & のんしゃらんのことです)
なかたくん おどるマリオネット(トートン、ロバオ、パンダのおさじetc.)

うたうひげとおどるマリオネットのジャグバンド ザ・ワースレス

このカバーを発表する際にインスタにも書きましたが、原曲の歌と演奏、そしてアレンジに満たされ、ウーフの本を読み、マリオネットミュージカルの映像を見て原曲を聴くだけで幸せだし、今月はカバーしなくってもいいかなぁと満足していました(リハーモナイズのアイデアもまったく浮かんできませんでした)。

今月のお題の発表時にミスターがこの曲が生まれたときの制作秘話を少しだけ綴ってくださりそれを読めただけでかなり満たされたんですね。
「音楽家に音楽の話をしてほしいな」とずっと思って生きてきたので。
今回のミスターの投稿でその萌芽を確認できて満足したのだと思います。「そういうのが聞きたかったのよ」って。

音楽ライターの方が音楽の話に触れず(影響を受けたアーティストくらい)、制作時の気分、好きな文学やファッション、食べものの話((まぁここまではわかる)、さらに「そんなことよりもっと聞くことあるんじゃない?」と思えるまったく関係なさそうな話ばかりを聞くインタビューを目にすると違和感を感じていたけれど、最近その風潮をとっぱらう雰囲気も生まれてきたように思います。音楽家が音楽の話をしてくれるようになってきた印象。
もちろん推しの好きなもの、暮らしぶりも知りたいんですけど、音楽!音楽の話も少しはしてほしいんですよね…

音楽プロデューサーの蔦谷さんも書いてらっしゃる通り、これまでは音楽のことアーティスト自身が語るなんて野暮でしょって風潮があったと思います。そんなのぜんぶ話しちゃってネタバレになったら身も蓋もないしとか、実際そこまで深く考えずに作ってたしとか、大事なとこは秘密にしておきたいしとか、音楽の話しても音楽のこと興味ある人にしか伝わんないしとかいろいろあるとは思うんですけど、知りたいですよね音楽のインタビューで音楽のこと。

「ここのこの旋律がたまらなく切なくなる」んですけどとか「この和音の積み重ね方がとても美しい」と思ってとか「ここのリズムの組み合わせがたまらない」とかいってその理由を紐解いてもらったり、あとは歌詞の話なんかにももっと触れている音楽のインタビューが読みたい。

とか思っていたのでなんだかそれが少し満たされた感じがありました。

ミスターにはぜひおっくうがらずに、そして恥ずかしがらずに、音楽の制作秘話をnoteに(インスタじゃなくね)音楽の読みものとしてぜひ綴っていただきたいです(ラバーズのみなさん読みたいですよね?私は読みたいな)!




ここからは個人的な今回のカバーの制作過程での思考の流れや気づきを自分のための備忘録として書き留めた文章です。
※ 文章に出てくる音楽は下記のプレイリストにまとめてみました
ご興味のある方は音楽を聴きながら目を通してみてください。


『きょうはいい日』リハーモナイズのプレイリスト

リハーモナイズ

ほんと今回は原曲のアレンジに圧倒されて、他のアレンジがまったく思いつきませんでした。すべての楽器がメロディにぴったりと寄りそっていて、双子のおふたりのかわいらしい歌は童話の主人公のくまの子ウーフが歌っているように聴こえるし、ミスターとsunnyさんのコーラス、みなさんの細やかなアレンジにワースレスらしさも感じられて「これはもうこのままがいいじゃん」と思いました。

【ラバーズの一月一曲】 リハーモナイズ科を勝手にはじめた身としては、それでもコードを大胆にリハモしてLo-Fiヒップホップっぽくインストでトラック作ってみるかとか突拍子もないことを考えて、ピアノに向かってはコードをならべ弾いたりしてみたりしましたが、曲の輝きがどんどん失われていく気がして早々にあきらめました。
原曲とはちがう魅力が現れる予感がないのにリハモする意味ないなと。

4月の関西蚤の市でミスターと京都岡崎の交差点で立ち話をした際にとても感銘を受けた話がありました。

それは「シンプル」を心がけること。

難しい和音やメロディを使わず「シンプル」に作る。

特にそれを意識して作られたというTheWorthless『君に会いに行こう』を私がリハーモナイズしたのを聴いてくださり「作曲の意図とは真逆にコードが複雑になっているのに、メロディがシンプルに聴こえてきてびっくりした」とも話してくれて、とてもうれしかったのを覚えていますが、いまお伝えしたいのはそのことではなく「シンプル」の話。

そのときにミスターが「シンプル」でとても尊敬しているバンドと教えてくれたショピンさんを聴いたり、ショピン(さんを含めた双子のおふたりが好きな音楽)をミスターに教えたのがのんしゃらんだというぴーひゃらんの記事も後追いで読んだりして、曲作りの方向性もバンドが育くまれていく中でメンバー間で有機的に定まっていったんだろうなと感じたりしていました。

「シンプル」を心がけること。
解散寸前のフリッパーズ・ギターのふたりが真面目に音楽を語ったインタビュー(転調とか、ディミニッシュとかメジャーセブンスとかじゃなくって、3和音やセブンスに回帰した話)や、

私が以前担当させてもらったアーティストが「音が濁るから」と音楽プロデューサーに3和音で編曲を依頼していたことも思い出したりしていました。

「シンプル」な力強さ

『きょうはいい日』にも強く感じられて、手の施しようがないと思ったのかもしれないなと腑に落ちました。

それとは別に手の施しようがないと感じた理由のひとつに
サブドミナントマイナーというコードがあります。
制作秘話でミスターが語られている「コード進行はシンプルですが、BメロをよくFmから始めた!っていつも自分を褒めています。これは墓まで持っていくFmでしょう」はBメロ = コーラス(サビ)「見て聞いて」のところのFm。

これまでの #ラバーズの一月一曲 のカバーでも何度も触れてきた私も大好きなサブドミナントマイナー(「君に会いに行こう」「すきやき食べたい」「毛玉のボールのブルース」)。この展開はもう変えようがないっていうか、変えたくないし、「ミスターよくぞ思いついてくれた!」って展開です。

Key=C なので普通はⅣ=Fのところが、同主調であるKey=Cmから借りてきたノンダイアトニックコードのFm=Ⅳmになるのでちょっと短調に転調したような不思議な響きになります(個人的には悲しみというよりも温かな響きだなと感じます)。

そんな感じで今回はもうカバーしなくってもいいかなぁと思いながらすごしていて、ふとギターでThe Beatles『Blackbird』を弾いて歌っていたときに「ん?この感じで「シンプル」に弾き語りしてみよっかな?」と思い立って、原曲のKey=Cになるようにカポを5フレットにして弾きはじめました。

コード譜ではC→Dm7→Em7と実音のまま記載してますが、実際には5カポの位置でG→Am7→Bm7の押さえ方で弾いています(なので自分で作ったコード譜を見ると書いてるコードと押さえてる形が違って頭が混乱してきます)。

歌いながらリハモしたところもありますが、ほぼ原曲通りかなと思います。

リハーモナイズ

イントロ & アウトロ

F→G→C→C ▶︎ C→Dm7→Em7→Dm7
※ これまでトニックをサブドミナントにリハモしてきましたがここでは逆に
イントロ最後のコード
ミスターの Gaug7(かな?)▶︎ F#m7(Ⅳm7=サブドミナントマイナー)へ
※ 宙の浮き方が少し変わる!?気がする
ヴァースの最初
C→F→C→F ▶︎ C→Dm7→Em7→Dm7
※ 鉄壁のアーメン進行「毛玉のボールのブルース」参照をイントロと同じに
ヴァースの後半
E7(Ⅲ7=切なコード)▶︎ Abaug/F#(Ⅵbaug/Ⅳ=ブラックアダーコード)へ
※ 切なさから何かの予感へ
「虹がかかった日」
Ⅰ=C→Ⅰ7=C7 ▶︎ Ⅳ=F→Ⅲm7=Em7
※ ここのC7もめちゃくちゃいいんだよな…と思いながら偽終止
サスフォーコードを多用
Gsus4→G→C→Csus4
※ これは空気公団『呼び声』の影響かも聖なる響きを重ねる

『きょうはいい日』リハーモナイズ

そんな感じだったので参考にした曲も特になくって笹倉慎介さんジェームス・テイラーみたいに柔らかく優しく歌えたらなぁと願ったくらいです。

ちょうど大好きなアントニオ・カルロス・ジョビン『三月の水』も聴き返していてメロディはとても「シンプル」なのに響きが豊潤な編曲でとてもとても美しい曲だなとあらためて感じ入っていました。

エリス・レジーナとのデュエットのバージョンがまた最高ですよね。

最近になってこの曲は『イパネマの娘』で世界的に大ヒットをおさめたジョビンが、その成功とは裏腹に精神的に追い込まれた時期を経て、ようやく心の平穏をとりもどすきっかけとなった(闇から光への再生が描かれた)作品だと知りました。「シンプル」な美しさの裏に音楽と言葉の創意工夫がちりばめられていて、その上で飾り気なく歌うジョビンの歌声に「自然体で歌えばいいんだよ」と励まされているような気持ちで歌いました。

細野晴臣さんもご自身の歌声の音域の狭さに悩まれていたときにジェームス・テイラーみたいに歌えたらと心を励ましつつ、歌録りに取り組まれたという逸話を聞いて『風をあつめて』を聴いたりもしました。

結局、数日弾いて歌ってみてリハモの方向性がかたまったので、スタジオにも入らず部屋で録ってみました。
音が外れたり、リズムが乱れたり、声がうわずっちゃったりもしてますが、それも今の調子かなと。リップノイズやブレスノイズも多いですが、編集できない感じで一発録りで録っちゃったのでどうぞご容赦ください。今回はなんだかきっちりしていくより、録ったままを受け入れたい気分でミックス、マスタリングも特にしないで録りっぱなしのままにしました。
もうちょっとちゃんと練習してうまく弾き語りできるようになったのもいつか録ってみたいなぁ。

「シンプル」にといいつつ、3和音ではなく4和音で弾いていたりもしますが、とくに複雑な感じはしないんじゃないでしょうか?

今回はじめての客演でいつもエグゼクティブ・プロデューサー的に面白いアイデアをくれる妻が口笛で参加してくれました。彼女のはじめてのレコーディングに立ち会えてとてもうれしかったです。

tricolor『気分(みんなで)』で歌われているように、その時々の気分でリハーモナイズのアイデアが浮かんだらまた参加してみたいなと思います。

みなさんの #ラバーズの一月一曲 毎月とても楽しみにしているので、ぜひ投稿して聴かせてくださいね!

今回も長い備忘録となりましたが、最後までお読みくださりありがとうございます。


「太字」部分は文章内でご紹介している楽曲から歌詞を引用しています。
  歌詞の © 著作権は各作詞者に帰属します。
※ 登場するアーティストは呼称を敬称略としていたりしてなかったりしていますが、すべてのアーティストに敬意をこめて紹介しています。
※ 私はいま音楽理論を勉強中ですが、音楽学校等は出ておらず独学の最中の知識だけで記事を書いているため、楽理的におかしなことが書いてあるかもしれません。どうぞ参考までにお読みいただければ幸いです。