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身体と痛み、トラウマとヨガと太極拳についての長い話

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長く抱え続けてきた痛みについて、痛みがどこから来て、何を教えてくれるのかについて考える。痛みと向き合うために始めた太極拳とヨガについて書く。
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#痛みと向き合う

新幹線の駅のホームで

母が突然「実家に帰る」とわたしを連れて出ることがあった。着替えを大量に詰めた袋を提げて、…

十谷あとり
1か月前
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母が医療につながったきっかけ

一九九九年、平成十一年の秋、一人暮らしをしていた母がいよいよ精神のバランスを崩してしまっ…

十谷あとり
1か月前
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〈目薬〉のありがたさ

ケン・ハラクマさんの『ヨガを伝える――すべての人によりよく生きる知恵を届ける』*という本…

十谷あとり
1か月前
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陰ヨガの話

陰ヨガのレッスンを受けると、その時点での身体の調子がよくわかる。身体がこわばっているとい…

十谷あとり
1か月前
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泣いているこどもがいる

鳩尾のあたりに小さいこどもがいる。その子はひとりで薄暗い隅っこに立っている。肩に力が入っ…

十谷あとり
1か月前
1

何のためにヨガをするのか 『トラウマをヨーガで克服する』より(2)

ヨガを習うことで、身体の痛みを何とかしたかった。硬い身体をほぐしたかった。股関節の動きが…

十谷あとり
1か月前
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〈アカリさんのような反省はありますか?〉

どの本に書いてあったのか探し出せなくてもどかしく思っている文章の一節がある。それが今とても気になって仕方がないので、原典に当たれないまま、曖昧な記憶に従ってここに書き出してみる。 それは、大江健三郎の小説で、主人公(ほぼ作者)が四国のお母さんと話をしている場面。お母さんが主人公に向かって、以下のような発言をする。 「あなたは(障害をもって生まれた)孫のことをあれこれ書くけれども、孫は(その内容がもし「違う」と感じたとしても)それに対して異議申し立てをすることができない。その

太極拳――痛みがくれた恩恵

太極拳の練習中、頭の中では動きの要所要所で先生の指導の声が聞こえたり、自分でもこの部分は…

十谷あとり
2か月前
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書く上での二つの約束

母と離婚した後の父は、真っ暗で、底が見えない夜の川のようだった。父が何を考えていたのか、…

十谷あとり
2か月前
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あたたかい記憶

思い起こすさまざまな記憶に引きずられて苦しくなったので、書く手を止めて(こどもだったわた…

十谷あとり
2か月前
2

身体に「大丈夫だよ」とメッセージを伝える

先日、ある会の司会進行を引き受けることになった。人の多いところが苦手、大勢の人の前で話す…

十谷あとり
2か月前
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新しいことば

特に持病があるわけではないのに、ちょっとしたトリガーで頭痛嘔吐を繰り返していた。身体が痛…

十谷あとり
2か月前
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