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20-3 梅すだれ 肥後の国

夜皆が寝静まると与兵衛よへえたちは海へ潜った。有明海を二里半(10km)泳げば天草に着く。皆の食料の為にと女たちが海藻を採った時、妻のお柿は誰よりもたくさん採った。泳ぎが得意なのだ。そんなお柿なら十分泳いで渡れる距離だから安心して三人で海を渡り始めた。

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