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25 梅すだれ 雑賀

雑賀には夕暮れ前に着いた。荷下ろしが始まる前に荷物庫にいる娘二人を外へ出さなければならない。タカベはすぐに荷物庫へ行った。昨日と同じように二人は荷物庫の隅に座っていた。昨日は「父ちゃん!」と立ち上がってきたが、今日の二人はぐったりしている。朝あんなに騒いだお滝もうつむいたままだ。こんな暗いところに二日も閉じ込められていたのだから無理もない。二人を不憫に思うタカベの心は痛んだ。

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