28-6 梅すだれ 雑賀 お滝の恋
ざわつく心のまま過ごした二日間が過ぎ、マサに会える朝が来た。しかしお滝のはやる心とは裏腹に、嵐が海を荒らし雑賀の村に激しい雨と風を叩きつけた。誰も外には出られず、ただ家の中で嵐が通り過ぎるのを待つばかり。その家も吹き飛んでしまうのでは心配するほどの風が低いうなり声をあげながら吹き荒れている。
ここから先は
1,110字
¥ 100
小説「梅すだれ」を連載中です!皆様の支えで毎日の投稿を続けられています。感謝の気持ちをパワーにして書いております!