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はじめに|私の中に誰がいる?

※紺野うみのエッセイマガジン『心の中に6人の住人がいたので、自己分析ができた話』の無料導入編です。

無料導入編➤はじめに|私の中に誰がいる?
登場住人紹介
第1話|自己否定だらけの私を変えたもの
第2話|心の扉を開く旅の始まり
第3話|隠す者と隠される者
第4話|鉄壁の守りが崩壊したワケ
第5話|6つの扉が明かされて
第6話|住人チームコンサルティング
第7話|自分という世界の外交と内政


➤ 私の心の中のお話

「心の中で、天使と悪魔が戦っている」

——こんなような、使い古されて久しい表現があるけれど、私の場合はそれが「天使」と「悪魔」なんていう分かりやすいタイプの2人どころではありません。

というのも、実は私「紺野 うみ」の場合……。
それぞれ、なかなかに濃いキャラをした人たちが、自分の心の中に6人も住んでいるということが分かっているのですから。

まったく賑やかでおもしろく、心の中がまるで「シェアハウス」のような状態、とでも言いましょうか。
ですから、私は彼らのことを「住人」と呼ぶことにしているんです。

……こんなことを話し出すとね、「この人ちょっと頭がおかしくなってしまったのかな?」「妄想癖があるのかしら」などと思う方も、当然いらっしゃることでしょう!笑

でもこれはね、心理学の世界でも使われている手法を取り入れた、ちょっとユニークな自己分析法なんです。

さて――ここで、ちょっと質問。
あなたは「自分の心の中のこと」を、どれくらい正確に理解していますか?

「自分のことなんだから、自分が一番解ってるに決まってるじゃん!」
「そんなの考えたこともない。自分を分析するなんて、就活でもないのに必要ある?」

どこからか、そんな声が聞こえてきそうな気がします。
でもね「いえいえ、これはとっても大切なことなんですよ!」と、私は声を大にして言いたいのです!

私たちは「自分のこと」となると、客観的に物事を見つめることが難しくなってしまうもの。
しかし、まさしく「自己理解=自分という人間を、あるがままに正しく理解すること」こそが、人生を自分らしく幸せに生きていくために、大きな役割を果たすのですから。


➤理解できている「はずだった」自分

かく言う私も、昔は「自分のことなんて、もちろん解ってるし」「私ってこんな人間だよねー」と信じて疑っていませんでした。

それなのに……あるときを境に、出口の見えない壁の中に閉じ込められてしまったんですよね。

理由が分からないモヤモヤ。
自分を上手に発揮できない苦しさ。
行動がなぜか裏目に出てしまう。
素直に気持ちを表現できない。

そんな「ちぐはぐさ」ばかりが浮き彫りになって、日々「なぜかうまくいかない?」というもどかしさを感じることばかりでした。

「この現状をどうにかしたいのであれば、自分の“好きなこと”なんて、やっていられないよね!」
「そんなことにうつつを抜かしているような“資格”も“時間”も、今の私にはないんだから!」

そんな風に、まるで脅迫観念のような想いが、どんどん心を追い詰めていったのです……。

「自分はまだまだ駄目な人間で、未熟すぎるからいろんなことが上手くいかないんだ! もっと嫌なことや辛いことも我慢して、頑張って、努力していかないと!」と信じ込んで、どんどん出口を失っていったかつての私。

毎日必死で生きているのに、それでいて、全然自分のことを好きになれませんでしたし、認めてあげられなかったんです。

もちろん、今の私にだって、まだまだ未熟な部分が山盛りありますよ?
でも、今はもう、自分の心に関して謎のモヤモヤに苦しむような瞬間が、正直一切ないんです。

自分はどうしたいのか。
どうすることが幸せに繋がるのか。

それを導き出すための思考が、信じられないくらいクリアになったからです!

そう……それはまさしく「自己分析による自己理解」の術を、身につけることができたからに他なりません。
自分の心をよく理解し、どうなれば自分の心が苦しくなってしまうのか、どうすれば自分の心が幸せでいられるのかを知ったからです。

自分の得手不得手をきちんと把握してしまえば、得意なことで、自分の力を最大限発揮することもできます。
苦手なことを戦略的に避けたり、無理なく克服するための道筋も、作っていくことができます。

そして。
そのために、いつだって味方になって力を貸してくれるのが、自分の心の中に住んでいる人たちなのです!


➤ 私と「自己分析」の出会い

私が、自分の心の中に「どうやら誰かいるらしい!」と気づき始めたきっかけ……。
それは、私が新卒からとにかくがむしゃらに働き続けていた仕事に疲弊して、いよいよ心のバランスを保つことができずに「一度、専門家の方にこんがらがってしまった心理状態を見てもらおう」となったことでした。

私はまず、臨床心理士の先生のオフィスに行き、よく分からなくなってしまっていた自らの心を知るために、心理アセスメントといういくつかの心理分析のテストを試しました。

そこで思いがけず、自分にまつわる自身の認識と、実際に導き出された無意識的な心理にまつわるさまざまな数値との間に、大きすぎる落差があることを知ったのです!

それはそれは、本当に驚きました……。
私は自分のことを「理解しているつもり」でいながら、本質的な意味で“正しく”は「理解できていなかった」のです!

そこで、改めて自分のことを知るために試したのが、「自我状態療法」という手法。
それは、自分の深層心理を「イメージ」を使って観察していくということから始まる、心理カウンセリングにおけるアプローチのひとつでした。

その不思議な一歩が、私の中に埋もれていた「心の中への興味」の扉を、一気に押し開いたのです。


➤ 私は「1人」ではない!?

私は今まで、当然のように「自分は、心の中も“自分ひとり”だけでしかない」と思っていました。
しかし、中には確かに、自分が場所・相手・状況などに応じて無意識に「使い分け」をしていたらしい、何人かの「住人」たちが存在していたのです。

いわゆるそれは、これまでの人生の中で生まれ、養われた「自分という人間」を形作っている「キャラクター」であり、一種の「人格」なのだという結論に至りました。

「さぁ、これはおもしろいぞ……!」とイメージの世界をどんどん掘り下げていった私は、彼らを通して自分の心にまつわるさまざまな発見をしていったのです。

それまでは「無意識」の中にあったために知りえなかった、自分の心の特徴や課題を「住人」というフィルターを通して見つめていくことで、丁寧に拾い上げることができました。
このおかげで、今、私は「自分」という人間の把握とコントロールが本当に楽になっています。

ちょっと不思議で、おもしろくて、そしてなにより役に立つ!
それが、ここでご紹介していくひとつの「自己分析法」であり、私が勝手に名前をつけた《自己人格分析》というものになります。

自己の人格を、客観的に分析していくのに、手軽で「おもしろがりながら」試していただけるのではないでしょうか?

私自身、とにかくとことんポジティブで「どんな状況も楽しみながら生きていきたいよね!」というタイプ。
ややこしいこと、難しいことは苦手です。笑

ですから、誰もが「楽しみながら」自分という人間を正しく理解し、本当に「自分が心から納得できる幸せ」を掴んでいってほしい……そんな風に思うんですよね。

まずは、私「紺野 うみ」の自己分析の歩みを通じて、あなた自身が自分の心にも「興味」を持つところから、始めてみてください!
私の経験が、皆さんにとっての新鮮な気づきやヒントになることを、私も私の中の住人たちも、心から願っています。


※このエッセイの連載は、有料マガジン『心の中に6人の住人がいたので、自己分析ができた話』にて順にリリースしていく予定です。

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このマガジンは『心の中に6人の住人がいたので、自己分析ができた話』電子書籍作成に向けた、β版としてリリースしていきます。どれだけの量になっても、この価格でお届けしますので、気軽に楽しくお付き合いいただければと思います♪

略して「ココロク」。 委員長、ヒロさん、まもるくん、アニキ、グリーンダカラちゃん、リンさん……。 紺野うみが心の中に見つけたのは、6人の…

世の中を少しでも明るくする言葉たちを、心を込めて多くの方に届けていきたいと思います。 紺野うみの活動を応援していただけますと、大変うれしく思います!