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10/7 プラート(Prato)、ポリテアマ劇場へ。

あっという間に11月に入りました。
ん、7月8月9月はどこに?!という感じですが、とりあえず10月に吹っ飛び、トスカーナはプラートへ。

プラートといえば…

* 中国人がとても多い
* 青い袋に入ったビスコッティ
* 現代アートのCentro Pecci
などがすぐに思いつくところですが、この辺りについてはまた改めて、で、今回はお仕事なので、劇場へ。

と簡単に言ってみるものの、人口19万人程度の割りに、劇場数が多い!
私も行ったことがあり、国からも支援を受けているのはこちらの三つ、Teatro Metastasio, Teatro Fabbrichino, Teatro Magnolfi ですが、検索するとその他にも小さい劇場がいくつかあるようです。

さて、今回は初めての、Politeama Pratese劇場
なんとDuomoの広場のすぐそば。
無事に到着して、裏口から舞台上に出てくると・・・

天井に穴…!

ポリテアマ劇場より、天空の世界へ

世界津々浦々、いろんな劇場に行っていますが、これは予想外でした。
開け閉め簡単に出来るらしいですけど、、タレルもびっくりだ!

さぁ仕込みましょう、と言いたいところですが、度肝を抜かれたこともあり、ちょっと珈琲一杯飲んできていいでしょうか?とテクニカルスタッフさんに時間をもらって、劇場正面口より外へ。

プラート、ポリテアマ劇場正面

ちょっと映画館風、なのは映画館だったこともあるからと聞いたのですが、サイトの劇場の歴史を読むと、面白いことに

Correva il 1914. Il pratese Bruno Banchini era conosciuto per i suoi successi in campo sportivo, conquistati grazie alla fama di campione nazionale nel pallone elastico. Le origini del Politeama si legano alla storia di questo atleta pratese: fu lui ad affidare all’ingegner Emilio Andrè il progetto di un grandioso Politeama, un teatro che fosse più bello e più grande di quanti ne esistevano.

https://www.politeamapratese.it/la-storia/
テアトロ・ポリテアマ・プラテーゼ公式HPより

プラートの有名スポーツ選手、ブルーノ・バンキーニさんの「最高に美しく、大きな劇場を作るぞーっ!」という1914年の構想から10年以上かかって、1925年に開館したそうな。天窓もきっと、、壮大な構想の中で生まれたのでしょう。

で、このブルーノさん、どんなスポーツ選手かというと、

プラート市公式HP、プラート有名人よりBruno Banchini

なんとも不思議な光景…。
先の劇場の歴史の説明にも、「campione nazionale nel pallone elastico(ゴムボール全国大会チャンピオン、当時はゴムというか弾性あるボールということでしょうが)」と書いてあり、彼の経歴を調べると、このプラート市の有名人史にたどり着くのですが、

Nato a Prato il 19 marzo 1857, fu avviato precocemente al mestiere di tessitore, ma ben presto preferì seguire l'esempio del padre e dedicarsi al gioco del pallone col bracciale, uno sport che risaliva al periodo rinascimentale e che allora era molto in voga. A differenza del calcio, si trattava di addomesticare una palla di cuoio con un bracciale di legno irto di punte, per lanciarla nel campo avversario. Il gioco si praticava in impianti speciali, gli sferisteri, ed era seguito da molti tifosi.

プラート市公式HP、プラート有名人よりBruno Banchini

ここには、Gioco del pallone col braccialeという摩訶不思議な競技についても言及されている…。Google翻訳を使うと、ブレスレット付きボールと訳され、全く想像できないのですが、上記説明によれば、どうやらルネサンス期に流行った、皮製ボールをトゲトゲ木製ブレスレットで打つ?ようなスポーツのようです。

どんなものか、全くイメージが湧かないので、検索すると、1951年のピエモンテ、Albaでのこんな映像が!手が痛そうだ…。

子どもたちは何か手首に巻いて、打つ練習をしている〜
流行りのスポーツだったんですねぇ…
普通に街中の広場とかでこんなぶっとび競技を行っていたとは。

という驚きの競技、どうやら現在も脈々と続いている場所があるらしく、マルケ州、マチェラータのTreiaというところで、7月の終わりから8月の始まりにかけて、行われているようです。衝撃!

このトゲトゲを誰がブレスレットと思うだろうか…

と、プラートから何やら不思議なスポーツ競技に旅してしまいました。
恐るべしイタリア。

プラート日記はつづく…。
プラート日記② 美味しい桃のお話。
プラート日記③ 美味しい夜のお話。

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