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靴下好き、憧れのソックスを買う

よく職場の同僚と靴下の話をする。「それいい色だね、どこの?」「最近ここの靴下が好きなんですよ。」アパレル業界でもないのに、そんな会話を日常的にしているのって面白い職場だなと思う。

私も靴下が好きだ。

お気に入りは奈良の靴下メーカーPonte de pie (ポンデピエ)やHoffmann(ホフマン)、どちらも靴下の都で作られているだけあって抜群の品質。履きやすく耐久性にも優れ、心地いい。

ボトムスや靴はたくさん揃えることは、収納スペース的にも経済的にもなかなか難しい。でも靴下はお手頃価格かつ省スペースで揃えることができる。
それにビビッドな赤やクリアなターコイズブルーを洋服で取り入れるのはハードルが高いけれど、靴下なら遊べる。

普段着る洋服は黒・白・ネイビーといったベーシックな色が多いので、デニムやチノの裾からちらりと見せる分にはむしろ色や柄があったほうが、コーディネートのうえでもポイントになる。
何より自分のテンションがあがる。

写真はbabacoという日本のブランドのもの。ずっと憧れの靴下で、今まで何度かセレクトショップで見かけては、素敵だなぁと思っていた。

babacoの3ペアーソックスは、パッケージに貼られている真四角の写真が鍵だ。これは靴下のデザイナーが旅先で撮ったもので、その写真からヒントをもらった3色で構成されている。パッケージの写真が違えば名前も異なり、靴下の3色も異なる。この春夏シーズンは落ち着いた色味の「City Lights」や明るくて軽やかな組み合わせの「Flower stall」があった。

私が選んだこの靴下は「Airport」、写真は外国の空港のおそらく出発ゲートロビーだ。その先に滑走路が広がる大きな窓から見える空の青、ロビーの椅子のモカブラウン、搭乗客の洋服の赤。
その3つの色の靴下。

これを見た時、大学生の頃に1人でヨーロッパを何度か旅したことを思い出した。格安航空券のため目的地へ直行便で行くことは少なく、経由地の空港で一人で椅子に座りながら少し緊張しつつ、まわりの旅する人々を眺めていた。

このビジネスマンはどこへ行くんだろう?出発ゲートでもPCに向かって忙しそう、飛行機の中では休憩できるといいな。
このおじいちゃんとおばあちゃんは、二人で旅行かな。それとも海外に孫がいて会いに行くのかな。

そんな時間を思い出した。

靴下を選んだだけなのに、いろんな記憶が引き出される。パッケージから出して、3足のつながりを解いてしまうのが、もったいなく感じる。

この靴下はパッケージもいいけれど、糸の発色と織の光沢感、肌触りの滑らかさも素晴らしい。見ただけでいい糸だとわかる。
だからこの3ペアソックス、ちょっとしたカットソー1枚買うくらいのお値段がする。お値段は可愛くない。

だけど値札を見たら、ちょっとお安くなっていた。
ありがとう!神様!!
というわけで、躊躇なくレジへ。立ち寄ったセレクトショップがこの春2ヶ月休業した影響で、たまたまお値段を下げていたらしい。

そして一足はいて確信した。
次は定価で必ず買ってしまう。
秋冬にどんな写真の3ペアソックスに出会えるか、今からワクワクしている。




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