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アジェンダの多用で仕事スキルを磨くべし

アジェンダという言葉を知っているビジネスパーソンはどれぐらい日本にいるだろうか?

日本語に直すと、議題をまとめたものという解釈で良いと思う。役所などでは議事次第という言い方もあるが、これも含まれる。
ああ、議題をまとめた資料ね。と言うと一気に知っている人は増えるだろう。

私は、議題というよりもアジェンダの使い方に新しい役割を持たせているので、このブログでもアジェンダを使う。

実際に、このアジェンダを使って、会議を行っている人はどれぐらいいるだろうか?
私の思うに、大企業であれば形式的と言う意味も含めて仕組みができているので、大半がアジェンダありきで会議が行われて、セットで議事録ということになると考える。

そして、ITなどの仕組みを使って記録、情報の共有と言う今どき当たり前の活用になる。
実際に成果につながるかどうかは別として、こういう一連の仕組みは出来ている。

一方、中小企業になると、アジェンダはなかなか活用できない。そもそも、そういう仕事の習慣がない。まだ、議事録は作成することはあっても、会議のための準備として議題整理をすることはなかなかない。

私は中小企業こそ、PDCA実践力を身に付けましょう。と、20年以上、企業支援の現場で推奨してきたが、アナログベースの中小企業でPDCAの定着はなかなか進展しない。

会議の仕方もやり方があり、こちらは、わが社ではヒュンマンブランドシリーズの一環で、
“会議のいろは”を発刊して、ベトナムなどの社員研修で使ってきた。

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まずは、会議のためのアジェンダの価値を考えてみようと思う。
第一歩として、会議でアジェンダがあるのとないのとで、どう違うかを説明したい。

会議には当然目的があり、短時間にしても結論やコンセンサスは生み出さないといけない。
そうすると、仕事スキルにばらつきがあるのは当然としても、少なくとも参加者全員がどういう議題が取り上げるかを知っている必要がある。

もちろん、人によってばらつきがあるが、事前に議題が予想されていると、それについて準備ができる。調べものをすることもできるし資料の準備もできる。仮にそういう時間がなくても、考察ができる。自分の意見を用意できる。

その結果会議がどうなるかは大抵の人の想像通り。論理的に無駄なく会議が進行し、結論が出るのが早くなる。議事録もアジェンダと連動して書けばよい。一石何鳥もメリットがある。

私の会社でも起こってしまいがちなのが、会議がスタートした時点で、アジェンダが開示される。よっぽど、意図的な会議でない限り、あまり意味がない。ないよりはましであるが、事前に参加者にアジェンダが周知されているのとは格段に効果が違う。

理想的な話ではなく、当たり前として、事前にアジェンダを作るのが当たり前の会議運営に変えると、会社は劇的に変わる。

会議とアジェンダの関係を簡単に説明したところで、実は、私はアジェンダについては、もっともっと応用範囲が広いと思っている。
必ずしも会議とセットである必要はない。

仕事していると何かと流される。特に忙しいときは勢いだけでやっつけ仕事が増えてくる。
やるべきことや課題や問題が、とっちらかってくる。

こういう時はどうすればよいかだが、それは棚卸である。棚卸とは小売店舗などで、月次の試算表を確定させるために、商品の陳列在庫を数えることである。不良在庫の見える化でもある。

また、ちゃんとしていけば、万引きされた数は簡単にわかる。もちろん、そのためだけに棚卸をしている訳ではないが・・・。

これと同じ感覚で、自分の仕事を棚卸する。つまり、全て書き出して、会議のアジェンダを書くごとくのように要点をまとめる。
そして、これを寝かせる。寝かせると言っても今どきなので、これは、記録すると言う意味だが、何日か間をおいて、活字になった自分の作成した資料を見る。

かなり、客観性が出る。そう、数日前の今の自分と、見比べると新たな問題点や気づき、そして、解決策が浮かんでくる。

急がば回れとよく言うが、そういう意味だけでなく、まとめて記録する。そして、それに客観的な感覚が持てるタイミングで再チェックする。

わざわざ、会議しなくても、セルフチェックで解決することは多い。
それを前提にすれば、人が実際に集まる会議は短くて良いし、頻度も少なくなる。
それができて初めて、オンライン会議が活きてくると思う。
今まで通りの会議をオンラインでする愚の骨頂は絶対に避けたほうが良い。

以上