広くて広くて静かな世界
この絵たちは「広くて広くて静かな世界」といシリーズ。
2年前の初夏の銀座月光荘での個展で描きはじめた。
この子たちはこの広い世界の静けさを充足した心で楽しみつつ、それでいつかどこかに辿り着くのだろう。その時はそこに何があり誰がいるのだろう。
そんなことを想いながら描いた。
あるいはたとえどこにも辿り着かなくても、目の前には誰もいなくても、心やすらぐ誰かがどこかにいるのだと思うだけでもいいのかもしれない。
この絵を久しぶりにこの前、SNSにアップしたらそれを観てくれた人が「今の状況そのものの絵ですね」と言ってくれた。
確かにこんな風に一人でもそこに気持ちよく風が吹いていて、その風が波紋や想いを、あるいは電波を誰かに届け、また自分も受けるとるのならそれはそれでもいい。
そこに自分と相手への信頼感があるなら。
思えば、僕の絵の中のずっと大切にしてきたテーマは「距離」なのかもしれない。僕の中の絵の中では、登場人物は小さくてそして世界は広い。
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