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女子サッカー/日本×北朝鮮後半を振返る/1st.leg/パリ五輪アジア最終予選


7.後半開始

両チームハーフタイム終わりの選手交代は無く後半がスタートしました。
まず日本が中央ラインに縦パスを入れてから、サイドに展開する攻撃の形を見せますがシュートまでは行けませんでした。
ですが前半には見られなかった攻撃パターンを見せたので、後半は今までと少し違うプレーが見れそうだなと期待出来る感じがありました。
後半開始して選手交代以外の変更点を探してみましたが、日本はフォーメーションに変化が無く前半と同じように見えましたが、前半と比べると縦パスを入れる意識が変わったのか、明らかに前線へ縦パスを入れる本数が多くなったと思いました。
北朝鮮は後半になっても前半途中からと同じように、ボールを繋いでくるスタイルを変えずに攻めてきました。
しかし、ロングボールを使うことも止めずにシンプルな攻撃とパスを繋ぐ攻撃を混ぜてくるようになりました。


8.後半の序盤から中盤

後半も10分ほど経つと北朝鮮のパスを繋いでくる攻撃が機能し始めます。
その中で、サイドからのクロスや中央ラインからのロングやミドルシュートのシーンが見られるようになり、徐々に押し込まれ始めます。
北朝鮮が後半になり得点を奪いに来ているのがハッキリとしてくると、北朝鮮のシュート本数が増えて日本にとって危険な場面も増えてきました。
そんな中58分に日本は選手交代で左のFW植木を下げて同じポジションに中嶋をいれました。
植木は私の印象ではあまりボールに関わる場面が見られなかったので、交代になったのかなと思います。
中嶋は得意のドリブルで左サイドから仕掛けチャンスを作り出すための起用なのかなと思いました。
試合再開後も北朝鮮が主導権を取る状況は変わることがありませんでした。
そして、日本がゴールキックの場面でも北朝鮮は後ろに下がらずに、前からプレッシャーをかけて奪いに行く姿勢を見せ始め、そこをロングボールで回避すると空中戦で日本は相手に負けてしまい、結局ボールを奪われる形になり日本が苦しい状況になっていきました。
試合が進むにつれ北朝鮮の流れになっていきましたが、日本は北朝鮮に守備でプレッシャーを与えることも出来ずに、ただ自陣バイタルエリアぐらいのところで体を張って守るような展開になっていきました。
当然日本が攻撃に出る回数も極端に減って、攻撃に出たとしても相手のゴール前までなかなか行けなくなりました。


9.中盤から終盤

後半も半分くらい過ぎた68分に両チーム選手交代をしました。
日本は熊谷から谷川に交代と長野から清家に交代がありました。
北朝鮮は14番から22番に交代と6番から10番に交代がありました。
日本の交代はチームの中核となる熊谷と長野の交代だったので驚きましたが、熊谷はチームの中で一番移動疲れがある選手だと思うのと、1ボランチというポジションも役割が多く負担が大きいため、出来れば常にピッチにいてほしい選手ですが暑さと疲労を考え、また次の試合のことも考えると交代はしょうがないことだったのかなと思いました。
長野は攻守において戦っていたと思いますが、攻撃のときのアイデアや存在感は薄かったのかなと感じました。
恐らく交代したばかりのフレッシュな清家と谷川に、ボールホルダーへのプレッシャーや守備での運動量を期待して投入したのだと思うので、そこから何とか攻勢にでるキッカケを作り流れを変えたかったのでしょう。
試合が再開されて日本のフォーメーションを見てみると、4−3−3のままでポジションに選手を当てはめた感じなのかなと思いました。
投入した選手を考えるとフォーメーションも一緒に変えてもよかったと思うのですが、今回はそういう考えでは無かったようです。
選手交代後も北朝鮮優勢の状況は変わらず、日本はパスを繋がれるとゴール前まで運ばれて失点しそうな場面が何度もありました。
この状況を打開するには相手のフォーメーションに日本が形を合わせて、全てのポジションで一対一の状況を作り出してからボールホルダーにプレッシャーに行くことが必要かなと思いますが、ただそれをするには日本の選手が全員北朝鮮の選手に、一対一で勝つか最低でも五分五分でなければ意味がないので、恐らくフィジカルで北朝鮮に劣ると思われる日本には実行しにくい作戦かと思われます。
でも、そこまで要求しなくても日本も4−1−4−1でブロックを敷き待ち構えて戦えれば、速攻やカウンターで反撃できる可能性はあったと思うので選択してもよかったと思います。
北朝鮮が優勢のまま互いに得点することができずに時間が進んでいくと、77分に北朝鮮が7番と17番の交代をします。
後半も終盤に差し掛かると日本にもボールを持てる時間が出てきますが、なかなか縦パスが通らずにカットされたりクリアされて日本の攻撃が思うように展開出来ずに苦労しているように見えました。
北朝鮮のゴール前まで行けたとしても、9人の厚い壁を作られ人が密集しているので、シュートを撃てそうなタイミングもなかなか見つけられないし、クロスも簡単に跳ね返されて日本のシュートシーンを見ることすらありませんでした。
その後も両チームが攻撃を互いにしますが、点が入る雰囲気がないまま時間が進み86分に日本がセンターFWの田中に変えて千葉を投入しました。
田中はチームでシュートを撃った数少ない選手でしたが、サイド攻撃が多かったこともありなかなかボールに触る機会がなかったように感じるので、本人もストレスのたまる内容だったのではないかと思います。
日本が最後の交代を終えた後も、両チーム得点を奪うことが出来ないまま時間は進みそのまま試合は終了しました。
パリオリンピックアジア最終予選アウェー扱いの第1試合は、結果0−0のスコアレスドローで試合が終わりました。


10.後半のまとめ

後半も基本的には北朝鮮ペースで試合が進み、それを日本が打開できなかったというのが私の感想です。
後半は選手交代などもありチームに変化をつけることが出来る機会がありましたが、全体的に上手くいかなかったように思いました。


11.試合全体のまとめ

W杯でも相手に引かれ守りを固められた状況はありましたが、相手のレベルに違いがあるとはいえ積極的な仕掛けやシュートを撃つことで得点を奪い有利に試合を進めていました。
ですが今回は積極性にかける部分も見られ、シュートは全体でわずか3本と少なかったです。
また北朝鮮にボールを保持されて状況が逆転したところも、W杯のスペイン戦で似たような状況から守備を固めて奪ったら、速攻やカウンターで大量点を取っていた試合があるので、その試合と比べると守るのがやっとで奪いに行くパワーや攻撃に出る為のエネルギーがあまり感じられませんでした。
コンディションが良くなかったと言えばそうかも知れませんが、どちらかと言えばオリンピック出場を決める大事な試合にプレッシャーがあり、力をうまく出せなかったように思います。
北朝鮮は日本をよく研究していた感じがありますし、試合中に戦い方を変えるところもあったので難しい戦いの中、失点せずに試合を終えられたのは日本の数少ない良かったポイントだったと言えるでしょう。
正直に言うとあまり動きや変化のない試合で、書くこともほとんど無いような地味な試合でしたが、W杯予選やオリンピック予選というのは内容よりも勝つことが大事な試合だと思うので、2戦目がおこなわれる日本がホームの試合では得点を奪い勝利してくれることを願いたいと思います。


12.あとがき

試合には関係ありませんが、ユニフォームは1st、2ndともにセットアップで着用するとカッコイイので、出来れば混ぜて着ないほうがいいと思いました。


終わり。

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