見出し画像

サッカー/日本×北朝鮮後半を振返る/第3戦/FIFAW杯2026アジア2次予選


7.後半開始

ハーフタイムが終わり後半が始まる前に交代があるか確認すると、日本は前半と同じメンバーで北朝鮮はMF12番からMF13番へ交代、MF15番からMF17番へ交代と中盤の選手を2人変えてきました。
後半は日本のキックオフで始まり、開始から1分半くらい経った頃に日本が相手最終ラインの裏へボールを蹴ると、味方には繋がらず相手選手にヘディングでGKへ繋がれてしまいます。
ヘディングのパスをキャッチした北朝鮮GKは近くの味方にボールをわたそうとしますが、わたせそうな選手が見つからず諦めて味方に全体を押し上げさせてパントキックで大きく前線に蹴り出しました。
ボールは日本陣地の中央半分くらいまで飛び落下地点で町田と相手MFが競り合うと、町田が飛んでヘディングしようとしましたがボールに触ることが出来ずにバウンドさせてしまいます。
相手FWがバイタルエリアで跳ねたボールをヘディングして落とすと、町田と競り合ったMFに繋がりペナルティエリア手前からシュートを撃たれます。
彩艶(ザイオン)は日本から見てゴールの右側にいましたが、シュートは枠の真ん中やや左寄りに飛んできたので左に飛び左手でパンチングすると、ボールは軌道を変えて左ポストに当たりゴール正面に跳ね返りこぼれます。伊藤洋輝と相手FWがボールを回収しに行くと、伊藤洋輝が先にボールに触れそうでしたが触る直前に倒れてしまいます。
相手FWもバランスを崩しボールに触れなかったためボールは更に転がり相手右MFの前に転がっていきました。
相手右MFはこぼれ球を日本から見てゴール右にシュートすると、ネットを揺らしゴールかと思われましたが主審がシュートを撃つ前に笛を鳴らしていました。
北朝鮮の選手が大勢で主審に詰め寄り抗議しますが、主審は冷静に毅然とした態度で選手達に説明しているようでした。
私は放送局のリプレイで確認すると、どうやら伊藤洋輝が倒れたとき相手FWが後ろから左手で押していたようで、それを見た副審がフラッグを上げ主審にファウルだと伝えたようでした。
恐らく主審もその場面を確認できていて、副審の意見と総合的に判断してファウルの判定を下したのでしょう。
この試合で初めてのピンチでしたが、主審の判定に助けられなんとか失点せずに済みました。
恐らく誰が見てもファウルだとは思いますが、主審によってはファウルを取らないこともありますし、この試合はVARが採用されていないので本当に助けられたという感じだと思います。
そもそもピンチを招いたのは町田がロングボールをヘディング出来ずにバウンドさせたことが原因で、味方が予測する状況とは異なった展開になり対応が遅れてしまうため彼のミスになります。
CBなら浮き球は必ず先に体へ当てるのが鉄則で、守備側はバウンドさせるとボールが落ちてくるまで大きく蹴り出すことが出来ず、出来るのはヘディングで少し前へ飛ばすことくらいです。
ヘディングで近くの味方に繋ぐことが出来ればいいですが、そんなに上手く対応出来る状況ばかりではないので、基本的に攻撃側の方が遠くにクリアされないことが分かった状況で、ヘディングでパスや相手を背負った状態で落ちてくるボールを待ちキープする等、対処しやすく有利にプレーできます。
町田はCBとしてやってはいけないミスで、チームにピンチを招き失点させるところでした。
町田以外にも彩艶のポジショニングが正しかったのか気になるところではありますが、力強いシュートをなんとかポストに弾かれるところまで軌道を変えたのは、GKとして最低限やるべきことをやったのかなと思います。


8.後半の序盤

主審に抗議していた北朝鮮選手達でしたが、意外にもすんなりと引き下がり試合は再開されました。
両チーム選手の並びは前半と変わりないように見えましたが、北朝鮮は前線の守備が前半緩かったのとは見違えるくらい良くなり、しっかりと日本のボールホルダーへプレッシャーに行き、チームで追い込みをかけプレスを機能させているように見えました。
後半開始直後のファウルと判定された攻撃で自信を持ちチームに勢いがついたのか、ハーフタイムで監督に強く言われ目を覚ましたのか分かりませんが、北朝鮮が本来前半からやるつもりだった戦い方を後半になってやっとしてきたように思いました。
球際の競り合いも激しくなり私が想像していた北朝鮮のプレーが徐々に見られるようになりました。
そんな中、北朝鮮は51分に右SB2番をDF14番に交代して、かなり早い時間帯にカードを切ってきました。
恐らく前田を使った日本の縦に早い攻撃に苦労していたので右SBを交代して対応したのだと考えられます。
時間が進んでいくと日本は徐々に攻撃でシュートまで持ち込めず、それどころか相手のペナルティエリアに到達することも無くなってきました。
これは北朝鮮が前線から厳しくプレスしてきたため思うように縦パスを前線に供給できなくなったことが原因で、精度の高い縦パスを出せなくなり中盤や前線が良い形で受けれずに奪われることが多くなったのでしょう。
北朝鮮側からしてみれば前線からのプレスが効いてパスコースが限定されることで次の予測が立てやすくなり、日本の最終ラインから縦パスが来たとき受け手の選手に素早くチャージをかけられるようになったため、日本の攻撃が中途半端に終わるようになったのだと思います。
日本の攻撃が未遂に終わると当然北朝鮮の攻撃する回数が増加してくるので、北朝鮮がボールを持つ時間が増えて日本が押し込まれるようになります。
北朝鮮がシュートまでいく回数を増やし日本のゴール前で課題となる空中戦を強いられる場面も出始め、アジアカップのときみたいに日本が相手の戦術にはめられそうになってきたと私は感じましたが、焦りや慌てる姿を見せず対応していたことと、北朝鮮の攻撃が最後のところで正確性を欠いたこともあり危険な場面はあまり無かったように見えました。
日本は北朝鮮の前線からのプレスに苦戦してビルドアップで押し上げることが難しくなり、最終ラインは前にパスを出すのを躊躇しているのか自信なさげに横パスを繰り返すと、相手に詰め寄られGKまでボールを下げ彩艶がロングボールを蹴るという展開が見られるようになり悪循環になり始めてきました。
前線には足の早い上田や前田がいるので相手最終ラインの裏へ抜け出せれば形になりますが、攻撃としてはパターンが少ないですし単純で確率の低い攻め方になります。
しかし、それで北朝鮮の最終ラインから前線までの距離を間延びさせることができたら、中盤にスペースが生まれ縦パスを入れやすくなるので、再び最終ラインからボールを繋いで攻撃することが出来るかもしれません。
日本が劣勢になりかける中57分に日本は守田を下げて遠藤を投入しました。
北朝鮮がボールを持つ時間を増やしたことで、森保監督は相手からボールを奪える遠藤を入れて相手の攻撃を中盤で早めに摘み取りたいと考えたのかもしれません。


9.後半の中盤

遠藤を投入して流れを変えたい日本でしたが、状況はあまり変化すること無く逆に北朝鮮が勢い付いたように感じました。
遠藤に中盤で相手の攻撃を摘み取らせる狙いが森保監督にはあったと思いますが、北朝鮮は日本の陣地に押し込むとサイドからの攻撃やロングボールを前線に放り込んで、中盤を経由しない攻め方をして遠藤になかなか仕事をさせませんでした。
特にロングボールを放り込む攻め方が目立ち、北朝鮮の前線4枚と日本の最終ライン4枚を1対1の状況にしてカバーする選手を作らせないようにしていたと思います。
アジアカップの苦い記憶を思い出させるような北朝鮮の攻撃でしたが、日本は相手の勢いに押されながらもゴール前でしっかり対応していたと思います。
日本の攻撃では速攻やカウンターが目立つようになり、森保監督になってから元々縦に早い攻撃を得意としていた日本は、ボールを持つと手数をかけず相手の守りが整う前に仕掛けきる形を見せ始めました。
上田が相手のゴール前でフリーで抜け出しトラップが流れなければ、後半初めての得点チャンスになる場面もありましたが最後の部分で質が低くなり追加点を奪えませんでした。
北朝鮮は67分にFWとして起用されていた11番から、比較的長身のFW8番へ交代して前線に高さを出そうとしました。
恐らく攻撃のときロングボールやクロスに合わせるターゲットマンを入れて、空中戦で勝つ確率を上げたかったのでしょう。
北朝鮮選手のプレーが更に激しくなり日本の選手に遅れてタックルしたり、スピードを緩めず躊躇なく足の裏を見せたスライディングをする等、危険なプレーが目立つようになり日本の選手達が怪我をしないか心配になりました。
主審は私にはラフプレーに見えるものでも比較的流していたので、激しいコンタクトを許容しファウルと判断する基準が厳しいタイプのレフェリーなのでしょう。
ファウルと判定される基準が厳しいと選手はプレーの強度を落とす必要がないので、北朝鮮は激しく体を当ててきます。
欧州の激しいコンタクトとは違い荒く怪我をしそうな北朝鮮の接触プレーに、怪我防止のため私はもっと試合をコントロールすべきだと主審に対して思いましたが、日本も主審にアピールや抗議をすること無く試合は進んでいったため、日本の大人しく控えめなところが良くない形で出ていると感じました。
日本の選手が誰もアピールしなくても、まずキャプテンの遠藤が主審に抗議するのが当たり前の行動だと思いますが、遠藤は抗議する雰囲気がありませんでした。
他者と比べるのもどうかと思いますが、長谷部なら友好的な態度で主審に抗議しているイメージがありましたし、吉田なら仲間を傷つけられたと怒った態度で相手を注意しながら主審にも抗議していた記憶があります。
キャプテンは試合中にそういった仕事をして主審との関係を築き試合を有利に進める必要があると私は思います。
しかし遠藤はこの試合に限らず今までもそういったことをしてきた記憶が私には無いのですが、キャプテンを任されているのであれば絶対にやるべき仕事でしょう。
遠藤は素晴らしい選手ですがキャプテンとしては物足りなく感じる部分かもしれません。
日本は72分に堂安に変えて谷口、南野に変えて浅野、菅原に変えて橋岡と1度に3人交代してきました。
堂安に変わり谷口を入れたことで並びが変わる可能性がありますが、1−0でリードしているので守りを固めるという選手への合図なのでしょう。
他にも浅野を入れたのはしっかり守ってから、速攻やカウンターで手数をかけずに素早く攻める意図だと思います。
橋岡は菅原が相手に削られて足を痛めていたための交代だと思いますが、守備を固めるためでもあると思います。
日本は3−4−3に並びが変わり守備のときは3枚のCBと2枚のWB(ウイングバック)を合わせて5枚で最終ラインを作り、北朝鮮の前線が4枚で空中戦を挑んできても中央で1枚カバーに入れるようになりました。
カバーする選手がいることで対峙する相手との空中戦に集中しやすくなり、守備が安定する可能性が高まります。
守備が安定すると攻撃にもいい影響をもたらす可能性があり、日本は両WBを軸に両サイドからと速攻やカウンターで攻めるようになりました。


10.後半の終盤

後半開始から両チーム点を取れずに1−0で日本リードのまま終盤を迎えました。
日本は少し前まで自陣でボールを奪ってもクリアするばかりで後ろから繋ぐ意識が低い時間帯がありましたが、1度に3人の交代を終えてからはボールを繋ぐようになり選手の並びや交代という変化が効果を出し始めたのかもしれません。
中盤で細かくパスを繋ぐと、相手最終ラインの裏に走り込んだ上田へスルーパスが出され、ペナルティエリア内で相手GKと1対1になると上田は左足でシュートするもGKに左足で防がれるという後半2度目の決定機が訪れました。
決定機を逃した上田はその直後80分に小川と交代しました。
小川は日本がロングボールを蹴ったときのターゲットマンとして投入されたのか、もしくはポストプレイでタメを作り前線両サイドの前田、浅野のスピードを活かそうとしたのか、それとも単純にフレッシュな選手を入れて前田、小川、浅野の3人に北朝鮮がロングボールを蹴るところへ圧力をかけ、精度の高いロングボールを蹴らせないために投入したのか意図がハッキリとは読み取れませんでした。
北朝鮮は82分に左SB4番に変えてFW7番を投入しました。
北朝鮮は守備の選手に変えて攻撃の選手を入れてきたので、並びを変えてパワープレイを狙ってきたのかと思いましたが並びは変わらずポジションを入れ替えただけでした。
日本は北朝鮮最終ラインに前線の3人が圧力をかけ自由にボールを蹴らせなかったので、北朝鮮はロングボールを蹴ることができず苦し紛れのパスを近くにいる選手に出すのがやっとでした。
足の早い前田、浅野が相手を自由にさせていなかったことが特に良かったところだと思います。
日本の最終ラインもたまに来るロングボールをしっかりと跳ね返して、更にラインを高く保ちズルズルとラインを下げることが無かったので、ゴール前で空中戦をすることも無くなり危なげなく試合を進めれるようになりました。
攻撃では浅野がチャンスを作り前田にラストパスを出しますが、トラップが大きくなりチャンスを活かしきれなかったりと、最後の部分で精度を上げることができませんでした。
終りが近づいていくと日本は完全に試合をコントロールして前半のような安定感を取り戻しました。
日本が安定感を取り戻したため北朝鮮は何もできないまま攻められ続けてその流れのまま終わりました。


11.後半のまとめ

後半は北朝鮮が本来持っている力を出して日本は中盤の時間帯まで劣勢でしたが、日本が選手と並びを変えたことで徐々に状況は改善されアジアカップの反省が生かされた気がします。
しかし、前半同様何度かあったチャンスを得点につなげることができなかったのは反省点と言えるでしょう。
選手個人に注目すると町田の単純なミスが失点のピンチを招いたので、今後ステップアップするためにもミスを忘れず繰り返さないようにしてほしいです。
後半良かったのは最終ラインのコントロールをして落ち着きを与えた谷口、そして前半からハードワークしていましたが終盤でも運動量が落ちなかった前田の守備、あと前田と前線で厳しいプレスをした浅野が良かったと思います。


12.全体のまとめ

今回の試合はアジアカップ全試合で失点した日本が、久しぶりに無失点で試合を終えることが出来たので良いことだったと言えますが、北朝鮮の前半のプレーから考えてアジアカップに出ていたチームとはプレーの質が違い日本は助けられた部分もあったのかなと思います。
特に北朝鮮の攻撃は日本がアジアカップでやられた空中戦を徹底されたわけでもなく質も低かったので、怖さがそれほどないように感じました。
枠に飛んだシュートも強烈なものが少なく後半始めにあった1本くらいのイメージで、ペナルティエリア付近から撃たれたシュートで記憶に残るものはそれだけでした。
あとは遠くからのシュートが枠に飛ぶことも無かったので、北朝鮮の攻撃が精度を欠いていたと言えるでしょう。
もちろん日本の守備がしっかりと対応していたからとも言えるでしょうが、もっと強い相手と対戦した場合はまだ課題が解決していないことを証明してしまうかもしれません。
恐らくアジア2次予選では問題ないと思いますが、最終予選ではアジアカップで対戦した国や出場国と対戦することになるので、まだ問題が解決したとは言い切れません。
仮にW杯に出場するともっとレベルの高い国と対戦することになるので、守備のさらなる強化が求められ個々とグループでの守備力を更に向上させる必要があります。
それを数少ない代表戦で上げていかなくてはならないので簡単ではないでしょうが、W杯で勝つためにもやり遂げてもらいたいと思います。
攻撃の方に目を向けるとチャンスは作れていたと思いますが、最後のところで精度を欠き決定機を逃す場面が多かったと思います。
最初の得点意外に決定機は5、6回あったと思いますが、トラップやシュートの質が精度を欠いたために惜しくも追加点を奪えませんでした。
そこさえ改善されれば今回の試合はもっと楽に戦えたと思いますが、去年は量産した得点も今年は激減しているので難しい問題ではあります。
去年と今年の違いで言えば去年は親善試合が多く今年は全て公式戦だという違いがありますし、去年はアジア以外の国と対戦が多く今年は全てアジアの国と対戦しているという違いがあります。
それがどう影響するのか考えると親善試合やアジア以外の国と対戦する場合は、相手が引いて守りを固めることは確率的にいって少なく、公式戦でアジアの国と対戦する場合は引いて守りを固めることが多いと言えるでしょう。
スペースがあれば得点する力がある日本ですが引いて守りを固められると簡単には得点できません。
これは日本だけに限ったことではなく強豪国でも同じことが言えます。
例えば22年のW杯で日本と対戦したドイツやスペインは守りを固めた日本から共に1点しか奪えませんでした。
W杯優勝経験のある国でも守りを固められると複数点を取るのが難しいので、日本が守りを固めた相手から得点を奪うことが出来なくてもそれは何もおかしいことではないと言えます。
実際にW杯コスタリカ戦で守りを固めたコスタリカに日本は得点を取れなかった事実もありますし、引いた相手から得点を取ると言うのはサッカーにおいて世界共通の課題だと言えるでしょう。
相手のレベルに違いがあるのも事実ですが、去年と比べ今年は得点が激減しているという数字が示す通り、日本にとって簡単なことでは無く常に付きまとう問題ですぐに解決するのは難しいと思います。
今回は北朝鮮が引いて守らなかったので得点を奪えましたしチャンスも作り出せましたが、守りを固めない相手でもやはり最後のところで精度を上げていかないと今後苦しくなるでしょう。
攻撃陣の今後の成長を期待するしかありませんが、そもそも得点を量産できる選手は世界中を見てもほんの僅かで、だからこそビッククラブでは大金を出してでも獲得に乗り出します。
それだけ価値があり貴重な存在だということですが、そう考えると日本にそれだけの選手がまだいないのもしょうがない事かもしれません。
何故なら国単位で見ると代表レベルの点取り屋がいる国は、欧州と南米に数カ国だけだと思うからです。
そう考えればメディアは得点力不足と日本代表に対してよく言いますが、日本だけではなく世界中に同じような国があり同じ悩みを持っていることを考えれば、それが普通というかあたり前のことで得点を量産している国が異常なのかもしれません。
とはいえ守りを固めた相手に得点するのが難しくても、点取り屋がいなくても点を取らなければ勝てないので、攻撃の連携を向上させ様々なバリエーションで得点を取る形を増やすことが必要になるでしょう。
例えば中村俊輔が代表にいた頃と比べればセットプレーから点を取る確率は低いと思いますし、点が入りそうな期待感もありません。
今の日本代表だけではなく過去に遡ると10年以上は改善されていない問題だと思いますが、正確なシュートやクロスを蹴れる選手がいないのかボールの性能が向上してきたことが影響しているのか、身長の高いディフェンダーが増えましたがヘディングの上手い選手が減ったのか色々な理由が考えられます。
流れの中から点を取る力は上がったと思いますし強豪国からも点を取れるようになってきましたが、接戦の試合や守りを固めた相手に苦戦した場合はセットプレーが得点源になれば勝ちを拾える重要な要素になります。
そういったことを考えるとセットプレーの強化は優先順位の上位にすべきでしょう。
森保監督がどの程度重要視しているのか分かりませんが、セットプレーの結果だけを見ると守備では失点が目立ち攻撃では得点が少ないはずです。
得点の平均的な割合は流れの中で7割セットプレーで3割くらいだと聞いたことがありますが、今の日本代表は恐らく3割もセットプレーで点が取れていないでしょう。
比較的単純なセットプレーばかりが目立つ日本代表は、どんな取り組み方をしているのか1度見てセットプレーが優秀な国と比べてみたいですが、基本的なセットプレーで駄目なら何かアイデアを試し変化をつけるしかないでしょう。
親善試合で出す必要はありませんが公式戦では必ず用意しておくべきだと思います。
セットプレー以外では森保監督の起用傾向も幅を広げる必要があるかもしれません。
特に前線の両サイドに関してはタイプの違う選手を置いて、片方に必ず足の早い選手を起用するという起用方法がどの試合でも見られますが、理由としては速攻やカウンターのような手数が少なく縦に速い攻撃が常にできる状態で、ビルドアップからの押し込んで攻める攻撃をしたいためではないかと思いますが、要するにどちらのパターンも常に繰り出せるようにしておきたいということだと思います。
臨機応変に戦うためには間違った選択ではないと思いますが、足の早い選手を条件に入れてしまうと組み合わせのパターンが限られてしまいます。
可能性を広げるためにも別の組み合わせをもっと試すべきですし、よく見る組み合わせと比べると回数に大きな差があります。
今後は公式戦ばかりで試すことが難しいのも事実ですが、新しい取り組みをしないとアジアカップのように研究されてしまいます。
アジアの国の監督も戦術の対応が早くなっていますし、選手達も実行力が上がっているので立ち止まっているとすぐに抜かれてしまうでしょう。
勝っていくためには常に進化や変化をし続けるしか無いと思います。
そして前回のオリンピック後のように20代前半の選手が多くトップチームに台頭して、代表の座を争い競争が激化してほしいと思います。
そうすればチームの底上げに繋がるはずです。


13.後書き

ここからは試合の内容とは関係のないことになりますが、書きたくなってしまったので少しだけ書きたいと思います。
今回の試合会場は国立競技場でしたが立派な会場で素晴らしい施設だと思います。
ですが、それはサッカーの試合会場としては当てはまらないと私は感じます。
理由としては陸上競技用のトラックがあるからです。
やはりサッカーを見るなら専用スタジアムが当然適しているでしょう。
国立競技場とトラックに罪はないのですがテレビで見ていた私が試合の途中で何度か思ったのは、せっかくそれなりのお金を払い日本代表の試合を観戦しに行ったのにトラックがあることで遠くからしか観戦できないのは可愛そうだなということです。
最前列でも10mくらいはピッチと離れていて迫力に欠けると思いますし、それでなくても大きな施設なので1番遠いところから見ると楽しめるのかが少し疑問です。
なのでせっかくの代表戦は専用スタジアムで開催してほしいですし、将来的にはいつか専用スタジアムの国立サッカースタジアムみたいな日本を代表するような専用スタジアムが建ってほしいものです。
次に試合直後の選手へのインタビューが気になりました。
放送局によって違うのかもしれませんが、今回の放送局は試合直後のインタビューが通常はスタジアム内に聞こえないと思いますが、何故か今回はヒーローインタビューのような感じでスタジアム全体に聞こえる形をとっていて、どう説明していいか難しいですがとても違和感があり個人的には好みではないインタビューのやり方でした。
手法としてはプロ野球のヒーローインタビューのやりかたなんですが、野球でヒーローインタビューをしているときは違和感がないのですが、それをサッカーのインタビューに持ってくると普段見ない手法なこともあり違和感がありました。
質問のしかたもヒーローインタビューのやり方なので選手の答え方やテンションとあっていないのかもしれません。
野球には野球のサッカーにはサッカーの元々やっていたインタビューのしかたがあるので、なんか混ぜないでほしい感じがします。
これは野球と同じやり方をするのは嫌だとか言う批判ではないですが、とにかく合ってない感じでした。
何かで例えるならカーリングは静かな実況スタイルで実況しますが、カーリングにプロレスの激しい実況スタイルで実況している感じが近いかもしれません。
上手く説明出来ませんでしたがこれで終わりたいと思います。


終わり。

よろしければサポートお願いします