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東北紀行5日目

下北半島満喫デー

むつ市のビジネスホテルを朝6時に出発。
今日の予報は、晴れ時々曇り一時雨。結局どれやねん。
雪はない、としか分からんやんけ。

いつもこの時間に出たいのだが、朝食付きの宿だとどんなに早くても7時くらいからしか提供されないので、どうしても遅くなる。
旅行中は、毎晩特にする事がないので、早く寝てしまうし早起き出発は全然大丈夫。
そんなこんなで、今日はちょっと余裕があるので写真多めでお届けします。

尻屋崎灯台

早朝出発のお陰で、涼しい風の中出発。ホテルは職人さんが多いのか、この時間に出てもたくさんのお客さんがロビーに居た。
ここからは県道6号に沿って行けば尻屋崎だ。
出てすぐの所に、ホテル「エレガンス」そう、ラブホ。そりゃまあどこにでも需要はあるのだろうけど、もしかしたら本州最北端のラブホかも。
小説ホテルローヤルのイメージにぴったりな気がした。小説を読んでる時に思い浮かんでいたのは、ここだったのかも。(私は入ってないよ)
ちょっと中がどんな感じなのか、気にはなる。

道は市街を抜けると、すぐに原野が広がる所を貫く。都内にいると狭い土地をみんなで取り合って、お金を積んで奪い合ってるのだが、東京から離れる程土地はいっぱいあって、日本って広いのになぁ。と思ってしまう。
どうにか分散して住めれば、もっと住みよい国になるだろうに。
仕事さえ何とかなるなら、是非移住したいのにな。東北のみなさん、よろしくお願いします。

しばらくすると道の左手はずっと松になり、その向こうが海であるのが分かる。右手は森でしばらく展望はない。更に進むと道が海に近づき、海岸線が見え目的地の期待が膨らむ。到着直前に大きな現役の鉱山があり、今どきで言うエモい光景が広がる。大きな人工の建築物を見るのが久しぶりで、驚いてしまう。

程なく尻屋崎ビジターハウスがあり、入り口には車のゲートがある。冬季閉鎖と車のタイヤの消毒をしてるのかな?
ちゃんとバイクにも反応してくれるので、すぐに入場。
一年ぶりに馬たちと再会。

寒立馬

寒立馬たちです。基本的には大人しくて、ジーっと立ってるだけなんです。いかにも丈夫な馬!って感じの体格ですよね。
前回は9月に訪れたんですが、その時はもうちょっと近くまで寄らせてくれたんですけどね。

親子かな?


眠そう
イケメン①
イケメン② 黒王号みたい

子供が居るからか、人間とは一定の距離をずっと取ります。近寄ればジワジワと離れて行く。みたいな感じですね。サラブレッドみたいに元気よく放牧地を走り回る、と言う感じではありません。基本、ジーっとしてます。なので、逆にこっちも驚かさないようにジーっとしてます。
ちょっとでも歩くと、カッポカッポではなく、ドスンドスンです。
みんな崖っぷちで固まってるので、落ちたりしないのか、ちょっと心配になります。
ここに行く時は、良い靴で行ってはいけません。放牧地なのでどこもかしこもウンコ💩だらけです。動物園じゃないので、誰も片付けたりもしませんし。

灯台 こう見えて足元💩だらけです


写真でしか見た事ないですが、吹雪の中じっと耐える姿はカッコいいですね。一度真冬に見てみたいものです。
文句言わない馬は偉い。

大間崎

次は言わずと知れた大間崎。マグロで有名ですね。本州最北端の地でもあります。県道6号を戻り、266号を経由して国道279号へ。下北半島の一番狭い辺りになります。県道は周りに何もなく、ただひたすら森の中を進みます。むつ市に戻った所にリサイクル燃料貯蔵庫があり、六ケ所村同様のセキュリティだらけの施設が見えます。国道279号のバイパス側を走り北へと向かいます。
279号は途中から海沿いを走り、津軽海峡を眺めながら走る事になります。景色は最高ですが、正直数十キロに亘り大した変化はないため、退屈と言えば退屈なルートです。もちろん、信号もなければ地元の車も制限速度なんてあって無いようなもんです。まだこの時点で9時。前回はマグロ丼を食べたのですが、今回は時間的にもどうなんだろう…などと考えながらぼんやり進みます。
そしていよいよ2度目の大間崎へ。

2回目
有名なモニュメント

朝は晴れていましたが、この辺りから雲が広がり始める。

どんより大間崎

こんな時間に到着するなら、腹空かせて来れば良かった。いきなり海鮮丼スタートでも良かったな。しっかりホテルでどこにでもあるような朝食しっかり食べてしまった。
この辺の家は、やっぱりマグロ御殿なのだろうか?とか思ってします程、立派な家も多いです。

それにしても、とうとう折り返し地点に到着。行きつく所まで来た、と言う感じだった。もうこれ以上先はない。
ここからは日本海側を通り、関西まで帰る。
どうも私の頭の中では、フェリーを使って北海道を回るのが遠回りコースとして認識できない。バイク旅である以上、陸続きが条件なのだ。この二輪で進める所が道。
この先は復路だ。旅はまだ半分だが、ちょっと感傷に耽る。

思えば、東京での仕事は慣れて来てたけど、元々畑違いな部署に飛ばされて、会社的にはいつ辞めてくれんの?位に思ってただろう。
結果、もういいやって潮時に感じて、適当な理由付けて辞めたのが事実。意外と使えるや、と思われたから居てただけでずっと評価の対象外だし、そう若くもないし。
そもそも、一度ミスした人に、二度とチャンスの回ってこない会社だとは、先輩達を見てて、よく知ってたから、頑張ったところでもう先はない。
そして、たまたま知り合いに声をかけてみたら、とんとん拍子に話が進んで内定。逃げたのかステップアップなのか、よく分らんかった。
ただ、その後のコロナ渦の対応は、今の会社に移って正解だった。
結局、そのタイミングで辞めざるを得なかったと思う。仕事がある内に辞めて正解。やっぱり旅は色々考える。

まさかりの刃

実は結構広い陸奥湾。大間の時点で10時頃だったが、青森市内のホテルに着いたのは17時頃。出発時刻から考えると凡そ12時間掛かった事になる。先にも書いたが、基本的にランチの時間は取らないので、小休止を繰り返すだけでこの時間と距離になる。
大間を出発した時点で、本日の予定の約1/3。これからが長い。
下北半島の西側、ちょうどまさかりの刃の部分に当たります。
国道338号になり、当たり前ですが相変わらず右側に海。正確にはまだ津軽海峡の中なので、日本海ではないのかも知れません。
なお、ナビをセットすると必ずフェリーを指示してきて、陸奥湾を一周するアホなど、全く考慮してくれません。
フェリーもいいか、と一瞬迷いましたが便数が少なすぎてちょっと難しい。基本的に青森では漁港はあっても、海水浴場は見かけません。一度、津軽半島側で海水を触ってみましたが、水が冷たい。入れなくはないのかもしれないけど、楽しくはなさそう。
どの家もサッシは二重だし、玄関も扉が二重。冬は本当に寒いのだろう。時々ある古い家は、そこまでの装備になっていないが、一体どうやって暮らして来られたのか不思議。凄い環境でも日本人は暮らして来たんだなぁ、と感心してしまう。
そして、古い商店を見ているともう無いブランドであったり、ロゴであったりが見てて楽しい。商品の看板も当たり前にあったりで懐かしさ抜群。そう言うのを見ると、昭和おじさんは歓喜なのです。

佐井と言う集落で少し商店街や、大きな建物が見える。今日の予定では400㎞も行かないので、全くガソリンの心配はないが、航続距離の短いバイクはこう言った所に来た時に大変だろうな。見つける度にガソリン入れないと。めんどくさいだろうなぁ…
集落も無くなり、道はだんだんと厳しくなり、アップダウンを繰り返しながら海岸線を走る。海は鋭い岩場が増えて来て、やはり日本海側に来たんだなと実感する。詳しい事は知らないが、切り立った大きな山の様な岩場があるのは日本海側だけの様な気がする。そして、岩は赤っぽい。
対して太平洋側は大きな塊の様な岩は見えず、全体的に黒っぽい気がする。
天気が良ければ最高なルートだが、どんよりなのでまあ…と言った感じ。更に暗くなってきているので、雨に当たりそうだ。

仏ヶ浦

そして、道は急に海を離れゴリゴリの急な山道に入る。道幅も狭くなる。なんともダイナミックな変化で飽きない国道。

仏ヶ浦

そして、名所仏ヶ浦に到着。2018年に来た際には、興味津々で下まで降りて観光したのだが、階段だらけの急斜面をこれでもかと降りた上に、また戻りヒィヒィ言わされたので、今回は展望台より鑑賞のみ。
折角の美しい名所なので以下、前年の成果を張っておく。

前年の成果①
前年の成果②
前年の成果③
前年の成果④

パーキングに停めた際に、防災無線で熊が出たと放送があった。その時はニホンカモシカも猿も見たから熊もいるのか、位に思っていた。
出発早々、子連れのツキノワグマに遭遇…
流石に徐行して様子を見てから通過した。流石、自然豊かだなっと。
雨も降ってきたし、ついてない。
合羽を着こむ。蒸し暑い。
青森県と言うのは、なかなかミステリアスと言うか、不思議な場所が多い。ここ仏ヶ浦、有名な恐山、そしてキリストの墓に、ピラミッドまである。
蝦夷が掘ったと言う日本中央の碑。当時は日本って言葉は無かったらしい。

この先はさきほどののんびりした海沿いの快走路から一転、延々と峠道になる。
途中、交差点で優先道路側を真っすぐではなく、国道は右折の所、看板を見落としUターン。だんだんと雨脚も強くなり、合羽を着ていても色んな所が濡れて来る。道の駅「わきのさわ」に入る。前年に飲んだ地元リンゴジュースを思い出したので、購入。雨は止まない。

ジャバジャバ降ってる

カッパを外で脱いでお店に入ったのだが、それでもレジのおばちゃんに冷たい塩対応される。
フェリー乗り場に到着して、久しぶりの街を見る。大きな交差点を左折なので、信号を久しぶりに見るかと思ったら、一時停止だけでした。
この辺の人達はめったに信号見ないだろうけど、大丈夫なのかな?
荒れた海を見ながら、一路出発地のむつ市へと走る。海の向こうは晴れているので、天気は回復傾向と判断。
天気予報の晴れ時々曇り一時雨、は正しかった。どれでもなく、全部入りで正解でした。ツッコミ入れてごめんなさい、科学の勝利です。
大湊まではまたのんびり海沿いで、途中でカッパも脱ぎ快走。海上自衛隊の基地を通り、なんだか賑わってるなと思った所で大湊駅。

昨年、この駅前ホテルで北海道胆振東部地震に遭った。震源からほど近い所だった。あの時もツーリングで青森に来ていた。
真夜中に緊急地震速報が鳴り、寝ぼけた頭で、どこか他の地域でも鳴るようにしてたかな?それだと大音量で迷惑だな。止めなきゃ。と思い、スマホを手に取ると、この辺。
ベッドの上で激しい横揺れが来た。取り敢えず周りに何もないので、ベッドに大の字でしがみついていた。揺れは大きく、ホテル自体もミシミシと音を立てていて、崩れるんじゃないかと不安になった。
収まった後、バイクも倒れていないか不安になったものの、真夜中だし朝になって倒れてたら起こせばいいや。と楽観視。一服してまた寝た。
実際は耐えてましたけど。
これにはもう一つエピソードがあるが、それはまたのお話で。

もう、ぶっちゃけここから青森の市内までは殆ど一緒。海~のんびり~何もない国道~。
強いて言えば、夏泊半島半島に入ってからは、椿神社辺りで海が綺麗なキャンプ場があり、休憩にも最適。
道は狭めだが、その分海に近くて走ってて気持ち良い。

そう言えばこの辺りはホタテの養殖業が盛んなんだなーと思い出す。昨年のあのおじちゃん、おばちゃん元気かなーと。
話しかけられたけど、バリバリの津軽弁で全く会話にならなかった。向こうは多分NHKなんかで標準語を理解出来るみたいだけど、喋るのは出来ないみたい。
おばちゃん:どこ%&!$#&%?
私:ううん?(どこって言った気がする)…東京!
おばちゃん:とうぎょう!&%$(&!”%#$
私:(もう無理)
って感じでした。
船小屋見せてもらってたら、大きな水槽にいっぱいホタテが居て、見てたらおじさんがいくつか出して、食え!ってくれた。
甘くて肉厚でどこで食べたホタテより美味かったなぁ…
いい思い出だな。

そして、なんやかんや言いながらも青森駅前のルートインへ到着。
夕食は

居酒屋のらくろ

相変わらずのチキン野郎なので独り居酒屋は怖い、名物頼んでビールで流し込んで早々に離脱。どんな店で何食べたか記憶なし。
その後は静かな市内を写真撮りながら散歩。

奥に八甲田丸
ねぶたの家
ジョイフル歯科 しょっちゅう看板見かける
アラスカ?ビル名?
大きい橋の下 誰もいない
大きい橋

よく遊んだ一日でした。
前年の写真は紀行文増補版みたいにしてだそうかなぁ。

本日は340㎞

6日目に続く

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