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嫌いだった夏休み


夏休み前になると
「○○に行くんだ!」
「おれんちは○○行く!」
そんな言葉が飛び交う教室

そんな時期が嫌いだった
楽しみだと思った記憶がない

裕福でもなく
4人兄妹で育てるだけで精一杯
それでも夏休みには
海やプールに連れて行ってくれた

朝からお父さんは楽しそうだったけれど
私は全く楽しくなかった

「流されたらどうしよう」
「迷子になったらどうしよう」

海の水はしょっぱいし
帰る頃には肌が突っ張って
さらさらぎしぎしべたべたする

終いには車に酔って
帰宅してからの夕飯なんて
一口も食べられない

夏休みが終わって
学校が始まると
みんなが楽しそうに話している
そんな時間もその場の空気も大嫌いだった

それでも毎年やってくるんだ
夏休みが。

そしてその想いが
親になった私を苦しめていた

「○○くんは○○に行くんだって」
「○○に行くって子もいたよ」
娘のそんな言葉に

どこかに連れて行ってあげないと
いけないのか…?

でもさ
母さんは体力ないのよ
生きるか倒れるかの夏

暑さにも弱いし
冷房にも弱い
人混みも苦手

毎年「ごめんね」と思いながら
お家でできることをしてきた

でも今年は
「どこに居ても気持ちが大切」
そんなことを思いながら過ごした

どこかに行かなくても
白目で過ごす日々にも
心から楽しめる瞬間がある

美味しいご飯が作れた時
子どもが変な踊りをした瞬間

それはもう
心の底から気持ちが
ぶわ〜!っとなる

無理に出掛けて疲弊するより
得たい感情を心の底から感じる
そのほうが健康的なのではないか?
というインドア派の持論

・絵の具で自由に絵を描きたい
・ガッツリ片付けてスッキリしたい

絵の具の準備や後片付け
スッキリするまでのごちゃごちゃ感
大半がモヤモヤで白目なのだけれど
それの合間に自分の得たい感情があって
それに気付いた時は最高だった!

これはもはや
夏休みじゃなくてもできること

そう

夏休みだからと言って
がんばるのは辞めました

胸を張って休もう

親が緩かったら
子どもたちも緩くて
ちょっとしたことで笑ったり
新しい遊びを思いついたり
なんだかんだ最高な夏.2023

ひんやりした床に
寝転がりながら。

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