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ベルリンの空の下 - 結構たくさんいる 君だけじゃない

先日、「ベルリン天使の詩」を観てきました。1988年日本で公開されたときに観て以来、既に30余年…

1980年代と言えば、戦後40年余り。まだ戦時中を知っている方も多くいらっしゃいました。この映画が撮影された頃はまだ壁も健在で、西ベルリンは共産主義に対する自由な都市であると同時に壁に囲まれた閉ざされた世界。そんな情勢を背景に、人と、人と関りを持たずに見守り続ける天使の物語が、色彩とモノクロの世界、壁の内外を介して語られていきます。

一度観た作品ですが、初めて観たときには見過ごしてしまったシーンや気付かなかった箇所、当時は気にも留めなかったシーンが思わぬ方向から迫ってきたり…知っている話の筈なのに、改めて引き込まれていきました。

作中で何度も繰り返される

Als das Kind, Kind war…

で始まる詩編の朗読を聞いて、ドイツ語の詩韻を感じ、つたないドイツ語でスクリーンを追いかけながら、必死にフレーズを覚えたあの頃…

子供が子供だった頃… いったい何が見えていたのでしょう

当時、この作品にインスピレーションを受け、創作をした作家アーティストも多かったと覚えています。

その内の一作品が鴻上尚史氏率いる劇団第三舞台の 天使は瞳を閉じて です。

初めてベルリンに行ったのが1993年なので、強い閉塞感に満ちた西ベルリン、東ドイツとの国境、検問所としてのベルリンの壁は見ていないのですが、当時の街並みや匂いが蘇ります。

そんな訳で、記憶に残っていた場所をいくつか巡ってみました。

ちなみにこの映画には続編があります。

前作が秀逸であったため酷評されましたが、人になってハッピーエンドを迎えたダミエルに対し、続編では人となったカシエルが苦難に見舞われます。

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今ではベルリンの街並みもすっかり変わり、これからも変わり続けていくでしょう。

いつかまた観たい映画です。できれば20年後くらいに…じっくりと。
きっと天使たちが、また新しいことを語り掛けてくるに違いないでしょう。

勿論、まだまだベルリンにも行きたいと思ってます。
空にも地上にも大勢いる、天使たちと握手できることを期待しながら…

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