子供が塾を3ヶ月で辞めた話ーその6:授業内容と試験問題の感想

前回までのあらすじ

突然塾に通いたいと言い出した子供。私立中学受験に全く興味がなく、何も知らない状態でまずは友達の親に色々と聞いてみることに。小学校高学年になってくると定員がいっぱいで入れなくなるから、辞めるのは後でできるからとりあえず入ってみたら、というアドバイスをもらう。次はいよいよ塾選び。入塾試験なる不思議な関門を乗り越え、体験授業で感激した子供はついに塾を選んで通うことに。塾のシステムに不慣れは親は、最初の難関、宿題の多さに四苦八苦する。特に最初の数週間は塾、宿題、試験というサイクルに慣れるのに時間がかかり、家庭内での諍いが増える。

初めての試験

最初の試験がありました。これは今までやった範囲から出題されるテストで、毎月一回あるようです。結果はクラス分けに使われて、2、3日するとオンラインで結果が出ました。点数だけでなくて問題ごとの正答率と、子どもが実際に記入した回答もオンラインで見ることができました。

大多数の生徒は3年生のうちから塾に通っており、出題範囲は一応全て塾の授業と宿題でカバーできています。4月から塾を始めた子どもは、当たり前ですが完全に出遅れており、習っていない問題ばかりが出たようです。結果は偏差値30と出て、平均点よりかなり下だということがわかりました。特に社会はほぼ暗記問題で、小学校で習っていないことばかりでほとんど解けていなかったようです。

以下各教科のテスト内容と授業で使うテキストを見て感じたことです。

試験問題と授業内容について所感

社会

全国の都道府県、県庁所在地、それから山脈、河川、湖、平野の名前に関する問題でした。日本三大急流とか、長い川3つとか、日本一深い湖とか、広い平野とか。あとは特産物とか、伝統工芸品とか。
これには正直驚きました。社会は暗記するしかない。そして都道府県などはちょうど小学4年生から習うようで、小学校でまだ習っていなかったので全く試験問題は解けていませんでした。適当に書いた記号問題が数問あっている、というぐらいでした。
あと、問題の文章が昔から見たことがあるような文章で、「北海道の北東部には、日本で3番目に大きい[...]があります。東部には、日本で最も大きなカルデラ湖である[...]やマリモで有名な[...]、透明度が日本一である[...]があります。」などの穴埋め問題でした。これはこれで良いのですが、こういう問題ばかり解いていると、反射神経というか、早押しクイズというか、内容ほとんど覚えていなくてもマリモ=>阿寒湖のような関連付けが頭の中にできて、それって何を学んでいることになるんだろうか、と疑問を持ちました。

算数

算数は最初が計算問題で、そのあと図形などの文章問題がありました。試験では計算問題しかできていませんでした。公文をやっていたので多少できると思っていましたが、計算ミスが多く、半分も解けていませんでした。文章題は、問題が文章で書いている時点で、やったことがないからかわからない、と言って一問も解けていませんでした。
文章題でどのような問題があったかあまり覚えていないですが、計算問題は見ていて暗澹たる気持ちになりました。単なる四則演算なのですが、要するに掛け算・割り算と足し算・引き算、あとは括弧のついた式で、どこを優先するか、というような問題でした。あとは小数点と分数を変換して解かなければいけない、というぐらいのものでした。小学生はこんなことをやらされるのか、かわいそうだな、と若干思いました。
私立中学受験の問題を詳しく知らないのですが、おそらく点数に差がつきにくいので、こういうわざと間違えやすい問題を出すのだろうな、という気がしました。で、うっかり間違えてしまうと、超優秀な子でも試験で落ちてしまうんだろうな、と思いました。日本ってこういう減点主義的なところが昔から変わらないよな、そういえば公務員とか銀行とか職場もそうだよな、と思いました。

理科

理科はなぜか意外とできていました。覚えることが少なくて、応用すれば良いからでしょうか。テキストを少し読んでいたら、豆電球がつくかつかないか、明るさは明るいか、暗いか、というのを、直列、並列を組み合わせたパターンで解かせる問題などが多かったです。これも結局のところ暗記科目だな、と思いました。
高校の時に、あまりに数学ができなかった友人が、数学の試験で問題集の答えを覚えてきたやつがいたことを思い出しました。

国語

国語は子供の時から絵本の読み聞かせが好きだったから、結構できるんではないか、と思っていたらそうでもなかったです。漢字は習ってないからわからないし、ことわざ、慣用句も知らない。文章を読んで何かの問題に答える、ということもやったことがないので、全然どう答えて良いのかわかっていない感じでした。これはある程度トレーニングして慣れることが必要なんだろうな、と思いました。

総じて、この時間を、英会話にでも費やしていた方が将来的には絶対いいけどな、LとRやBとVの聞き分けとか、今の年齢でしか脳みそが対応できないからな、と思いながら、毎日塾の宿題と学校の宿題に追われる子供を見ながら思っていました。

まとめ

結局のところ覚えるしかないんだな、というのが少しがっかりしたところでもあり、内容的に不満を感じるところでした。とはいえ、これはまだ塾が始まって1ヶ月も経っておらず、中学受験まであと3年近くあったからなのかもしれない、と振り返ってみると思います。というのも、小学校4、5年生のうちは授業でやる内容を全て終わらせてしまうのが目標で、実際に応用問題的なことをやるのは6年生とかもっと後なのかもしれないからです。

タイトルにもあるとおり3ヶ月で塾を辞めたので、検証のしようがないですが、塾に行かなくても学校で習うようなことを早めに覚えて、早めに覚えたことで試験をすることに何か意味があるのかな、と思いました。しかもその結果でクラス分けをするというのは、記憶力順にクラス分けしているだけではないのかな、と若干思いました。

次回は塾に通い出して2、3ヶ月、辞めるまでの様子を書く予定です。

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