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#33 自己研鑽の計画は「粗い」方が良い

社内には、1年間の自己研鑽の計画と言うものをきっちりと作っている者がおります。「私は、この1年間に○○素材開発をテーマ化して、週1回の情報収集する時間を確保します、この学びを通じて成長します」、と言うように具体的なプロセスを精緻に練り上げております。大変前向きですし、具体的で素晴らしい活動であります。これに対して、決して否定はしておらず、彼らがその計画を確保できるよう、バックアップをしております。

ただ、人の学習のプロセスで思うところとしては、

学習は、ある偶然=セレンディピティが働くので、学ぶ項目をきっちり固めて、それ以外のインプットを回避するとなると、かえって偶然の学びがもたらす深い洞察や示唆を得る機会を失うことになりかねないと危惧してしまいます。      脳科学者の茂木健一郎先生は、「知の創造は予定調和しない」と言われ、学びは「偶然の機会」を通じてしか得られない、と言い切っています。

学びのテーマを策定する際は、大まかな方向性を定める程度にとどめ、ある程度の余白を残してみてはどうか?と言う提案を社内で行っております。本人に強くは言えませんが。。。「一体何の役に立つのかわからないけど、敢えてテーマ化してみる、なんかいける気がする!」ぐらいの感覚からスタートしてみてはどうかと。

「成長する」ということは、それまで自分が知らなかった判断基準価値観に気づかされ、自分の行ったことの意味や意義を見つめ直し、それまで知らなかったロジックで、自分の行動を言語化できるようになること、だと思います。

だから、あらかじめ、「私はこんな成長をします」とは言えないと思います。  それが、学びの面白さ・ワクワクさにも繋がっているのでしょう。


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