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ラマダン(三日月の観測から始まる断食)で精神修行を行うインドネシアの介護士さん

現在、4名のインドネシア人介護士さんを受け入れている施設の話…
そのうち3名はイスラム教を信仰している(1名キリスト教)
新たに1名のインドネシア人介護士さんが7月に入職予定
その1名もイスラム教を信仰している。

施設のスタッフや利用者からの印象は優しくて穏やかそして勤勉、笑顔が素敵な若者といったところだろう

普段からまじめな若者がなんとラマダン中はいつも以上に⁈嘘や偽り、争いやうわさ話を謹んで過ごすんです‼︎
そして無私無欲な行動を取るとされている。
ムスリムの精神的な支柱がしっかりあることは我々日本も見習えることは多い
厳しいと感じるのは断食だけではない
豚肉やアルコールが禁止されているのは辛いが…途中からムスリムになるのはもっと辛いだろうな

2017年に2人のEPA介護士さんを受け入れしてムスリムの生活にイスラム教の教えがどれだけ大切で、その中で断食が大切な時期かは分かっていたつもりだったが、今回3人がこのラマダンを体調を崩すことなく無事に終えることができたことに安堵しています。



約1か月前
明日からラマダンが始まるね
以前は関東地方で今回は生活の場所が変わってのラマダンですね
「はい、そうですね 大丈夫ですよ」
ラマダン中の体調が心配だけど
「私たちは、大丈夫です
いつも同じ断食は大丈夫」
日本で働きながら断食は辛くない?
 「働くのは大丈夫です」
3人に対して
僕は、こんな野暮な心配を繰り返ししている

ある日の断食明けイフタール後の交流バトミントン


自分にない日常をどれだけ想像しても彼らから出てくる言葉は大丈夫…
そうなんです
それよりもかける言葉があるんです。
自分自身の信仰心を高めることや嘘や偽りなど争うことなどを止めて、目上の人を敬うように周りの人を大切にしている期間中であるムスリムの人たちの理解をしたうえで、彼らに僕が本来かける言葉は
精神修行を率先して行うあなたたちに
「有難う、あなた自身もご自愛くださいね」
このように言うことだったのかと今は思う。

ラマダン中に欠かせないデザート


寄付や奉仕を行う期間でもある断食
それは「サダカ」という寄付の行為
貧しい人々への寄付や奉仕活動は普段よりももっと良いとされている。

地域の高齢者の集いに参加

そして断食が明けるとイドゥルフィトリというムスリムにとっては日本でいうとお正月のような時期がやってくる

明けましておめでとうではなく

モホンマアフラヒールダンバティン
意味は
【私のすべての過ちを許したまえ】
これまでの振る舞いや行いを許し合い新たに進むための言葉である
謝罪の言葉を述べて次に進むこととはすばらしい考えであると感心する


穢れを祓い清めてまた生活に向き合う彼らの尊い姿は修行僧のようである。
最年少22歳の彼女は日本の同年代の女性と同様にオシャレを楽しんだり冗談も抜群に上手いそして優しい

そんな彼女たちと僕は人格者として付き合っている

インドネシア介護士サポート協会 スポイの会

日本ではまだまだ
偏見や差別的な見方がある
頭を覆うヒジャブを被らせない施設や事業者があると聞く
イスラム教だと言えばテロリストと警戒することもまだまだ根強い
豚肉やアルコールを禁することは日本での生活を難しくさせているのも事実である。

断食が終わりイドゥルフィトリの後
彼たち彼女たちはどんな成長をしていくのか
技能実習生や特定技能や留学生、EPAの受け入れを柔軟に捉えていけるようシェアできれば幸いです。


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