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こんにちは【黒糖焼酎飲もうでぃ!】前田“まえぴょん”秀樹です!
前回は黒糖焼酎の基本的な作り方をお話ししました。

今回は作り方の違いによる黒糖焼酎の種類やその味わいの特徴をお話ししましょう。
前回と同じく、蔵・銘柄ごとの違いもあるので、あくまでも基本的な分類とお考えいただきたいのですが、今後選ぶ際の参考になると思います。

種麹(たねこうじ)

一次仕込みに使う米麹の元になる種麹の違いによって味わいが異なってきます。
主に 『黒麹』『白麹』が使用され、まれに『黄麹』を使う銘柄もあります。
その主な特徴は

●黒麹仕込/古くから沖縄で泡盛造りに用いられていた麹。クエン酸を分泌する特徴があり、腐敗のもととなる雑菌を抑制するため、高温多湿な地域でも安定して安全な焼酎造りがしやすい。甘みは控えめで辛口でキレがあり、重厚・複雑な味わいが焼酎好きに好まれますが、そこがクセと感じられ好みが分かれる場合も。

●白麹仕込/黒麹から突然変異したのが白麹。クエン酸の分泌に加え、糖化能力にも優れ、落ち着いた味わいと香りが特徴的。まろやかで柔らかく すっきりした後口で飲みやすい銘柄が多い。

●黄麹/長年 日本酒造りに使われてきた種麹。黄麹はクエン酸を分泌しないため、雑菌による腐敗のリスクが大きく、温度や衛生管理の徹底が必要不可欠。日本酒の吟醸香のようなフルーティーで華やかな香りがあり、雑味が少なくスッキリした白麹仕込みの焼酎と比べれば、あっさりと飲みやすい傾向がある。

蒸留方法

蒸留とは液体を加熱し一度気化させ、その気化させた通り道で蒸気を再度冷やして液体にすることを言います。

蒸留には焼酎の原料であるアルコール発酵したもろみを熱し、アルコール分を含んだ蒸気を冷やすことでお酒を作り出す単式蒸留(乙類焼酎・本格焼酎)と、一度蒸留した液体を何度も連続して蒸留する方法で、原料の匂いや香り・個性を取り除き、純粋なアルコールに近い蒸留酒を作ることができる、連続式蒸留(甲類焼酎)があります。
乙類焼酎・本格焼酎である黒糖焼酎は全て単式蒸留で作られていますが、この単式蒸留にも2種類の蒸留方法があり、それぞれの個性があります。

●常圧蒸留/原料のもろみにを高温で熱し、気化(蒸発)した蒸気を再度冷やして液体にする伝統的な蒸留方法。89℃くらいからアルコール分が蒸発し始め、90〜100℃あたりで蒸留を終了させる。
原料由来の成分を多く抽出することで、香りや風味豊かな焼酎を作り上げることができる。

●減圧蒸留/昭和50年以降に普及した方法で、タンク内を真空にし気圧を下げることで低温で蒸留を行う方法。40〜50℃あたりを沸点として蒸留を終える。
減圧蒸留で蒸留された焼酎は常圧蒸留と比べ、香り・雑味が少なく、比較的飲みやすさを目指す銘柄が多い。

貯蔵方法

蒸留を終えた焼酎は、不純物などを濾過し検査を終えた後、様々な方法で貯蔵され、さらにそれぞれの個性に磨きをかけます。

●長期貯蔵3年以上貯蔵されたものが「長期貯蔵」と名乗ることが許されていて、長いものになると10年、20年を超える銘柄もあります。
一般的に貯蔵期間が長くなると、口当たりに丸みがおび味わいが深くなる

●甕(かめ)貯蔵/多くの蔵では容量や安定管理のためにステンレス製やホーロー製のタンクを持ち入りますが、タンクが普及する以前はかめで貯蔵することが一般的でした。
かめの表面にある無数の気孔に詰まった空気が熟成を促進し、かめの無機物が自然に溶け出し独特の口当たりやまろやかな風味を造り出します。

●樽(たる)貯蔵/ウイスキーのように木製樽に貯蔵する方法。ウイスキー樽やシェリー樽など使用する樽によって味わいが変わって個性的な焼酎に仕上げることが可能。
味は一般的に甘味が強くなり、色は琥珀色、香りは樽香が移りバニラのような甘い香りとなる。

このほかにも貯蔵次のタンクに音楽を流して熟成させる『音響熟成』長期熟成の際に年次違いの原酒を継ぎ足し注ぎ足し作る『仕次ぎ』など様々な貯蔵方により個性に富んだ銘柄があります。


いかがでしたか?
これから焼酎を選ぶ時これらの作りの違いに着目してみて、さらに楽しい焼酎ライフを!

では今回はこの辺で、次回もお楽しみに!

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