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春と修羅/宮沢賢治★朗読:佐々木健+Midjourney(絵)+Mubert(曲)

STORYTELLER BOOK by 心尽

声優ナレーター佐々木健です。
宮沢賢治の「春と修羅」をAIの力を借りて映像作品にしました。

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春と修羅
  (mental sketch modified)


心象のはひいろはがねから
あけびのつるはくもにからまり
のばらのやぶや腐植の湿地
いちめんのいちめんの諂曲(てんごく)模様

(正午の管楽よりもしげく
 琥珀のかけらがそそぐとき)

いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を
唾(つばき)し はぎしりゆききする
おれはひとりの修羅なのだ

(風景はなみだにゆすれ)

砕ける雲の眼路(めぢ)をかぎり
 れいろうの天の海には
  聖玻璃せいはりの風が行き交ひ
   ZYPRESSEN 春のいちれつ
    くろぐろと光素エーテルを吸ひ
     その暗い脚並からは
      天山の雪の稜さへひかるのに

      (かげろふの波と白い偏光)

      まことのことばはうしなはれ
     雲はちぎれてそらをとぶ
    ああかがやきの四月の底を
   はぎしり燃えてゆききする
  おれはひとりの修羅なのだ

  (玉髄の雲がながれて
   どこで啼くその春の鳥)

  日輪青くかげろへば
    修羅は樹林に交響し
     陥りくらむ天の椀から
      黒い木の群落が延び
       その枝はかなしくしげり
      すべて二重の風景を
     喪神の森の梢から
    ひらめいてとびたつからす

    (気層いよいよすみわたり
     ひのきもしんと天に立つころ)

草地の黄金をすぎてくるもの
ことなくひとのかたちのもの
けらをまとひおれを見るその農夫
ほんたうにおれが見えるのか
まばゆい気圏の海のそこに

(かなしみは青々ふかく)

ZYPRESSEN しづかにゆすれ
鳥はまた青ぞらを截る

(まことのことばはここになく
 修羅のなみだはつちにふる)

あたらしくそらに息つけば
ほの白く肺はちぢまり

(このからだそらのみぢんにちらばれ)

いてふのこずゑまたひかり
ZYPRESSEN いよいよ黒く
雲の火ばなは降りそそぐ

((1922.4.8))

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賢治の詩に触れ、感じるまま思うままに読んで、AIにイラストと曲を作ってもらいました。こう言う雰囲気が好きです。

春と修羅ってすごいタイトルですよね。
理想と現実で苦しむ様子を描写したと解釈されます。

思うように行かない毎日、怒りを覚える中で、春が訪れる。
理想郷では、もっと平穏に暮らせるはずなのに、自分はそうなっていない事の苦しみ、プレッシャー。純粋に追い求める姿勢が苦しみを増しますよね。

Zypressen(ツィプレッスン)はドイツ語で糸杉。
ロウソクの炎がすごく細く長くなったフォルムのスギ。それが間を開けて並んでいる風景。語感が面白い。

まだ寒い4月の岩手、曇天の中で日が暮れていく時間帯。泣きながら歩く賢治。整然と並ぶ糸杉。

心象スケッチと賢治は言っていて、考えた詩ではなく、そのままを描写したものであると。

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「銀河鉄道の夜 Nokt de la Galaksia Fervoyo」オーディオドラマを仲間と制作しました。

予告編はこちら

でじじ、Apple Books、Audibleで配信しています。

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Music generated by Mubert https://mubert.com/render

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